身内が亡くなった際、訃報をどのように伝えるべきか悩む方は多いのではないでしょうか。特に仕事関係者や古い付き合いがある相手へは、電話よりもフォーマルなハガキによる「死亡通知状」を利用するケースがあります。
今回は、これから葬儀準備を始める方向けに、死亡通知状の書き方や送付時期について例文を用いながら解説します。死亡通知状ならではの書き方やマナーを知り、スムーズに作成できるように備えましょう。
この記事を要約すると
- 死亡通知状は、故人の訃報をハガキで知らせる方法です。仕事関係者や知人など、フォーマルな対応が求められるシーンで広く活用されています。
- 死亡通知状には、故人の情報と喪主の連絡先を記載するのが一般的です。葬儀前に送付する場合は葬儀案内、葬儀後に送付する場合は無事に葬儀を執り行った旨を記載することがあります。
- 死亡通知状を作成する際は、縦書きのシンプルなデザインを用いるのがマナーです。句読点や時候の挨拶は使用せず、必要事項のみを丁寧にまとめましょう。
ハガキの「死亡通知状」を送ることで故人の訃報を伝えられる
死亡通知状は、ハガキを用いて故人の訃報を伝える伝統的な方法のひとつです。電話やメールよりもフォーマルで丁寧な印象を与えられるため、親族以外の知人や仕事関係者に対して広く知らせる際に適しています。
通知状には、故人が亡くなった事実を伝えるだけでなく、葬儀の日程や会場などの案内、生前にお世話になったことへの感謝を記載するのが一般的です。葬儀後に参列者以外に送る場合は、無事に葬儀を終えた報告とともに、連絡が遅れたことへのお詫びを添えます。
死亡通知状と喪中ハガキの違い
死亡通知状と同様にハガキを用いた弔事の連絡手段として、年末に送る喪中ハガキがあります。死亡通知状は故人が亡くなったことや葬儀の情報を伝えるためのものです。一方、喪中ハガキは家族が喪中のため、年賀状の送付を控えることを知らせる目的で送られます。
故人の訃報を伝える場合は死亡通知状を用いるのが一般的ですが、年末に家族が亡くなった場合は、喪中ハガキに訃報の内容を含めて送るケースもあります。どちらのハガキを送るべきかは、時期や伝えたい内容によって判断しましょう。
死亡通知状に記載する内容
死亡通知状を作成する際は、必要な情報を簡潔かつ丁寧にまとめることが重要です。
故人の氏名
死亡通知状では、文頭に故人の氏名を記載します。氏名の後ろには「儀」という言葉を付けて表記するのがルールです。「儀」は「〜について」という意味を持つ言葉で、故人についての通知であることを示します。
故人の死亡日・享年・死亡理由
故人の死亡日や享年は、漢数字で正確に記載する必要があります。死亡時刻の記載は必須ではないため、午前・午後・未明などと表記したり、省略したりしてもかまいません。
死亡理由については詳細を記載する必要はなく、「かねてより療養中のところ」「入院加療中に」など、やわらかい表現にまとめるのが一般的です。
葬儀に関する情報
訃報とともに葬儀の案内を兼ねる場合は、葬儀に関する情報も漏れなく記載しましょう。日時・会場・宗教形式のほか、喪主や代表者の氏名・連絡先も明記しておくと何かあったときにスムーズです。
通知状を葬儀後に送る場合は、「滞りなく葬儀を執り行いました」といった報告を添えるのが一般的です。
<葬儀案内に必要な情報>
- 葬儀日程
- 葬儀会場(住所・連絡先)
- 葬儀形式(一般葬・家族葬など)
- 宗教形式
- 喪主や遺族代表者の連絡先
お礼やお詫び
死亡通知状の結びには、故人が生前にお世話になったことへの感謝の気持ちを記します。通知状を葬儀後に送る場合は、「ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます」といった一文を添えると丁寧です。
喪主の氏名と連絡先
喪主の氏名は、故人との関係性とともに記載します。たとえば「長男 ◯◯」のように表記することで、受け取った側が故人との関係性を把握しやすくなります。また、住所や電話番号などの連絡先も明記すると、弔問や問い合わせの際にスムーズです。
香典辞退の有無
葬儀の際の香典や弔問を辞退する場合は、その旨を明確に記載する必要があります。「誠に勝手ながら御香典の儀はご辞退申し上げます」「御香典・供花などのご厚志はご辞退申し上げます」など、丁重にお断りの意思を示しましょう。
とくに記載がない場合は受け取る意思があると受け取られる可能性があるため、辞退する場合ははっきりと示すことが大切です。
死亡通知状はインターネットから作成できる
近年では、死亡通知状をインターネット上で簡単に作成できるサービスが増えています。はじめにハガキのデザインを選択し、文章と署名を入力するだけで完了です。
ハガキのデザインは白黒の落ち着いたデザインや、季節の花のイラストが入ったカラーデザインなどが選べます。文章は自分で考えて入力してもかまいませんが、テンプレートを活用することも可能です。
死亡通知状を送付するタイミング
死亡通知状は、伝えたい相手や目的によって送付するタイミングが異なります。
葬儀前に送付する
葬儀前に死亡通知状を送る場合は、葬儀案内を兼ねることがほとんどです。訃報の連絡は親族や近しい関係者には電話を用いるのが一般的ですが、仕事関係者や勤務先などのフォーマルな相手にはハガキで正式に知らせるケースがあります。
特に葬儀への参列をお願いしたい相手には、日時や会場などの情報を正確に記載することが重要です。ハガキの場合は電話やメールよりも到着まで時間がかかるため、葬儀日程が決まり次第すぐに送付しましょう。
葬儀後に送付する
訃報の報告とともに葬儀を無事に終えたことを伝えたい場合は、通知状を葬儀後に送りましょう。家族葬などで身内のみで葬儀を行った場合や参列を控えてもらった場合に多く利用され、葬儀に参列しなかった知人や仕事関係者に向けて送付するのが一般的です。
葬儀後に送付する通知状では、「故人の葬儀を無事滞りなく執り行いました」といった報告とともに、生前の感謝や連絡が遅れたことへのお詫びを添えるのがマナーです。送付時期は、初七日頃の到着を目処にすると良いでしょう。
死亡通知状の例文
ここからは、実際に死亡通知状を作成する際に使える例文を紹介します。
葬儀までに送付する場合の例文
通知状を葬儀前に送付する場合は、葬儀案内も兼ねた文章を記しましょう。
<例文>
父 ◯◯◯◯儀
かねてより療養中のところ
令和◯年◯月◯日 永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し
謹んでご通知申し上げます
なお 通夜並びに葬儀告別式は下記の通り執り行います
記
通夜 令和◯年◯月◯日 午後◯時より
葬儀 令和◯年◯月◯日 午前◯時より
会場 ◯◯斎場(住所/電話番号)
宗派 仏式
喪主 長男 ◯◯◯◯
住所 ◯◯県◯◯市◯◯
電話 ◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯
ご多用のところ恐縮ではございますが
ご会葬賜りますようお願い申し上げます
葬儀後に送付する場合の例文
通知状を葬儀後に送付する場合は、訃報とともにすでに葬儀を執り行ったことも伝えましょう。
<例文>
父 ◯◯◯◯儀
令和◯年◯月◯日 永眠いたしました
本来であれば早速お知らせ申し上げるべきところ
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
なお 葬儀は近親者のみにて滞りなく執り行いました
誠に勝手ではございますが
故人の遺志により御香典・供花などのご厚志はご辞退申し上げます
ここに生前賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
謹んでご通知申し上げます
令和◯年◯月
喪主 長男 ◯◯◯◯
住所 ◯◯県◯◯市◯◯
電話 ◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯
訃報をハガキで伝える際の注意点
故人の訃報を死亡通知状で伝える際は、さまざまなマナーに注意が必要です。
できるだけ早くハガキを出す
死亡通知状は郵送という形式上、送付から相手に届くまでに時間がかかります。そのため、できるだけすみやかに作成・発送することが重要です。
葬儀前に葬儀案内とあわせて送る場合は、葬儀の3日前までに届くよう手配するのが理想です。葬儀後に送る場合は、初七日頃を目安に送付しましょう。
ハガキが間に合わない場合はほかの連絡方法を選ぶ
亡くなってからすぐに葬儀を行う場合や遠方の相手に連絡する場合は、ハガキでの案内が間に合わないことも考えられます。このような際はハガキという形式にこだわらず、電話やメールといったより早く情報を伝えられる手段を選ぶのもひとつの方法です。特に相手に参列をお願いする場合は、確実に相手へ伝わる方法を優先しましょう。
「逝去」という言葉は使わない
死亡通知状では、「逝去」という言葉は使用しないのがマナーです。「逝去」は尊敬語の言葉であり、身内が亡くなった際に使う表現として適切ではありません。そのため、「死去いたしました」「永眠いたしました」「生涯を閉じました」などの表現に言い換えるのが一般的です。
葬儀前に送付する場合は宗派を明記する
通知状を葬儀案内とともに送付する場合は、葬儀の宗派や形式を明記しておくことが大切です。事前に葬儀の宗派を伝えておくことで、参列者が焼香の作法や持ち物、服装などで戸惑うことを防げます。特に仏教以外の宗教形式や無宗教で執り行う場合は、事前に特有の儀式や持ち物がないか明記しておくと丁寧です。
縦書きで句読点は用いない
死亡通知状は縦書きで作成し、印字の場合は毛筆書体や楷書体などの落ち着いた書体を選びましょう。文中で句読点は使用せず、段落を空けずに行頭を揃えて書くのがマナーです。また、弔事の連絡につき時候の挨拶は不要とされています。
普通切手または弔事用の切手を貼る
死亡通知状に切手を貼る場合は、落ち着いたデザインを選ぶのが基本です。できれば弔事用の切手が望ましいですが、すぐに用意できない場合は普通切手でも問題ありません。
なお、弔事にふさわしくない派手なデザインやキャラクターの切手は避けるようにしましょう。
忌み言葉や重ね言葉を使わない
死亡通知状では、「重ね重ね」「ますます」「再び」「続いて」などの重ね言葉や、不幸が続くことを連想させる忌み言葉は避ける必要があります。これらの表現は縁起が悪く、不幸がさらに続くことを意味するためです。文中ではこのような表現を避け、相手に配慮した言葉選びを意識しましょう。
<使うべきではない表現の一例>
- 重ね重ね
- ますます
- たびたび
- くれぐれも
- 再び
- 続いて
- 重ねて
- 亡くなる
- 苦しみ
死亡通知状を受け取ったときの対応方法
自分が通知状の送り主になるだけでなく、関わりのある相手や仕事で付き合いのある相手から通知状を受け取るケースも考えられます。通知状を受け取った場合は、書面の内容にあわせて適切に対応することが大切です。
後日弔問を行う
葬儀案内のない死亡通知状を受け取り、香典や弔問を辞退する旨が記載されていなかった場合は、都合のつくタイミングで後日弔問を行うのが一般的です。ただし、いきなり遺族の自宅を訪問するのではなく、事前に相手に連絡を取り、訪問の可否やタイミングを確認しましょう。
弔問時は喪服を着用し、香典や供物を持参するのがマナーです。遺族宅での長居は避け、手短にお悔やみを伝えてください。
香典を包む
遠方で弔問に伺うのが難しい場合や直接の訪問を控えたい場合は、郵送で香典を送るのもひとつの方法です。香典は香典袋に包んだまま現金書留袋に入れて送付し、中に簡単なお悔やみの手紙を添えましょう。
ただし、通知状を受け取った時点で四十九日を過ぎている場合は、香典返しの手間を考慮して香典を控えるケースもあります。受け取ったときの状況に応じて適切に判断しましょう。
供花や供物を送る
供花や供物を送りたい場合は、事前に遺族や葬儀社から許可を得る必要があります。発送が葬儀に間に合う場合は、葬儀場に送っても問題ないかを確認しましょう。葬儀後の場合は、遺族に受け取りの可否や送付先を確認してから手配するのがマナーです。
供物は消え物と呼ばれるろうそくや食品を送ることが多く、供花は白を基調とした落ち着いた花や季節の花がよく選ばれています。
大切な家族の訃報をハガキで丁寧に伝えましょう
死亡通知状は、故人の訃報を丁寧に伝える手段の1つです。葬儀前と葬儀後のどちらで送付してもかまいませんが、記載する内容や表現には一定のルールがあるため、マナーを事前に理解しておきましょう。
弊社では、価格を抑えたプランパックでの葬儀をご用意しています。参列人数に応じた広さの式場で、現代に合わせたシンプルな葬儀を行えます。依頼・相談は24時間365日受け付けているので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
