本記事では、危篤時に見られる血圧低下について一般的な目安を解説しています。
ただし、危篤かどうかや残された時間は、血圧の数値だけでは判断できません。意識・呼吸・尿量・手足の冷たさ・治療への反応などを含め、医師が総合的に判断します。具体的な見通しは、必ず主治医に確認してください。
この記事を要約すると
- 最高血圧が60台を下回ることは、危篤と判断される目安のひとつです。50〜60台は重度の低血圧で、ショックや臓器への血流不足が強く疑われる状態です。
- 血圧が50~60台の場合の余命の正確な予測は医師にも困難で、数時間の方も数日間の方もいます。会わせたい方への連絡は、迷ったら「今すぐ」しましょう。
- 危篤時に家族がすべきことは、そばに寄り添い、耳元での声をかけてあげることです。呼びかけに反応がなくても、聴覚は最後まで残るといわれているため、感謝を伝えるなどしましょう。
血圧50~60台になったら今すぐすべきこと
詳しい解説の前に、いま優先すべきことを3つだけ確認してください。
- すぐに病院へ向かう
深夜でも構いません。容体は急に変わることがあり、間に合うことが何より優先です。 - 会わせたい家族・親族に連絡する
危篤の連絡は、深夜や早朝でも失礼にはあたりません。「迷ったら連絡する」が後悔しない基準です。 - 延命治療について家族で意向を共有しておく
医師から確認を求められたとき、その場で初めて考えることにならないように事前の決めておきましょう。
まずは上記3点を抑え、ここから先は病院へ向かう道中や、付き添いの合間にご確認ください。
【結論】上の血圧が60台以下になると危ない
一般的に、最高血圧が60を下回ることは、危篤と判断される目安のひとつとされています。ただし、危篤かどうかは血圧の数値だけで決まるものではなく、意識レベル・呼吸の状態・尿量などを含めて、医師が総合的に判断します。
なお、下の血圧が50台~60台の場合は、この記事の内容とは異なります。健康診断などで拡張期血圧(下の血圧)が50〜60台だった、という方もこのページをご覧になっているかもしれません。
下の血圧が50〜60台であることは、直ちに命に関わるものではないことが多く、この記事で解説している危篤時の状態とはまったく別のお話です。体調に不安がある場合は、かかりつけ医や内科にご相談ください。
この記事では以降、危篤時の「上の血圧」についてお話しします。
血圧50台・60台の余命は?
血圧が60台を切り50台まで低下すると、心臓や脳をはじめとする重要な臓器に十分な血液が届かず、身体の機能が急速に低下していきます。そのため血圧が50台になった際の余命は、血圧以外の症状にもよりますが、数時間から十数時間以内が目安の一つです。
実際の状態や残された時間は、年齢・病気の種類・治療の内容によって大きく異なりますので、具体的な見通しは、必ず主治医に確認してください。
以下の記事では、危篤状態から臨終を迎えるまでの期間について詳しく解説しています。
そもそも危篤とは?
「危篤」とは、命に危険が迫っており、臨終を迎えるときが近いことを表す言葉です。医師によって危篤状態と診断された場合、回復が難しい、または予断を許さない状態といわれています。もし家族や身内が危篤であると言い渡されたら、先は長くないと覚悟を決めなければならないでしょう。
危篤状態から臨終を迎えるまでの期間には個人差がありますが、数時間から数日程度が一般的です。人によっては一進一退を繰り返しながら、数週間ほど闘い抜くケースもあります。
また、危篤とよく似た状態に「重篤」とよばれるものがあり、こちらも同じく命に危険が迫っていることを示します。ただし、重篤は危篤よりも状況が切迫しておらず、回復の余地が残されています。
また、以下の記事では身近な人が危篤・臨終を迎えたときの対応方法についてより詳しく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
血圧50台・60台に見られる危篤の症状
ここからは、危篤時によく見られるそのほかの症状についても詳しく解説します。血圧の変化以外に体にどんな症状が現れるのか、あらかじめ把握しておきましょう。
なお、以下の記事では臨終か近いときに見られる表情や行動の特徴について解説しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
バイタルサイン
バイタルサインとは血圧・脈拍・体温・呼吸などの健康状態を表す指標です。危篤状態では血圧低下のほか、脈拍の急激な増減・体温の上昇・血中酸素飽和度の低下・呼吸の乱れなどの症状が表れます。死期が差し迫ってくると、数値が不安定な状態が続くようになります。
バイタルサインの変化は体の状態を把握する一助になりますが、数値だけにとらわれず、そのほかのさまざまな症状も鑑みながら容体を見守ることが重要です。
食事
体が弱っていくと嚥下機能が低下し、食べ物をうまく飲み込めなくなったり食事中にむせやすくなったりします。自力での食事は徐々に困難になっていき、飲み込みが難しくなり、食事や水分を受けつけにくくなることがあります。無理に食べさせず、医療者の指示に従いましょう。
点滴や薬剤の使用については、本人の状態や治療方針に応じて医師が判断します。
排泄
危篤状態では腎臓や血流などの循環機能が低下し、それにともなって排泄機能も低下します。はじめは尿量の減少や尿の色が濃くなる症状が見られ、最終的には腎臓に血液が十分に行き渡らない腎虚血状態となり、尿が作られなくなります。
危篤状態では自力での排泄や排泄の調節が困難になるため、オムツを着用するケースがほとんどです。尿量が少なくなる、尿の色が濃くなることは、全身状態の悪化を示すサインの一つです。
呼吸
生きるうえで欠かせない呼吸機能。危篤状態では呼吸が浅く不規則になったり、10〜30秒程度の無呼吸状態が起こったりし、肺に十分な酸素を取り込めなくなります。
チェーンストークス呼吸や下顎呼吸といわれる呼吸方法は危篤時によく見られる症状で、呼吸時にゼーゼーといった音が鳴る喘鳴の症状をともなうこともあります。
<チェーンストークス呼吸>
数秒〜数十秒の無呼吸の後に小さい呼吸から徐々に大きい呼吸へと変化し、また小さい呼吸・無呼吸状態へと戻る。この一連のサイクルを繰り返す状態です。
<下顎呼吸>
胸郭を使う通常の呼吸が困難になり、下顎を上下させながら浅い呼吸を繰り返す状態です。下顎呼吸や不規則な呼吸は、臨終が近いときに見られることがあります。
意識
危篤状態では脳に酸素や血液が十分に供給されず、意識を保つのが難しくなります。意識が朦朧として受け答えができなくなったり、場合によっては幻聴やせん妄状態を引き起こしたりもします。
とはいえ、意識がない状態に見えていても、聴力だけはわずかに残っている場合があります。会話は不可能であっても、本人に話しかけることで気持ちを伝えられるかもしれません。
危篤になったら家族がすべきこと
ここからは、家族が危篤状態になったときの対応方法や、臨終を迎える前に準備しておくべきことを解説します。本人に寄り添い、最後の時間をゆっくりと過ごしましょう。
葬儀の準備
危篤状態から臨終を迎えたら、すぐに葬儀の手配に取り掛かることになります。その際に混乱したりバタバタしたりしないよう、危篤のうちに葬儀の準備を進めておくのもひとつの方法です。
すでに葬儀社を決めている場合は、あらかじめ連絡を入れておきましょう。菩提寺や僧侶にも近いうちに葬儀を執り行う可能性があることをあわせて伝えておくとスムーズです。
また、亡くなった後は病院や葬儀社などに対して現金で支払いを行うケースが増えます。危篤状態のうちにまとまった現金を用意しておくと、いざというときに安心です。本人の預金口座のお金を使用する予定の方は、死後に口座が凍結される前に現金を引き出しておきましょう。
弊社「1日葬・家族葬のこれから」では、全国均一で価格を抑えたプランパックでの葬儀をご提供しています。参列人数に応じた広さの式場で、現代に合わせたシンプルな葬儀を行えます。依頼・相談は24時間365日受け付けているので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
病院に駆けつける
家族の危篤の知らせを受けたら、まずは病院に向かいましょう。人によっては危篤と診断されてから数時間で息を引き取る場合もあるため、最後の瞬間に立ち会えるよう、できるだけすぐに会いにいくことが重要です。
また、危篤状態が数日間から数週間にわたって長期化する人もいます。数日間家を離れて病院に泊まり込むケースも考慮し、あらかじめ宿泊の準備をして病院に向かうと安心です。
なお、以下の記事では身内が危篤になって会社を休むときの連絡方法について詳しく解説しています。ぜひ、あわせてチェックしてみてください。
親族や友人に連絡を入れる
家族が危篤状態になったら、ほかの親族や親しい友人などにも連絡を入れましょう。できるだけ多くの人が最後に顔を合わせられるよう、このときは昼夜を気にせずすぐに連絡してかまいません。
危篤の連絡は緊急性が高いため、メールやチャットよりも電話が好ましいとされています。連絡時には本人の病状・入院先の病院情報・家族代表者の連絡先などを過不足なく伝えましょう。
なお、連絡する相手が多い場合や連絡する時間の余裕がない場合は、同じコミュニティの代表者のみに連絡を入れ、ほかの人にも伝えてもらうよう頼む方法が効率的です。
本人に寄り添う
病室で本人に面会する際は、これまでの感謝の気持ちを伝えたり思い出話をしたりして最後の時間を過ごしましょう。
危篤状態では受け答えや会話ができないケースがほとんどですが、それでも耳で話を聞いてくれている可能性があります。最後まで本人のそばで寄り添い続け、亡くなった後に後悔しないよう家族の時間を優先することが何よりも大切です。
また、病室では縁起の悪い話や死後の話は避け、家族同士でねぎらいの言葉をかけるなどして配慮し合うことも忘れないようにしてください。
処置や臓器提供の確認
家族が危篤状態になったとき、駆けつけた家族は延命処置の有無や臓器提供の意思確認を求められるケースがあります。現代医療では、自力での回復が見込めない病状の人に対しても人工呼吸器や点滴などを利用して延命の処置を施すことが可能です。
命に危険が差し迫ってきたときに延命処置を選択するか、体への負担がかかる処置を控えて尊厳死を選択するかの決断を迫られるタイミングがあるかもしれません。
このような選択を求められたときに備えて、本人との意思疎通が図れる状態のうちに本人の意思を確認しておくことが重要です。心停止や脳死後に臓器提供を望むかどうかも、事前に確認しておきましょう。
自宅で危篤状態になったときの対応
近年は病状回復の見込みがない場合、最後は自宅で過ごしたいと考えて自宅療養を選ぶケースも珍しくありません。自宅療養を選んだ場合は、訪問医療や訪問介護のサービスを利用して適切なケアを受けられる状態を整えましょう。
在宅医療を受けている場合は、まず主治医・訪問看護へ連絡します。突然の急変やかかりつけ医がいない場合は119番へ連絡しましょう。
自宅で息を引き取った場合は、ご遺体を大きく動かさず、在宅医療を受けている場合は主治医・訪問看護へ連絡します。事件性や事故の可能性がある場合は警察の対応が必要です。
臨終を迎えてからの流れ
病院で臨終を迎えた場合は医師によって死亡確認が行われ、「死亡診断書」が発行されます。自宅で臨終を迎えた場合はかかりつけ医を呼んで死亡確認を依頼するか、警察を呼んで「死体検案書」を発行してもらいます。
死亡の確認が取れたらご遺体の処置と搬送・安置を行い、葬儀の準備を進めましょう。死亡届や埋火葬許可申請書などの事務手続きや葬儀社との打ち合わせ、訃報と葬儀案内の連絡など、しばらくはバタバタと動き回ることになります。
なお、弊社「1日葬・家族葬のこれから」では、お電話をいただいてから最短30分でお迎えに上がります。
早朝や深夜にも24時間365日、葬儀の専門スタッフが受付けておりますのでご安心ください。
以下の記事では、臨終を迎えてから葬儀を執り行うまでの流れを詳しく解説しています。ぜひ、あわせてチェックしてみてください。
よくある質問
ここでは、血圧が50台~60台・危篤状態の身内がいる方々からよくある質問をご紹介します。
血圧50台になった場合の余命はどれくらいですか?
個人差が非常に大きく、正確な予測は医師にも困難です。数時間で旅立たれる方もいれば、数日間続く方もいます。日単位から時間単位で考える段階とされることが多いため、会わせたい方には今すぐ連絡することをおすすめします。
血圧が60台まで下がったが、回復する見込みはありますか?
血圧低下の原因や治療への反応によります。一時的に持ち直すこともありますが、上の血圧60以下は危篤と判断される目安のひとつであり、深刻な段階であることに変わりはありません。見通しは主治医に確認してください。
血圧が測れなくなった場合の余命はどのくらいですか?
血圧が測定できない段階は、時間単位で考える状況とされています。そばに付き添い、声をかけ、最後の時間を一緒に過ごしてあげてください。
呼びかけに反応がなくても、聞こえていますか?
聴覚は最後まで残るといわれています。反応がなくても、耳元での声かけはご本人に届いていると考えられています。感謝の言葉や思い出を話しかけてあげてください。
危篤の連絡は深夜でもしていいですか?
深夜に連絡しても問題ありません。危篤の連絡は緊急性が高く、深夜や早朝でも失礼にはあたりません。連絡を受けた側も「知らせてもらえてよかった」と感じることがほとんどです。
この段階で葬儀社に相談するのは不謹慎ですか?
不謹慎ではありません。弊社でも危篤の段階でのご相談は実際に多く、事前に流れと費用を知っておくことで、逝去後に慌てず故人との時間に向き合えます。相談したからといって依頼の義務は生じません。
なお、弊社では24時間・全国対応しております。無料の資料請求、もしくは事前にご相談いただいた方には、特別な割引価格でご案内しておりますので、些細なことでも心配事ございましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
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体の変化を知り、いざというときに備えましょう
上の血圧が50〜60台まで下がる場合は、重度の低血圧であり緊急の医療評価が必要です。ただし、危篤かどうかは血圧の数字だけでは決まらず、意識・呼吸・尿量・冷汗や四肢冷感など、臓器への血流不足の有無を含めて医師が総合判断します。
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