家族が亡くなった際は、葬儀の準備や各種手続きを進める必要があります。死亡後の手続きには期限が定められているものもあり、早い段階で流れを把握しておくことが大切です。なかでも死亡届は、戸籍に死亡の事実を反映するだけでなく、火葬やその後の行政手続きを進めるために欠かせない重要な届出といえます。
しかし、「死亡届はどこで受け取れるのか」「誰が提出できるのか」「福岡市ではどこに提出すればよいのか」と迷う方も少なくありません。この記事では、福岡市における死亡届の提出方法や入手方法、書き方、提出後に必要な手続きについて解説します。
この記事を要約すると
- 福岡市で死亡届を提出する場合は、死亡したことを知った日から7日以内に、区役所市民課や出張所へ提出する必要があります。提出時は死亡診断書(死体検案書)と一体になった死亡届を用意しましょう。
- 死亡届は病院で受け取るのが一般的です。紛失や汚損した場合は区役所や出張所でも入手できますが、死亡診断書(死体検案書)欄は再度医師に記入してもらう必要があります。
- 福岡市では土日祝日や年末年始も死亡届を提出できます。ただし、休日受付窓口へ提出した場合は預かり対応となり、埋火葬許可証は後日の発行となるため注意が必要です。
福岡市で死亡届を提出する際の基本情報
死亡届を提出する際は、提出期限や提出先、届出人の範囲などを事前に確認しておくことが大切です。記入漏れや必要書類の不備によって受理が遅れると、火葬や葬儀の日程に影響する可能性もあります。ここでは、福岡市で死亡届を提出する際の基本情報を解説します。
死亡届の提出期限
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出する必要があります。国外で死亡した場合は、死亡の事実を知った日から3か月以内が提出期限となります。正当な理由なく提出期限を過ぎた場合は、戸籍法に基づき5万円以下の過料が科される可能性があるため注意が必要です。
提出期限の最終日が土日祝日や年末年始にあたる場合でも届出は可能ですが、預かり処理となり埋火葬許可証は受け取れません。火葬の日程が近い場合は、提出先へ事前に相談しておくとよいでしょう。
死亡届を提出できる人
まず大前提として、死亡届を提出するうえで注意したいのが「届出人」と「提出する人」の違いです。届出人とは、死亡届に署名し、届出内容について責任を持つ人を指します。一方で提出する人は、完成した死亡届を役所へ持参する人のことです。両者は同じである必要はありません。
死亡届の届出人になれるのは、亡くなった方の親族のほか、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人など戸籍法で定められた人です。一般的には、配偶者や子どもなどの親族が届出人となります。
一方、役所へ死亡届を提出する人に制限はありません。届出人が記入した死亡届を家族や親族が持参することも可能です。葬儀社へ葬儀を依頼している場合は、葬儀社のスタッフが代わりに役所へ死亡届を提出するのが一般的です。この場合も、委任状などを用意する必要はありません。
死亡届の提出に必要なもの
死亡届を提出する際は、死亡診断書(または死体検案書)と一体になった死亡届を提出します。通常は病院で受け取るため、提出前に記載内容に誤りがないか確認しておきましょう。
また、届出人が成年後見人、保佐人、補助人、任意後見人である場合は、その資格を証明する書類の提出も必要です。成年後見人などの場合は登記事項証明書または審判書謄本および確定証明書謄本、任意後見人の場合は登記事項証明書または任意後見契約に係る公正証書を用意しましょう。これらはいずれも原本が必要です。
なお、死亡届への押印は原則不要です。記載内容の訂正が必要になった場合も、訂正箇所または欄外へ署名することで対応できます。ただし、死亡届の提出後に区役所でほかの手続きを行う場合は印鑑が必要になることもあるため、念のため持参しておくと安心です。
死亡届の提出先
死亡届は、亡くなった方の本籍地、死亡地、または届出人の住所地を管轄する市区町村へ提出できます。そのため、必ずしも亡くなった方が住んでいた自治体へ提出する必要はありません。
福岡市内で死亡届を提出する場合は、各区役所市民課または出張所が窓口です。なお、亡くなった方の本籍のみが福岡市にある場合でも福岡市で死亡届を提出できます。ただし、その場合は福岡市の火葬場を利用するための火葬施設利用許可証は発行されないため、利用予定の火葬場がある自治体へ事前に確認しておきましょう。
| 窓口名 | 住所 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 東区役所 市民課 | 東区箱崎二丁目54番1号 | 092-645-1046 |
| 博多区役所 市民課 | 博多区博多駅前二丁目8番1号 | 092-419-1017 |
| 中央区役所 市民課 | 中央区大名二丁目5番31号 | 092-718-1023 |
| 南区役所 市民課 | 南区塩原三丁目25番1号 | 092-559-5023 |
| 城南区役所 市民課 | 城南区鳥飼六丁目1番1号 | 092-833-4018 |
| 早良区役所 市民課 | 早良区百道二丁目1番1号 | 092-833-4311 |
| 西区役所 市民課 | 西区内浜一丁目4番1号 | 092-895-7010 |
| 入部出張所 | 早良区東入部二丁目14番8号 | 092-804-2015 |
| 西部出張所 | 西区西都二丁目1番1号 | 092-806-9431 |
受付時間
各区役所市民課および出張所の受付時間は、平日の8時45分から17時15分です。土日祝日および年末年始は通常窓口での受付を行っていません。ただし、死亡届に限り、土日祝日や年末年始も以下の窓口で受け付けています。
| 窓口 | 受付時間 |
|---|---|
| 各区役所 | 9:00~12:00、13:00~17:00 |
| 西部出張所 | 9:00~12:00、13:00~17:00 |
| 入部出張所 | 9:00~12:00、13:00~17:00(1月1日を除く) |
なお、休日受付窓口へ提出した死亡届は預かり対応となります。その場で内容確認や審査は行われないため、埋火葬許可証は後日の交付となります。火葬の日程が近い場合は、事前に提出先へ相談しておくと安心です。
福岡市で死亡届を入手する方法
死亡届は、死亡診断書(または死体検案書)と一体になった用紙として病院から受け取るのが一般的です。通常は医師が死亡診断書欄を記入した状態で交付されるため、遺族は死亡届欄を記入して提出します。
自宅で亡くなった場合や事故などで死体検案書が作成された場合も、提出に使用する用紙の形式は同じです。なお、病院から受け取った用紙を紛失したり汚損したりした場合は、各区役所市民課や出張所でも受け取れます。
ただし、新しい用紙を入手した場合でも、死亡診断書(死体検案書)欄は医師による記入が必要です。福岡市では死亡届様式のダウンロード案内は行われていません。
福岡市の死亡届の書き方
死亡届には、故人や届出人に関する情報を正しく記入する必要があります。記入内容に誤りがあると窓口で確認や訂正を求められる場合もあるため、提出前にしっかり確認しておきましょう。ここでは、届出人欄と故人に関する主な記入項目の書き方を解説します。
届出人欄の記入方法
届出人欄の主な記入項目と記入例は以下のとおりです。
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 届出人の資格 | 同居の親族 |
| 住所 | 福岡市中央区〇〇一丁目〇番〇号 |
| 本籍 | 福岡市中央区〇〇一丁目〇番 |
| 筆頭者の氏名 | 福岡 太郎 |
| 署名 | 福岡 花子 |
| 生年月日 | 昭和〇年〇月〇日 |
死亡届の届出人は、誰でもなれるわけではありません。配偶者や親族、同居者など、戸籍法で定められた人のみが届出人になれるため、事前に確認しておきましょう。
また、本籍と住所は同じとは限りません。現住所を記入してしまうケースもあるため、本籍地が分からない場合は戸籍謄本などで確認してから記入することをおすすめします。
故人に関する記入項目
故人に関する主な記入項目と記入例は以下のとおりです。
| 記入項目 | 記入例 |
|---|---|
| 氏名 | 福岡 太郎 |
| 生年月日 | 昭和5年1月13日 |
| 死亡したとき | 令和8年6月1日 午前10時15分 |
| 死亡したところ | 〇〇病院 |
| 住所 | 福岡市中央区〇〇一丁目〇番〇号 |
| 本籍 | 福岡市中央区〇〇一丁目〇番 |
| 配偶者の有無 | いる(満80歳) |
| 世帯のおもな仕事 | 会社員世帯 |
| 職業・産業 | 会社員・サービス業 |
死亡日時や死亡場所については、死亡診断書(死体検案書)に記載された内容をそのまま転記します。
福岡市で死亡届を提出する流れ
死亡届は記入して提出すれば終わりではありません。死亡届の提出後には埋火葬許可証の受け取りや火葬の手続きが必要となるため、一連の流れを把握しておくことが大切です。ここでは、福岡市で死亡届を提出してから火葬の手続きを進めるまでの流れを解説します。
病院で死亡診断書を受け取る
病院で亡くなった場合は、医師が死亡診断書欄を記入した死亡届を受け取ります。遺族は届出人欄など必要事項を記入していきます。自宅で亡くなった場合や事故などで亡くなった場合は、死亡診断書ではなく死体検案書が作成されますが、提出に使用する書類は死亡届と一体になった同じ様式です。
区役所や出張所へ死亡届を提出する
必要事項を記入したら、亡くなった方の本籍地、死亡地、または届出人の住所地を管轄する区役所や出張所へ死亡届を提出します。
提出前には、届出人が記入する欄だけでなく、医師が記入した死亡診断書(死体検案書)欄も含めて内容を確認しておきましょう。氏名や生年月日、死亡日時などに誤りがあると、その場で訂正が必要になる場合があります。
埋火葬許可証を受け取り火葬の手続きを進める
死亡届が受理されると、埋火葬許可証が発行されます。埋火葬許可証とは、火葬や埋葬を行うために必要な許可証です。死亡届が受理されると発行されるため、死亡届の提出から埋火葬許可証の受け取りまでを一連の手続きとして考えておくとよいでしょう。
埋火葬許可証は火葬場へ提出するほか、納骨など後の手続きでも必要になる場合があります。再発行の手間を避けるためにも、大切に保管しておきましょう。
なお、葬儀社へ依頼している場合は、記入済みの死亡届を預けることで、葬儀社のスタッフが代わりに役所へ提出してくれるのが一般的です。埋火葬許可証の受け取りや火葬場との手続きもあわせて対応してもらえるケースが多いため、事前に確認しておくと安心です。
福岡市で死亡届を提出する際の注意点
死亡届の手続き自体は提出すれば完了します。しかし、提出時に発行される埋火葬許可証は火葬や納骨などで必要となる重要な書類です。また、提出期限や受付時間に関連して知っておきたいこともあります。ここでは、福岡市で死亡届を提出する際の主な注意点を解説します。
亡くなった方の住民票所在地では受付できない場合がある
福岡市では、亡くなった方の本籍地のみが福岡市にある場合、死亡届の受理や埋火葬許可証の発行は可能です。しかし、福岡市の火葬場を利用するために必要な火葬施設利用許可証は発行できないと案内されています。
例えば、本籍は福岡市にあるものの、住所地や死亡地が福岡市外というケースです。この場合でも福岡市へ死亡届を提出し、埋火葬許可証を受け取ることはできます。しかし、福岡市の火葬場は利用できないため、葬儀や火葬の予定に影響する可能性があります。
このケースに該当する方は多くありませんが、本籍地と住所地が異なる場合は、死亡届を提出する前に提出先や葬儀社へ確認しておくと安心です。
夜間・休日は死亡届の預かり対応になる
福岡市では、土日祝日や年末年始でも死亡届を提出できます。ただし、夜間や休日に提出した場合は預かり対応となり、その場で埋火葬許可証を受け取ることはできません。
火葬の日程が近い場合は、埋火葬許可証の受け取り時期が影響することもあります。特に連休中や年末年始に手続きを行う際は、事前に提出先や葬儀社へ確認しておくと安心です。
死亡届のコピーを取っておく
死亡後には、年金や健康保険、介護保険、相続など、さまざまな手続きを行う必要があります。その際、死亡診断書(死体検案書)の内容を確認したり、死亡の事実を証明する書類が必要になったりすることも少なくありません。
そのため、提出前に両面コピーを取って保管しておくことをおすすめします。万が一コピーを取り忘れた場合でも、死亡届を提出した市区町村へ申請することで「死亡届記載事項証明書」などを取得可能です。
ただし、申請手続きや発行までの時間が必要になるため、できる限り提出前にコピーを取っておいた方がスムーズです。
死亡届提出後に必要な主な手続き
死亡届を提出した後も、保険や年金などに関する手続きが必要になります。なかには期限が設けられているものや、申請しなければ給付を受けられないものもあるため注意が必要です。ここでは、死亡後に行う主な手続きについて解説します。
国民健康保険・後期高齢者医療の手続き
故人が国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合は、資格喪失に関する手続きが必要です。保険証や資格確認書を返還するほか、状況によっては還付金や高額療養費などの手続きが発生することもあります。
また、国民健康保険の資格喪失手続きは、原則として死亡後14日以内が目安です。後期高齢者医療制度に加入していた場合も別途届出が必要です。加入していた保険の種類によって手続き内容が異なるため、不明な場合は保険証や資格確認書を確認しておきましょう。
葬祭費の支給申請
故人が福岡市の国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合、葬儀を行った方は葬祭費の支給を受けられる可能性があります。支給額は3万円です。
一方、会社員や公務員などで健康保険に加入していた場合は、葬祭費ではなく埋葬料や埋葬費の支給対象となる場合があります。加入していた保険によって制度が異なるため、保険証や資格確認書を確認しておきましょう。
なお、これらの給付金は自動的に支給されるものではなく、申請が必要です。福岡市の国民健康保険および後期高齢者医療制度の葬祭費は、葬祭を行った日の翌日から2年以内に申請しなければなりません。
公共料金やサブスクリプションサービスの解約・名義変更
故人名義の契約が残っている場合は、公共料金や各種サービスの解約・名義変更も進める必要があります。特に電気・ガス・水道のほか、携帯電話やインターネット回線、新聞、動画配信サービスなどは見落とされがちなため、注意しましょう。
クレジットカードや銀行口座が引き落とし先になっている場合は、あわせて確認しておくと安心です。法的な期限はありませんが、不要な料金が発生し続ける可能性もあるため、葬儀後の落ち着いたタイミングで順番に整理していきましょう。
年金の受給停止や未支給年金の請求
故人が年金を受給していた場合は、年金の受給停止に関する手続きが必要です。厚生年金は死亡後10日以内、国民年金は死亡後14日以内が手続きの期限となります。
ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合は、原則として年金受給権者死亡届(報告書)の提出を省略できます。手続きの要否については、事前に年金事務所へ確認しておくと安心です。
故人が受け取るはずだった年金が残っている場合は、一定の条件を満たす遺族が未支給年金を請求できる可能性があります。また、手続きを行わずに年金が振り込まれた場合は、後から返還を求められることもあるため注意が必要です。
世帯主変更の手続き
故人が世帯主だった場合は、世帯主変更届の提出が必要になることがあります。たとえば、親子や兄弟姉妹など複数人で同じ世帯に住んでおり、亡くなった方が世帯主だったケースです。一方で、残された家族が1人だけの場合や、配偶者がそのまま世帯主となる場合などは手続きが不要となることもあります。
世帯主変更届の提出期限は、原則として死亡後14日以内となります。自身が対象になるか分からない場合は、死亡届の提出時にあわせて区役所へ確認しておくとよいでしょう。
福岡市の死亡届に関するよくある質問
福岡市における死亡届の提出方法や必要書類などについて解説してきましたが、実際に手続きを進めるなかで「休日でも提出できるのか」「葬儀社へ任せられるのか」など細かな疑問が生じることもあります。ここでは、福岡市の死亡届に関してよくある質問に答えていきます。
死亡届は土日や夜間でも提出できる?
福岡市では、土日祝日や年末年始でも各区役所、西部出張所、入部出張所で死亡届を提出できます。そのため、平日の開庁時間内に手続きができない場合でも届出自体は可能です。
ただし、休日に提出した死亡届は預かり対応となります。その場で内容の審査や受理が行われるわけではなく、埋火葬許可証も後日の発行となるため注意が必要です。
死亡届の手続きは葬儀社に任せられる?
死亡届の提出は、葬儀社へ依頼することが可能です。死亡届に署名する届出人には法律上の制限がありますが、完成した死亡届を役所へ提出する人に制限はありません。
そのため、すでに葬儀社へ依頼している場合は、届出人が必要事項を記入した死亡届を預けることで、葬儀社のスタッフが代わりに区役所へ提出してくれるのが一般的です。また、葬儀社のスタッフが死亡届を提出する場合でも、委任状を用意する必要はありません。
犬が亡くなった場合も死亡届は必要?
飼い犬が亡くなった場合は、人の死亡届とは別に犬の死亡届を提出する必要があります。これは、狂犬病予防法に基づいて登録されている犬の登録情報を抹消するための手続きです。福岡市では、犬が亡くなった日から30日以内に届出を行わなければなりません。
一方で、猫や小鳥、ハムスターなどは、人の死亡届のような行政上の届出制度は設けられていません。ただし、マイクロチップの登録情報がある場合は、登録先で別途手続きが必要になることがあります。
福岡市で死亡届を提出する際は関連手続きもあわせて確認しよう
福岡市で死亡届を提出する際は、死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡地・届出人の住所地・死亡者の本籍地などを管轄する区役所や出張所へ提出する必要があります。死亡届は戸籍への反映だけでなく、火葬を行うために必要な埋火葬許可証の発行にも関わる重要な手続きです。
また、死亡届を提出した後も、健康保険や年金、世帯主変更届、各種契約の解約・名義変更など、さまざまな手続きが必要になります。手続きによっては期限が設けられているものもあるため、死亡届の提出とあわせて計画的に進めていきましょう。
弊社では、家族葬や一般葬、一日葬、火葬式など、ご遺族のご希望やご予算に合わせた葬儀をお手伝いしております。
また、葬儀のご相談だけでなく、死亡届の提出や埋火葬許可証の取得に関するご案内、葬儀後に必要となる各種手続きのご相談にも対応しています。突然のことで何から始めればよいか分からない場合でも、一つひとつ確認しながらサポートいたします。
福岡市で葬儀をご検討の方や、死亡後の手続きについて不安を感じている方は、お気軽にお問い合わせください。
