お盆の時期に身内を見送ることになったとき、「そもそもお盆にお葬式をしてよいのか」と手が止まる方は少なくありません。これは、お盆の考え方が地域や宗派によって違うためです。周りに聞いても答えがまちまちで、かえって不安になることもあります。
先に結論をお伝えします。お盆にお葬式を行うことは、どの地域・宗派でも基本的に問題ありません。「お盆だから避けるべき」という決まりは存在しないからです。
この記事では、なぜ地域や宗派で話が変わるのかをほどいたうえで、お盆にお葬式を行うときに知っておきたいこと・お盆の時期の違い、火葬場の事情、形式ごとの費用相場までを、全国共通の視点で整理します。お住まいがどこであっても、判断の土台になるはずです。
この記事を要約すると
- お盆にお葬式を行うことは、地域・宗派を問わず問題ありません。ただしお盆の時期は7月・8月・旧暦と地域で分かれ、宗派によってお盆の位置づけも異なります。周囲と話が食い違うのは、この違いが原因です。
- お葬式ができるかは「火葬場が開いているか」でほぼ決まります。お盆の期間は多くの火葬場が通常どおり稼働しますが、「友引」は休場する施設が多く、日程が後ろにずれることがあります。
- お盆だからといって葬儀費用が高くなることはありません。費用は形式(一般葬・家族葬・一日葬・直葬)で決まります。近年はお盆や年末年始に、簡素な直葬・火葬式を選ぶ人が増える傾向も見られます。
【結論】お盆でもお葬式はできる
お盆にお葬式を行ってはいけない、という宗教的・法的なルールはありません。お盆はご先祖様を迎え供養する期間ですが、それが「新たに亡くなった方を送ってはいけない」という意味になるわけではないためです。実務的にも、火葬場や葬儀社の予約さえ取れれば、お盆に通夜・告別式・火葬を行えます。
「お盆にお葬式なんて」と感じる方がいるのは、縁起の問題というより、お盆に別の予定(法要・帰省など)が重なりやすいことへの戸惑いが大きいようです。次に見る「地域差」を知ると、その戸惑いの正体が見えてきます。
お盆の時期は地域で違う
お盆にお葬式の話がかみ合わないのは、そもそも「お盆」が指す時期が地域で異なるからです。大きく3つに分かれます。
| 呼び方 | 時期 | 主な地域 |
|---|---|---|
| 八月盆(月遅れ盆) | 8月13日〜16日 | 全国的に最も多い |
| 七月盆(新盆) | 7月13日〜16日 | 東京など一部の都市部 |
| 旧盆 | 旧暦7月15日前後 | 沖縄・奄美地方など |
実家と自分の住む地域でお盆の時期がずれることは珍しくありません。親族間で「お盆に葬儀なんて」と意見が分かれたときは、まずどの地域の、いつのお盆を指しているのかをすり合わせると、話が整理されます。
宗派によってお盆の考え方が違う
お盆への向き合い方は宗派でも変わります。とくに知っておきたいのが浄土真宗です。
浄土真宗ではお盆に「霊を迎える」準備をしない
浄土真宗では、亡くなった方はすぐに極楽浄土で仏になると考えます。そのため、お盆に霊が帰ってくるという捉え方をせず、迎え火・送り火や精霊棚といった「お迎えの準備」を基本的に行いません。お盆は、亡き人をご縁として仏法に触れる「歓喜会(かんぎえ)」として営まれます。
この考え方の違いから、お盆にお葬式を行うことへの心理的なハードルも宗派で差が出ます。菩提寺がある場合は、その宗派の考え方に沿って進めれば問題ありません。判断に迷うときは、菩提寺に率直に相談するのが確実です。
宗派が分からないときは葬儀社に相談を
「自分の家の宗派が分からない」というケースは、実はよくあります。その場合も慌てる必要はありません。葬儀社は宗派ごとの作法に慣れており、菩提寺の有無の確認から、宗派に合った僧侶の手配まで対応できます。
お盆にお葬式をするときの3つの注意点
お盆にお葬式を行うこと自体は問題ありませんが、火葬場やお坊さんの予定などの他の影響でお葬式を行うことが難しい場合もあります。
- 火葬場の多くは「友引」が休場日
- お盆はお坊さんが多忙
- 参列者の予定が読みにくい
1. 火葬場の多くは「友引」が休場日
お盆そのものより日程に影響するのが「友引」です。「友を引く」の語呂から葬儀を避ける慣習があり、全国の多くの火葬場が友引を休場日にしています。お盆の期間に友引が重なると、その日は火葬ができず、日程が1〜2日ずれることがあります。カレンダーで友引の位置を確認しておくと、見通しが立てやすくなります。
2. お盆はお坊さんが多忙
お盆はお坊さんが檀家をまわって法要を行う、一年で最も忙しい時期です。菩提寺に依頼しても都合がつかないことがあります。ご逝去後はできるだけ早く連絡を入れ、難しい場合は葬儀社に手配を相談しましょう。
なお、弊社では定額のお布施でのお坊さんのご手配を全国で承っております。読経代や御車代・心付けなどを含めた金額で、葬儀後に檀家になる必要もありませんので、安心してご利用いただけます。
3. 参列者の予定が読みにくい
お盆は帰省・旅行・各家庭の法要と予定が重なり、参列者が集まりにくいことがあります。一方で、親族が地元に戻っている時期でもあり、かえって集まりやすい面もあります。状況に応じて、身内中心の家族葬など無理のない形を選ぶとよいでしょう。
お盆でのお葬式の費用相場
「お盆だから割高になるのでは」と心配されることがありますが、お盆を理由に費用が上がることは基本的にありません。費用を左右するのは時期ではなく、どの形式を選ぶかです。全国的な目安を整理します。
| 形式 | 費用相場(全国目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般葬 | 約150〜200万円 | 通夜・告別式を行い、親族以外も広く参列 |
| 家族葬 | 約100万円前後 | 親しい身内中心。近年の主流 |
| 一日葬 | 約80万円前後 | 通夜を省き告別式・火葬を1日で |
| 直葬・火葬式 | 約20〜50万円 | 式を行わず火葬中心。最も簡素 |
お葬式費用の全国平均総額は、おおむね120万円前後とされています。金額は形式・参列人数・地域・施設(公営か民営か)で変わるため、上記はあくまで目安です。正確な費用は、複数プランの見積もりを取り、内訳を確認して判断してください。
なお弊社では、葬儀に必要なものをあらかじめまとめた、分かりやすいセットプランを全国でご提供しております。ご希望の葬儀形式やご予算に合わせて複数のプランをご用意しておりますので、お客様に合った内容をお選びいただけます。
お盆にお葬式を行う際の流れ
お盆でも、お葬式までの流れは通常と大きく変わりません。ただし、お盆の時期ならではの注意点が各段階にあります。慌てず動けるよう、5つのステップに分けて、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
- 葬儀社へ連絡し、ご遺体を搬送する
- ご遺体を安置する
- 火葬場の空きを確認し、日程を決める
- お坊さん(僧侶)を手配する
- 通夜・告別式・火葬・収骨を行う
1. 葬儀社へ連絡し、ご遺体を搬送する
ご逝去後、まず行うのが葬儀社への連絡です。病院で亡くなった場合、ご遺体を長く病院に留め置くことはできないため、数時間以内に搬送先を決める必要があります。葬儀社は年中無休・24時間対応が一般的で、お盆の期間も通常どおり対応しています。
この時点で葬儀社が決まっていなくても、まず「搬送だけ」を依頼することも可能です。ただし、搬送を頼んだ葬儀社にそのまま葬儀も任せる流れになりやすいため、可能であれば事前に何社か目星をつけておくと、落ち着いて選べます。搬送先は、自宅か、葬儀社の安置施設のいずれかになります。
なお、弊社の家族葬プランの中には、ご遺体の搬送・会館でのご安置料金(3日分)をあらかじめ含んでおりますので、安心してご利用ください。
2. ご遺体を安置する
搬送後、通夜まではご遺体を安置します。お盆は夏の最も暑い時期のため、ご遺体の状態を保つドライアイスによる冷却が欠かせません。自宅で安置する場合はエアコンで室温を低く保ち、安置施設を利用する場合は保冷設備の整った霊安室に預けます。
お盆は後述のとおり火葬場が混みやすく、通夜・葬儀までの日数が延びることがあります。安置期間が長引くと、その分ドライアイス代や施設利用料が加算される点は、あらかじめ知っておきましょう。夏場に安置が数日に及ぶ場合は、エンバーミング(遺体衛生保全)という選択肢もあるため、葬儀社に相談してください。
3. 火葬場の空きを確認し、日程を決める
お盆のお葬式で、最も日程を左右するのがこのステップです。通夜・告別式の日取りは、実は喪家の希望だけでは決められません。火葬場の予約が取れて初めて、葬儀全体の日程が確定します。
ここでお盆特有の事情が絡みます。多くの火葬場は「友引」を休場日としており、お盆の期間に友引が重なると、その日は火葬ができません。さらに、友引明けは予約が集中して混み合います。結果として、通夜・告別式が1〜2日後ろにずれることが珍しくありません。ご逝去後は早めに葬儀社へ連絡し、火葬場の空き状況と友引の日を確認することが、希望に近い日程で送るための鍵になります。
4. お坊さん(僧侶)を手配する
日程の目処が立ったら、読経をお願いするお坊さんを手配します。菩提寺がある場合は、まずそちらへ連絡します。ただし、お盆はお坊さんが檀家をまわって法要を行う一年で最も多忙な時期のため、希望日に来ていただけないことがあります。日程調整の段階から、菩提寺の都合も含めて相談できると理想的です。
菩提寺が遠方にある、あるいは菩提寺がない場合は、葬儀社に僧侶の手配を依頼できます。その際は、自分の家の宗派を伝えると、宗派に合ったお坊さんを紹介してもらえます。宗派が分からない場合も、葬儀社が確認の手助けをしてくれるので、諦める必要はありません。
弊社では、全国一律価格でのお坊さんのご手配を承っております。読経代はもちろん、戒名代や御車代も含めた定額のお布施で、葬儀後に檀家になる必要もありませんので、ご安心ください。
5. 通夜・告別式・火葬・収骨を行う
準備が整ったら、いよいよ葬儀です。一般的には、初日に通夜、その翌日に告別式を行い、そのまま火葬・収骨へと進みます。告別式のあとに火葬場へ移動し、火葬・収骨を経て、繰り上げで初七日法要まで行うことも増えています。
お盆の時期は、参列者も帰省や旅行と重なって予定を合わせにくいことがあります。日程が早く確定できれば、遠方のご親族にも早めに連絡でき、参列の段取りをつけてもらいやすくなります。この点でも、ステップ3で日程を早く固めることが大切です。
全体を通して言えるのは、お盆のお葬式は「日程が後ろにずれやすい」という一点に尽きます。安置期間が延びる場合の費用も含め、早めに葬儀社と見通しを共有しておけば、慌てずに一つひとつ進められます。
お盆のお葬式に関するよくある質問
お盆のお葬式を検討されている方から、弊社によくいただく質問をまとめました。お盆のお葬式以外の些細なお困りごとや疑問がありましたら、24時間365日無料で事前のご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
お盆にお葬式を出すのは縁起が悪いですか?
いいえ、縁起が悪いという根拠はありません。お盆にお葬式を避けるべきという宗教的・慣習的なルールは存在しません。日程で気にすべきは、お盆よりも「友引」に火葬場が休場になる点です。
お盆に亡くなった場合、お葬式はいつ行いますか?
基本的には通常どおり、ご逝去の翌日以降に通夜、その翌日に告別式・火葬という流れです。ただし友引や火葬場の混雑で、日程が1〜2日後ろにずれることがあります。安置を整えたうえで、無理のない日程を組みます。
お盆のお葬式と、お盆の法要は別のものですか?
別のものです。お葬式は故人を送り出す儀式、お盆の法要は毎年ご先祖様を供養する行事です。お盆の時期にお葬式を行った場合でも、翌年以降のお盆法要は通常どおり営みます。
初盆(新盆)はいつ行いますか?
初盆(新盆)は、四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆を指します。お盆の時期に亡くなり、その年のうちに忌明けを迎えていない場合は、初盆の供養を翌年に行うのが一般的です。
浄土真宗でもお盆にお葬式をして問題ありませんか?
はい、問題ありません。浄土真宗はお盆に霊を迎える準備をしない考え方ですが、それはお葬式を控える理由にはなりません。宗派の作法に沿って通常どおり執り行えます。
お盆でもお葬式はできる。違いを知れば迷わない
お盆のお葬式で迷いが生まれるのは、地域や宗派で考え方が違うからです。要点を整理します。
- お盆にお葬式を行うことは、地域・宗派を問わず問題ない
- お盆の時期は7月・8月・旧盆と地域で分かれる。まず前提をすり合わせる
- 浄土真宗など宗派でお盆の考え方は異なるが、お葬式は通常どおり行える
- 日程で注意すべきは「友引」の火葬場休場
- 費用は形式で決まり、お盆を理由に高くはならない
大切なのは、周囲の言葉に振り回されず、事実にもとづいて落ち着いて判断することです。お盆の時期のお葬式でお悩みの方は、日程や費用、宗派の対応まで、まずは葬儀社の無料相談で見通しを立ててみてください。
なお、弊社ではお盆のお葬式もに対応し、価格を抑えたプランパックでの葬儀を全国一律価格で提供しています。参列人数に応じた広さの式場で、現代に合わせたシンプルな葬儀を行えます。依頼・相談は24時間365日受け付けているので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
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