浄土真宗の葬儀におけるお布施の相場はいくら？表書きの書き方や渡す際のマナーも紹介

「お布施の相場はどのくらい？」「表書きの書き方がわからない」といった疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。

浄土真宗は、ほかの宗派とは異なる独特な教えがあるため、お布施のマナーや作法も若干異なる点があります。

そこで本記事では、浄土真宗の葬儀におけるお布施の相場から、表書きの書き方・渡し方のマナーまで詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

浄土真宗の葬儀やそのほかの場面におけるお布施の相場

浄土真宗の葬儀やそのほかの場面におけるお布施の相場について理解することは、適切な準備をするうえで重要です。ここでは、4つの重要な場面での相場を紹介します。

1. 葬儀・通夜
2. 初七日法要
3. 四十九日法要
4. 一周忌・年忌法要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

なお、一般的なお布施の費用については、以下の記事も参考にしてみてください。

1. 葬儀・通夜

浄土真宗の葬儀におけるお布施の相場は、地域や寺院によって10〜30万円程度が一般的です。葬儀の規模や参列者数、また故人と寺院との関わりの深さによって金額は変動します。

お布施は、阿弥陀如来に対するお礼として納めるものであり、このような考え方は浄土真宗独特といえるでしょう。

また、浄土真宗において法名は基本的に無料で授かるため、戒名料は不要です。事前に菩提寺や葬儀社に相談し、適切な金額を確認することで不安なく葬儀を執り行えるでしょう。

なお、弊社「1日葬・家族葬のこれから」では、菩提寺などお寺とのお付き合いがない方に、全国一律価格で僧侶を手配いたします。お車代や心付けなども全て含まれた定額の手配料金ですので、安心してご依頼ください。

2. 初七日法要

初七日法要のお布施相場は、一般的に3～5万円程度です。お布施の金額は、地域や寺院の格式によって異なることがあり、都市部では高めの設定になる傾向があります。

お布施とは別に、読経を担当する僧侶への御膳料として5,000～1万円を用意することもめずらしくありません。複数の僧侶が参列する場合は、人数に応じて総額が増えることを考慮する必要があります。

お布施は白い封筒に包み、表書きには「御布施」と記載します。金額に迷った場合は、葬儀社や寺院に事前に相談するのがおすすめです。

初七日法要については、以下の記事も参考にしてみてください。

3. 四十九日法要

浄土真宗の四十九日法要におけるお布施の相場は、一般的には3～5万円程度です。

お布施に加えて、僧侶への御膳料として5,000～1万円程度を別途用意することが多い傾向にあります。

法要後に親族や参列者へのお斎（会食）を行う場合は、その費用も別途考慮しましょう。四十九日法要は故人の冥福を祈る重要な節目であり、気持ちを込めたお布施を包むことが大切です。

四十九日法要については、以下の記事も参考にしてみてください。

4. 一周忌・年忌法要

一周忌や年忌法要におけるお布施の相場は、地域や寺院によって異なりますが、一般的に1～5万円程度です。それぞれの法要におけるお布施の相場は、以下のとおりです。

法要	お布施の目安
一周忌	2～5万円
三回忌	2～5万円
七回忌以降	1～3万円
三十三回忌（弔い上げ）	1～3万円

また、法要後の会食を寺院で行う場合は、別途費用が発生することも考慮しておくとよいでしょう。

浄土真宗の葬儀におけるお布施の表書きの書き方

浄土真宗の葬儀におけるお布施の表書きの書き方を理解するには、以下の4つの要素が欠かせません。

1. 封筒の選び方
2. 表書きの書き方
3. 裏面・中封筒の書き方
4. 使用してはいけない表記

ひとつずつ解説します。

1. 封筒の選び方

浄土真宗で御布施を包む封筒を選ぶ際は、まず避けるべきものを知っておく必要があります。黒い水引が付いたものを選ぶのが一般的ですが、関西地方では黄色い水引も多く使用される傾向があります。

最近では、水引が印刷されたタイプや「御布施」と表書きが印刷済みの和紙封筒も販売されています。このような封筒はいずれも仏事用として作られており、裏面が折り返し構造になっているのが特徴です。

より丁寧な作法を心がけるなら、中袋付きの封筒を選ぶとよいでしょう。お布施を包む封筒は、文房具店・コンビニエンスストアで購入できます。

なお、郵便番号記入欄がある茶封筒や白封筒などの郵便用封筒は、仏様への御布施には不適切であることも留意しておきましょう。

2. 表書きの書き方

浄土真宗のお布施における表書きは、封筒の上段中央に「お布施」または「御布施」と記すのが基本です。

表書きの下段には、喪主の名前または「〇〇家」と記載します。

文字の大きさは、表書きよりも小さくするのがマナーです。筆記用具は毛筆または筆ペンを使用し、香典とは異なり薄墨ではなく濃い墨で書きます。

一般的なお布施の書き方については、以下の記事も参考にしてみてください。

3. 裏面・中封筒の書き方

裏面には、施主の氏名・住所・連絡先・金額を記載します。故人の法名や俗名を記載する必要はありません。また、中封筒にも氏名・住所・金額などを記載しましょう。中袋にお札を入れる際は、向きを揃えることも大切です。肖像画が封筒の表側に向くように入れましょう。

4. 使用してはいけない表記

浄土真宗の葬儀では、避けるべき表書きの表記がいくつか存在します。

たとえば「御霊前」は、浄土真宗では使用しません。浄土真宗の教えでは、故人は阿弥陀如来に救われてすぐに極楽浄土へ往生すると考えられており「霊」という存在はないとしているためです。

また、ほかの宗派で用いられる「御経料」「回向料」「志」「戒名料」といった表現も浄土真宗では使用しません。

このような習わしは、浄土真宗のお布施が僧侶への謝礼ではなく、阿弥陀如来に対する感謝の表現であるためです。浄土真宗の葬儀では「御布施」という表記を用いましょう。

浄土真宗の葬儀でお布施を渡す際のマナー

浄土真宗の葬儀でお布施を渡す際のマナーを実現するために、次の4つのステップを押さえましょう。

1. 袱紗に包んで持参する
2. 二重封筒は使わない
3. 袱紗や切手盆の上に乗せて渡す
4. きれいなお札を包む

各ステップについて詳しく説明します。

1. 袱紗に包んで持参する

浄土真宗の葬儀でお布施を渡す際は、袱紗に包んで持参することが基本的なマナーです。袱紗は四角い布で、グレーや無地の弔事用を選びます。

袱紗でお布施を包む際は、表面を上にして中央に置き、四隅を順に折りたたんでいきます。

お布施を渡す際は、導師に対して軽く一礼してから「お布施です」といって手渡しましょう。渡すタイミングは通夜や葬儀の前、または読経の前が一般的です。

2. 二重封筒は使わない

浄土真宗の葬儀では、お布施を包む際に二重封筒を使いません。二重封筒は「不幸が重なる」ことを連想させるためです。

一般的な冠婚葬祭では、二重封筒を用いることが多いものの、浄土真宗では簡素さを重んじる教えに基づき、一重の白い封筒のみを使いましょう。

3. 袱紗や切手盆の上に乗せて渡す

浄土真宗の葬儀でお布施を渡す際は、袱紗や切手盆の上に乗せて丁寧に渡すことがマナーです。お布施は直接手渡しせず、袱紗に包むか、切手盆の上に置いて僧侶に差し出します。

袱紗を使用する場合は、グレーなどの落ち着いた色のものを選び、お布施の封筒を中央に置いて四隅を折り込みます。

このように袱紗や切手盆を介してお布施を渡すことは、金銭の授受を直接行わないという日本の伝統的な礼儀作法に基づいており、僧侶への敬意を表す大切な所作です。

4. きれいなお札を包む

浄土真宗の葬儀でお布施を渡す際は、きれいなお札を包みましょう。新札でなくても問題ありませんが、汚れたお札や折り目の目立つお札は粗末な印象を与えてしまう恐れがあります。

しわが気になる場合は、アイロンをかけるなどしてきれいなお札を準備しましょう。また、封筒に入れる際は、お札の向きを揃え、表面が見えるように入れます。

お布施は、阿弥陀如来に対する感謝の気持ちを形にしたものであり、きれいな状態のお札で渡すことが浄土真宗の葬儀における大切なマナーです。

浄土真宗の葬儀でお布施以外に準備する費用

ここでは、浄土真宗の葬儀でお布施以外に準備すべき費用について解説します。

1. 御膳料
2. お車代
3. 葬儀社に支払う費用

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 御膳料

浄土真宗の葬儀では、お布施とは別に御膳料を準備する必要があります。御膳料とは、僧侶の食事代として渡すお金であり、一般的に5,000～1万円程度が相場です。

御膳料を渡すならわしは、かつて僧侶が遠方から葬儀に来た際の食事を提供する習慣から生まれたものです。現代では食事の代わりに現金で渡すことが多く、白い封筒に「御膳料」と表書きをして包みます。

地域や寺院によって金額の相場が異なるため、事前に菩提寺や葬儀社に確認することが望ましいでしょう。

御膳料は僧侶への敬意を表す意味もあり、葬儀を滞りなく執り行うための大切な準備のひとつです。

2. お車代

浄土真宗の葬儀では、読経に来てくれた僧侶へのお車代を準備する必要があります。お車代は、僧侶の交通費として渡すもので、一般的に5,000～1万円程度が相場です。

複数の僧侶が来る場合は、全員分を1つの封筒にまとめて渡すのが一般的です。お車代は、白い不祝儀袋に入れ、表書きには「御車代」などと記載します。

現金は、新札またはきれいなお札を用意するのが浄土真宗の作法です。

遠方から来てもらう場合は、実際の交通費を考慮して金額を増やすことも配慮として大切です。お車代は当日、お布施とは別の封筒で直接手渡すか、葬儀社を通じて渡すことになるでしょう。

3. 葬儀社に支払う費用

葬儀社への支払いは、浄土真宗の葬儀において最も大きな費用です。

葬儀社費用には、基本プランとして式場使用料や祭壇設営費・ご遺体の安置・搬送費・会葬者への接待費などが含まれます。追加オプションとして、会葬礼状や写真・映像・音響設備などの費用も発生することもあるでしょう。

参列者の人数や規模によって会場費や飲食費が変動するため、事前に見積もりを取ることが重要です。葬儀社によってプラン内容や価格設定が大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取り比較検討するとよいでしょう。

なお、弊社「1日葬・家族葬のこれから」は全国一律価格で、相場よりも抑えた価格で葬儀をご提供しています。不要なものを省いたセットプラン料金でご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

浄土真宗の葬儀を執り行う方はぜひ弊社にご相談ください

浄土真宗の葬儀では、ほかの宗派とは異なる独特なマナーや作法があるため、適切な準備と知識が必要です。お布施の相場や表書きの書き方・渡し方のマナーを正しく理解することで、故人を心を込めて送りだせます。

弊社「1日葬・家族葬のこれから」では、浄土真宗に対応した葬儀を全国一律価格で提供しています。経験豊富なスタッフが、丁寧にサポートし、ご遺族の負担を軽減いたしますのでご安心してお任せください。

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