忌引き休暇を取得して長期間仕事を休んだとき、休暇明けに何か御礼やお詫びをするべきなのではと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。突然の不幸のなかで葬儀を終え、職場へ復帰する場面では、マナーに迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、職場で忌引き休暇を取得中の方やこれから取得する予定の方向けに、忌引き休暇明けの出社時にお菓子を持参する風習について詳しく解説します。職場で配りやすいお菓子の選び方や出社時の挨拶マナーについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事を要約すると
- 身内の不幸によって会社で忌引き休暇を取得した場合、職場に復帰する際に菓子折りを持参することで、休暇をいただいたことへのお詫びと感謝を伝える方法があります。香典をいただいたかどうかに関わらず、所属している部署宛に配るのが一般的です。
- 菓子折りを購入する際は、職場で個別に配りやすく、常温で長期間保管できるものを選びましょう。のしや掛け紙はかけず、落ち着いた印象の菓子箱を選ぶと好印象です。
- 職場に復帰する日は、上司や同僚に対して挨拶をすることも大切です。休暇のお詫びと御礼、無事に葬儀を執り行った報告、心機一転業務に取り組む意気込みなどを手短に伝えましょう。
忌引き休暇明けは菓子折りを持って出社するべき?
一般企業では、家族に不幸があった際、葬儀に参列するための忌引き休暇を取得できます。休暇の期間は亡くなった家族との血縁の深さによって異なりますが、場合によっては1週間程度職場に穴を空けることになるかもしれません。
日本では、忌引き休暇明けに職場へ出社する際に、菓子折りを持参して挨拶をする風習があります。菓子折りの用意は必須ではありませんが、長期間の休みをいただいたことへの感謝や業務の穴埋めに協力していただいたことへのお詫びを示すものとして、所属している部署宛に持参するのが一般的です。
ただし、職場にこのような前例がなく、菓子折りやお土産を持参する慣習もない場合は、無理に用意しなくても問題ありません。菓子折りを持参するかどうか悩む場合は、職場の雰囲気に応じて判断してください。
香典返しとの違い
忌引き休暇明けに配るお菓子と香典返しは、品物を渡す目的が異なります。香典返しは、葬儀の際にいただいた香典への返礼品であり、四十九日を迎えた後に個別でお返しするのが一般的です。一方で、忌引き休暇明けに持参する菓子折りは、職場を休んだことへお詫びと感謝の気持ちを示す目的があります。
会社名義でまとめて香典をいただいた場合は、会社宛に香典返しを用意すれば問題ありません。上司や同僚から個別で香典をいただいた場合は、相手に個別で香典返しをしたうえで、部署全体へお菓子を配るとより丁寧な印象を与えられます。
香典をいただいていない相手には香典返しの必要はありませんが、お詫びのお菓子を配ることで、休暇に対するお詫びと感謝を広く伝えることができます。
| パターン | 出社時の対応 |
|---|---|
| 会社名義で香典やご厚意をいただいた | 会社宛てに香典返し+部署や関係者に菓子折りを持参 |
| 個人名義で香典やご厚意をいただいた | 個別に香典返し+部署や関係者に菓子折りを持参 |
| 香典はいただいていない | 部署や関係者に菓子折りを持参 |
忌引き休暇明けに持っていくお菓子の選び方
忌引き休暇明けの出社時に菓子折りを持っていく際は、職場のTPOに合ったお菓子を選ぶことが大切です。
高価すぎるものは避ける
忌引き休暇明けに持参する菓子折りは、高価すぎるものを選ぶ必要はありません。目安としては、3,000円〜5,000円程度のものが相手に気を遣わせず、失礼にもあたらない価格帯といえます。ここで配るお菓子はあくまで休暇をいただいたお詫びと感謝の気持ちを伝えるものであり、形式よりも気持ちが伝わるかどうかが重要です。
過度に高額な品はかえって相手に気を遣わせてしまう可能性があるため、相手の負担にならない価格帯の品物を選びましょう。
小分けになっているものを選ぶ
個包装で小分けになっているお菓子は、職場で配りやすいのが魅力です。各自が好きなタイミングで持ち帰ったり休憩時間に食べたりできるうえ、取り分けの手間がかからず、衛生面でも安心です。とくに大人数に配りたい場合は、小分けにできるタイプが適しています。
常温で日持ちするものを選ぶ
冷蔵や冷凍が必要なお菓子は、職場環境によっては保管場所に困ることがあります。保管の際に手間がかからないよう、常温保存ができ、ある程度日持ちするお菓子を選びましょう。
とくに夏場はオフィス内の気温も上昇しやすいため、チョコレートなどの溶けやすいものも避けるのが無難です。
かさばらないものを選ぶ
忌引き休暇明けに持参するお菓子は、かさばらないものを選ぶことで相手への配慮が伝わります。職場のデスクや給湯室のスペースには限りがあるため、置き場所に困らないよう、できるだけコンパクトなお菓子を選びましょう。また、自宅へ持ち帰る方や個別で御礼を渡す相手のことも考え、カバンに入れやすいサイズのものを選ぶのもおすすめです。
オフィスで食べられるものを選ぶ
オフィスにお菓子を配る際は、お茶菓子や間食として手軽に食べられるものが人気です。一方で、調理が必要なものや、食べかすがポロポロとこぼれやすいお菓子は、業務の合間に食べにくいため好ましくありません。食べるときに手間がかからないよう、個包装で手を汚さずに食べられるお菓子や、片手でサクッと食べられるお菓子を選びましょう。
好き嫌いが分かれにくいものを選ぶ
オフィスに持参するお菓子は、できるだけ多くの人が安心して食べられるものを選ぶのがマナーです。とくにクセの強い味付けやアルコール入りのお菓子は、人によって好みが分かれやすいため注意が必要です。
なかでも、定番のクッキー・フィナンシェ・せんべいなどは、甘すぎるものが苦手な人でも食べやすく、好みが分かれにくいといえます。何を配ればよいか迷ったときは、定番のお菓子を選んでおくと安心です。
派手な菓子箱や縁起物は避ける
忌引き休暇明けに配る菓子折りは、お休みをいただいたことへのお詫びと感謝を伝えるギフトであり、お祝いの品物ではありません。そのため、華美なパッケージや紅白で描かれたデザイン、縁起物を連想させるものは避けるのが無難です。
このようなシーンでは、落ち着いた色合いのパッケージや、上品な見た目のお菓子が適しています。控えめな印象を与える菓子折りを選び、お詫びの気持ちを伝えましょう。
忌引き休暇明けのお詫びに適したお菓子
忌引き休暇明けのお詫びのお菓子には、焼き菓子・バウムクーヘン・ゼリーなどの洋菓子や、羊羹・煎餅などの和菓子が適しています。これらのお菓子は個包装で配りやすいものが多く、常温で保存可能です。甘い物が苦手な人が多い場合は、コーヒーのドリップバッグやティーバッグなど、職場で手軽に楽しめる飲み物を選ぶのもよいでしょう。
帰省をともなった休暇であれば、地元の銘菓を選ぶのもおすすめです。また、春は桜をモチーフにしたもの、秋は栗菓子など、さりげなく季節感の感じられるお菓子を選んでもかまいません。
お菓子を持っていくときのマナー
会社に菓子折りを持っていく際は、忌引き休暇をいただいたことへの感謝の気持ちを表すことが大切です。
菓子折りと一緒に感謝の言葉を伝える
忌引き休暇明けに菓子折りを渡す際は、品物だけでなくお休みをいただいたことに対する感謝の言葉を添えることが大切です。休暇中に業務を調整してくれたことへのお礼や、迷惑をかけたことへのお詫びを簡潔に伝えましょう。丁寧な挨拶をすることで、職場の人に好印象を与えることができます。
会社のルールや慣例を確認しておく
勤めている会社によっては、私的な菓子折りの持ち込みを控える慣例を持つケースもあります。休暇明けに菓子折りを配ってもよいか不安な場合は、感謝とお詫びの気持ちを伝えたいとしたうえで、上司や総務などの担当者に事前確認をしておくと安心です。
のしや掛け紙は不要
忌引き休暇明けに持参する菓子折りは、休暇をいただいたことへの感謝とお詫びを伝えるものであり、香典返しとは目的が異なります。そのため、菓子箱へののしや掛け紙は不要です。
一方で、香典返しは香典をいただいた相手への返礼品であり、菓子折りよりも格式が高いものとなります。香典返しを職場の人に渡す際は、掛け紙をかけ、香典返しとわかる表書きを記すのがマナーです。両者のマナーの違いを知り、混同しないように注意してください。
| シーン | 対応方法 |
|---|---|
| 香典返しの菓子折り | ●白黒や銀色の結び切りの水引が付いた掛け紙をかける ●表書きは「志」や「満中陰志」や(関西地方の慣習)とする |
| 休暇の御礼の菓子折り | ●のしや掛け紙はかけない |
会葬御礼や香典返しを使いまわさない
葬儀の際に会葬御礼や香典返しで手配したお菓子を、そのまま職場用のお菓子として使い回すのは避けましょう。会葬御礼や香典返しは参列や香典への返礼であり、会社に持参する菓子折りとは目的が異なります。
これらのお菓子を職場で配ると、個別で香典をいただいた方に対して配慮を欠く印象を与えるほか、香典返しと菓子折りで同じ品物を受け取る人が出てしまうことがあります。返礼品が余っている場合でも、職場用には別の品物を用意しましょう。
出社した日の朝に渡す
忌引き休暇明けに持参する菓子折りは、出社した当日の朝に渡すのが基本です。始業前や朝礼後など、できるだけ出社後の早いタイミングで配ることで、休暇をいただいたことに対する感謝の気持ちが伝わりやすくなるでしょう。出社した際は、1番に上司の元へ挨拶に向かい、その後で部署内にお菓子を配る流れが自然です。
相手が出張等で直接会えないときは書面で挨拶する
忌引き休暇明けの出社時に個別で挨拶したい相手が、出張や休暇などで不在の場合もあります。このようなときは、机の上にお菓子などの御礼の品物を置いたうえで、挨拶状やメールなどの書面で一言添えるのが丁寧です。
なお、本来は直接挨拶をすべきシーンであるため、略儀となったことへのお詫びを伝えるのがマナーです。お礼状を作成する場合は、句読点を打たないように気を付けてください。
<例文>
このたびは父の葬儀にあたりまして、たくさんの心温まるご厚意をいただき、誠にありがとうございました。
急な忌引き休暇をいただき、〇〇さまには大変ご迷惑をおかけいたしました。
おかげさまで無事に葬儀を終えることができました。
本日より通常通りの勤務に復帰いたします。
お休みをいただいたぶん、心を新たに精一杯努めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
本来でしたら直接ご挨拶を申し上げるところでございますが、略儀ながら書面をもちましてご挨拶とさせていただきます。
会社に出社する日の挨拶の仕方
忌引き休暇明けの初日の出社日は、休暇をいただいたことへの感謝とお詫び、無事に葬儀を執り行えたことの報告、今日からまた心新たに業務に取り組むことの3点を簡潔に職場の人へ伝えましょう。香典や供花・弔電などのご厚意をいただいた場合は、それに対する御礼も伝える必要があります。
挨拶をする範囲は、直属の上司や同じ部署の同僚はもちろん、他部署で業務を調整していただいた相手も含めると丁寧です。
上司への報告と挨拶
忌引き休暇明けの出社日には、まず最初に直属の上司へ挨拶と報告を行います。出社後すぐに声を掛けて時間をいただき、個別に伝えるのがマナーです。挨拶の際は、急な休暇を承認してもらったことへの感謝と、業務を調整してもらったことへのお詫びを丁寧に伝えましょう。
業務時間中に行う挨拶のため、長々と話し込むのではなく、伝えるべきことを簡潔にまとめるのがポイントです。
<例文>
このたびは急なことにも関わらず長期間のお休みをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで葬儀を滞りなく行い、父を送り出すことができました。
お休みをいただいていた間にたくさんのご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
本日より心を新たに業務へ取り組みますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
同僚への報告と挨拶
同僚への挨拶では、休暇中に業務をカバーしてもらったことへの感謝を中心に伝えます。とくに引き継ぎ対応をしてくれた相手には、個別に一言添えると丁寧な印象を与えられるでしょう。また、部署内で変に気を使わせないよう、気丈に振る舞う姿勢も大切です。
<例文>
このたびは急なお休みをいただきまして、たくさんのご迷惑やご心配をおかけいたしました。
不在の間はみなさまに業務を調整していただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで滞りなく葬儀を終えることができました。本日より業務に復帰いたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。
朝礼での挨拶
朝礼がある職場では、その場で一言挨拶をするのが一般的です。長く話す必要はなく、休暇をいただいたことへの感謝とお詫びを簡潔に伝えるだけで問題ありません。最後に今日から再び業務に邁進する姿勢を見せると好印象です。
<例文>
このたびはお休みをいただきまして、みなさまには多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしました。
急なことにも関わらず、休暇中の業務をご調整いただき、誠にありがとうございました。
みなさまのご配慮をいただいたおかげで、無事に父の葬儀を終えることができました。
本日より心を新たに業務に取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
香典・献花をいただいたときの挨拶
葬儀の際に会社や個人から香典や献花などのご厚意をいただいていた場合は、相手に直接感謝を伝えることが大切です。会社名義でいただいた場合は、上司を通じて御礼を伝えるのが一般的です。個人からいただいた場合は、相手の元へ直接挨拶に伺いましょう。
<例文>
このたびは父の葬儀にあたって温かいご厚意をいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事に滞りなく葬儀を終えることができました。
あらためまして、心より御礼申し上げます。
菓子折りを持参して、忌引き休暇をいただいたことへの感謝を伝えましょう
忌引き休暇明けに菓子折りを持参する文化は義務ではありませんが、業務の調整を行い、葬儀に集中できる環境を整えてくれた職場への感謝を示す1つの方法といえます。菓子折りを選ぶ際は、香典返しとの違いを理解し、職場の慣例やニーズに合わせて対応することが大切です。お菓子と一緒に挨拶を添え、休暇をいただいたことへの感謝とお詫びを伝えましょう。
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