葬儀のマナー

融通念仏宗の葬儀とは?特徴や焼香の作法、参列マナーを解説

融通念仏宗の葬儀とは?特徴や焼香の作法、参列マナーを解説

「融通念仏宗の葬儀に参列することになったけれど、どのような作法があるのだろう」「他の宗派と何が違うのだろう」と不安に感じている方もいるでしょう。

融通念仏宗は、念仏を通じて故人の供養を行う宗派です。葬儀では御本尊の絵像を安置し、銅鑼(どら)や鐃鈸(にょうはち)などの仏具が用いられることがあります。一方で、服装や香典などの基本的なマナーは、一般的な仏式葬儀と大きく変わりません。

この記事では、融通念仏宗の教えや葬儀の特徴、焼香や数珠、香典のマナーについてわかりやすく解説します。事前に確認しておくことで、落ち着いて葬儀に参列できるでしょう。

この記事を要約すると

  • 融通念仏宗は平安末期に良忍上人によって開かれました。日本で生まれた最初の念仏宗派で、日本の仏教13宗派の一つでもあります。
  • 一人の念仏がすべての人に、すべての人の念仏が一人に届くという教えから、葬儀では参列者が一緒に念仏を唱えます。また銅鑼や鐃鈸が打ち鳴らされるのも特徴です。
  • 焼香の回数に厳密な決まりはありません。正式な数珠は蓮子念珠ですが、参列者は手持ちの数珠で参列してかまいません。
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融通念仏宗とは

融通念仏宗は、900年以上の歴史を持つ、日本生まれの念仏宗派です。日本で最初に成立した念仏宗派とされており、その起源は平安時代にまでさかのぼります。また、明治時代に定められた日本仏教の13宗派のひとつにも数えられています。

あまり聞き慣れない宗派かもしれませんが、葬儀の流れや基本的な作法は、他の仏教宗派と大きく変わるわけではありません。まずは、融通念仏宗の教えや特徴について見ていきましょう。

融通念仏宗の成り立ち

融通念仏宗は、平安時代末期の1117年に良忍上人によって開かれた、日本生まれの仏教宗派です。天台宗や真言宗が中国から伝来したのに対し、融通念仏宗は日本で成立したことから、「国産仏教の出発点」ともいわれています。

総本山は大阪市平野区にある大念佛寺です。寺院数は全国で約360ヶ寺あり、その多くが大阪府や奈良県を中心とした近畿地方に集中しています。

「融通」の意味

融通念仏宗の「融通」とは、「互いに融け合い、通じ合うこと」を意味します。一人ひとりがつながり合い、調和のとれた世界を築いていくという考え方が根底にあります。

その教えを象徴する言葉が、「一人一切人、一切人一人」です。これは、一人が唱える念仏がすべての人に届き、また、すべての人が唱える念仏も一人に届くという意味を表しています。

つまり、念仏を個人のためだけの祈りと考えるのではなく、故人や遺族、参列者、さらには社会全体へとつながるものとして大切にしているのが、融通念仏宗の特徴です。

融通念仏宗の葬儀の特徴

融通念仏宗の葬儀は、念仏の教えに基づいて故人を見送る仏式葬儀です。一般的な仏式葬儀と同様に、通夜、葬儀・告別式、火葬という流れで執り行われますが、式中の作法や用いられる仏具には融通念仏宗ならではの特徴があります。

とくに、参列者も一緒に念仏を唱えることや、御本尊の掛け軸(絵像)が掲げられること、銅鑼(どら)や鐃鈸(にょうはち)などの鳴り物が用いられることがある点は、融通念仏宗の葬儀を理解するうえで押さえておきたいポイントです。

念仏を通じて故人を見送る

融通念仏宗の葬儀でもっとも大切にされているのが、念仏を唱えて故人を見送るということです。

「融通」の教えに基づき、僧侶だけでなく参列者一人ひとりが唱える念仏も、故人への功徳となると考えられています。また、融通念仏宗には「速疾往生(そくしつおうじょう)」という考え方があります。念仏を唱えることで、誰もが速やかに仏の教えにかなう世界へ向かうことができるという教えです。

こうした教えから、葬儀では僧侶だけでなく、集まった人々が声を合わせて「南無阿弥陀仏」を唱える場面があります

ご本尊の「絵像(掛け軸)」を用意する

他の多くの宗派では木像(木彫りの仏像)をご本尊とするのに対して、融通念仏宗では掛け軸状の「絵像」をご本尊とするのが特徴です。「十一尊天得如来(じゅういっそんてんとくにょらい)」と呼ばれ、阿弥陀如来を中心に十体の菩薩が周囲を囲む構図で描かれています。葬儀の祭壇にもこの絵像が用いられることがあります。

「にぎやか」と表現されることがある

融通念仏宗の葬儀は、「にぎやか」と表現されることがあります。

その理由は、先に述べたように、参列者が一緒に念仏を唱えることと、銅鑼(どら)や鐃鈸(にょうはち)といった仏具が打ち鳴らされることです。鐃鈸とはシンバル状の打楽器で、読経とともに響き渡る音は、葬儀の場に独特の雰囲気をもたらします。

融通念仏宗の葬儀の流れ

融通念仏宗の葬儀の基本的な流れは、他の仏式と大きく変わりません

臨終後は菩提寺の僧侶に連絡し、葬儀社を手配し、ご遺体を安置します。荼毘(火葬)の前夜に通夜を行なうのも同様です。故人の棺のそばで夜を明かす「寝ずの番」を行う家庭もあります。

葬儀は「迎接式」「出龕式」「龕前式」「三昧式」といわれる儀式で構成されています各儀式の内容は以下の通りです。

儀式名内容・特徴
迎接式(こうじょうしき)・葬儀の最初に行う儀式
・阿弥陀仏のお迎えと極楽浄土への導きを願い、経文と念仏を唱える
出龕式(しゅつがんしき)・「龕(がん)」とは棺のこと
・納棺して棺を閉じ、仏殿に移す儀式
・銅鑼(どら)や鐃鈸(にょうはち)が打ち鳴らされる
龕前式(がんぜんしき)・棺に向かって破地獄偈(はじごくげ)を唱え、銅鑼・鐃鈸を鳴らす
・故人にお湯とお茶を供える(奠湯・奠茶)
・引導作法、読経念仏、回向文へと続く
三昧式(さんまいしき)・火葬場で行う儀式
・故人を荼毘(だび)に付す

融通念仏宗の葬儀に参列するときのマナー

融通念仏宗の葬儀のマナーは、他の仏式と大きく異なるものではありません。ただし、この宗派ならではのポイントをいくつか押さえておくと安心です。

焼香の回数に厳密な決まりはない

融通念仏宗では、焼香の回数に厳密な決まりはありません。一般的には3回行われることが多いものの、地域や寺院によって異なる場合があります。

焼香の回数に迷った場合は、前の参列者の作法を参考にしたり、式場スタッフの案内に従ったりするとよいでしょう。不安な場合は、事前に僧侶や葬儀社へ確認しておくと安心です。

焼香の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 祭壇の前に進み、遺族と僧侶に一礼する
  2. 香炉の前でひとつまみの抹香を取り、額の高さに押しいただく
  3. 2を1〜3回行う
  4. 遺影に向かい合掌して一礼する
  5. 遺族に改めて一礼し、元の席に戻る

正式な数珠は「蓮子念珠(れんしねんじゅ)」

融通念仏宗には「蓮子念珠(れんしねんじゅ)」と呼ばれる正式な数珠があります。54個の蓮の実で作られており、開祖・良忍上人が使用していたとされる由緒ある数珠です。

参列者は手持ちの数珠でも問題ありません。檀家の方は蓮子念珠を用意しておくとよいでしょう。

服装は一般的な喪服でよい

参列者の服装に、融通念仏宗ならではの特別な決まりはありません。一般的な仏式葬儀と同じく、喪服または準喪服を着用します。

男性は、黒のスーツに白いワイシャツ、黒のネクタイ、黒の靴下・革靴です。女性は、黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどを着用し、肌の露出を控えます。アクセサリーは結婚指輪程度にとどめ、身につける場合は一連の真珠など控えめなものを選びましょう。

子どもが参列する場合は、学校の制服があれば制服を着用します。制服がない場合は、黒・紺・グレーなど落ち着いた色の服を選ぶとよいでしょう。

靴やバッグも黒を基本とし、エナメルやニットなどの素材や派手な装飾は避けます。宗派にかかわらず、葬儀では故人と遺族に敬意を示す服装を心がけることが大切です。

香典袋の表書きは「御霊前」

融通念仏宗の葬儀に香典を持参する場合、表書きは「御霊前」とするのが一般的です。水引は黒白または双銀の結び切りを選び、下段に自分の氏名を書きます。

ただし、香典袋の表書きは、地域や寺院、遺族の考え方によって異なる場合があります。迷う場合は、宗派を問わない「御香典」や「御香料」としてもよいでしょう。

融通念仏宗の葬儀は事前確認をして落ち着いて参列しよう

融通念仏宗は、平安末期に良忍上人によって開かれた、本で最初に成立した念仏宗派です。「一人一切人、一切人一人」の教えの通り、葬儀では参列者も念仏を唱えることで、故人への功徳になると考えられています。

葬儀は、基本的な流れは他の仏式と大きく変わりません。御本尊の絵像や銅鑼・鐃鈸などの仏具が特徴です。葬儀でのマナーは、一般的な仏式葬儀と変わりません。

不安がある場合は、菩提寺の僧侶や葬儀社にその都度確認すると良いでしょう。弊社でももちろん、融通念仏宗の葬儀に対応しています。

弊社では、価格を抑えたプランパックでの葬儀をご用意しています。参列人数に応じた広さの式場で、現代に合わせたシンプルな葬儀を行えます。依頼・相談は24時間365日受け付けているので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。

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