ご家族の万一に備える際に、「足立区で利用できる葬儀補助金にはどんな制度があるの?」「いくら受け取れて、誰がどうやって申請するの?」といった疑問を抱えている方はいませんか。
実は、足立区には区民葬儀の火葬料金助成など、葬儀費用の負担を軽くする複数の補助金制度があります。そこで本記事では、足立区の葬儀補助金として利用できる6つの制度の支給額・対象者・申請方法まで詳しく解説します。
「自分が受け取れる制度はどれ?」「複数の制度は併用できる?」といった、よくある疑問にもお答えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を要約すると
- 足立区では、後期高齢者医療や国民健康保険の葬祭費7万円、社会保険の埋葬料5万円が利用できます。さらに区民葬儀における火葬料金助成最大27,000円、国民年金の死亡一時金最大32万円、葬祭扶助の計6つの制度があります。
- 故人の加入していた医療保険によって受け取れる制度が決まり、葬祭費と埋葬料は併用できません。一方、葬祭費と区民葬儀助成金や、葬祭費と死亡一時金などは、条件を満たせば併用が可能です。
- 後期高齢者医療葬祭費は、足立区役所北館2階の高齢医療・年金課で申請します。申請書・葬儀の領収書原本・喪主名義の口座確認書類などをそろえ、葬儀後2年以内に手続きをする必要があります。
足立区の葬儀補助金として利用できる制度
足立区には、葬儀費用の負担を軽くするための補助金制度がいくつもあります。ここでは、利用できる主な6つの制度を紹介します。
- 区民葬儀における火葬料金の助成制度(最大2万7,000円)
- 後期高齢者医療制度の葬祭費(7万円)
- 国民健康保険の葬祭費(7万円)
- 社会保険の埋葬料・埋葬費(5万円)
- 国民年金の死亡一時金(最大32万円)
- 生活保護受給者向けの葬祭扶助制度
なお、葬儀の補助金の全体像については、以下の記事を参考にしてみてください。
区民葬儀における火葬料金の助成制度(最大2万7,000円)
足立区では、区民葬儀を利用した人が区指定の民間火葬場で火葬した場合、火葬料金の負担を軽くする助成金を申請できます。助成額は大人が2万7,000円、小人は満6歳以下で1万5,000円が上限です。対象火葬場は町屋斎場や四ツ木斎場・落合斎場・代々幡斎場・桐ヶ谷斎場・堀ノ内斎場です。
対象になるには、区民葬儀の祭壇や棺・霊柩車のいずれかを利用し、対象火葬場で最も低廉な火葬料金8万7,000円を支払う必要があります。
亡くなった人の住民登録が死亡日に足立区内にあれば、足立区で申請が可能です。また、亡くなった人の住民登録が死亡日に23区外であっても、火葬費用を負担した人の住民登録が火葬を行った日に足立区内にあれば足立区で申請できます。
申請者は、助成要件を満たした方で、火葬場が発行した領収書の宛名となっている火葬費用の負担者です。申請期限は火葬を行った日の翌日から2年間です。
後期高齢者医療制度の葬祭費(7万円)
足立区で後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった場合、葬儀を行った人に葬祭費として7万円が支給される制度を利用できます。
対象となる故人は、原則として、亡くなった時点で後期高齢者医療制度の被保険者であった人です。後期高齢者医療制度は、東京都内に住む75歳以上の人、または65歳以上75歳未満で申請により一定の障害があると認定された人などが対象になります。
申請先は、足立区役所北館2階7番窓口の高齢医療・年金課高齢医療係で、窓口だけでなく郵送でも申請できます。
申請には、以下の書類が必要です。
- 後期高齢者医療葬祭費・葬祭付加金支給申請書
- 葬儀の領収書
- 申請者である喪主名義の口座が確認できるもの
- 資格確認書や保険証などの資格関係書類 など
ただし、資格関係書類は返却目的の書類であるため、手元にない場合でも葬祭費支給申請の受付は可能です。
申請期限は葬儀を行った日の翌日から2年間で、交通事故や公害病などが原因で亡くなり、他の法令から同種の給付を受けられる場合は支給されないことがあります。
国民健康保険の葬祭費(7万円)
足立区の国民健康保険に加入していた人が亡くなった場合、申請することで、葬儀を行った喪主に葬祭費として7万円が支給されます。
申請期間は葬儀を行った日の翌日から2年以内で、手続きは国民健康保険課給付担当が窓口です。
申請には、以下の書類が必要となります。
- 国民健康保険に加入していたことがわかるもの
- 葬儀の領収書原本
- 喪主名義の預金通帳 など
なお、葬儀代金や葬儀一式の表記がない領収書の場合は、請求書が必要です。
交通事故や傷害などの第三者行為・公害疾病などで亡くなった場合は、原則として支給されません。また、75歳以上の人や、65歳以上で後期高齢者医療制度に加入している人は、国民健康保険課ではなく高齢医療・年金課高齢医療係での扱いになります。
そのため、故人の保険資格を先に確認しておきましょう。
参考:国保の給付|足立区
社会保険の埋葬料・埋葬費(5万円)
故人が会社員などとして協会けんぽや健康保険組合の健康保険に加入していた場合、加入先の保険者に埋葬料や埋葬費を申請します。
協会けんぽでは、被保険者や被扶養者が業務外の理由で亡くなったときに給付対象となり、誰が亡くなったか・誰が申請するかで名称と支給額が変わります。
| 名称 | 対象となるケース | 申請できる人 | 支給額 |
|---|---|---|---|
| 埋葬料 | 被保険者が亡くなった | 被保険者により生計を維持されていた人 | 5万円 |
| 埋葬費 | 被保険者が亡くなり、生計を維持されていた人がいない | 実際に埋葬を行った人 | 5万円の範囲内で実際にかかった費用 |
| 家族埋葬料 | 被扶養者が亡くなった | 被保険者本人 | 5万円 |
足立区の葬祭費と混同せず、まず故人の保険証や資格確認書などで加入先を確認しましょう。
足立区民であっても申請先は足立区役所ではありません。協会けんぽなら加入している都道府県支部や健康保険組合なら勤務先の人事・総務担当や加入先組合で確認します。
なお、協会けんぽでは、紙の申請書を加入支部へ郵送でき、2026年1月13日からは電子申請サービスによるオンライン申請も案内されています。
国民年金の死亡一時金(最大32万円)
国民年金の死亡一時金は、生計を同じくしていた遺族へ支給されます。条件は、亡くなった人が国民年金の第1号被保険者として36ヶ月以上保険料を納め、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らずに亡くなった場合です。
また、遺族基礎年金を受けられる場合は死亡一時金は支給されず、寡婦年金の受給権もある場合は死亡一時金とどちらか一方を選ぶ必要があります。
請求できる遺族は配偶者や子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の順に優先され、支給額は納付月数に応じて12~32万円となっています。請求期限は亡くなった日の翌日から2年以内です。
必要書類は以下のとおりです。
- 国民年金死亡一時金請求書
- 基礎年金番号がわかるもの
- 戸籍、住民票、振込先口座 など
付加保険料を36月以上納めていた場合は8,500円が加算されるため、年金記録を確認してから請求しましょう。
死亡一時金は国民年金の給付であり、医療保険から出る葬祭費とは制度の目的と窓口が異なります。そのため、遺族基礎年金や寡婦年金との調整に注意しながら、葬祭費とは別に該当するかどうかを確認しましょう。
足立区では、高齢医療・年金課国民年金係、足立年金事務所、ねんきんダイヤルで確認できます。
生活保護受給者向けの葬祭扶助制度
葬祭扶助は、生活に困窮して葬祭費用を用意できない場合に、検案や死体の運搬・火葬または埋葬・納骨その他葬祭に必要な費用を支える生活保護制度です。
支給額は葬祭地の級地や実費、加算の有無によって変わります。令和8年4月1日施行の葬祭扶助基準では、1級地・2級地の基準額は大人22万2,000円以内、小人17万7,600円以内です。足立区で行う葬祭では、1級地・2級地の基準額が目安になりますが、実際の認定額は福祉事務所の判断によります。
対象になるのは、葬祭を行う人が生活に困窮して葬祭費用を負担できない場合や、被保護者が死亡し葬祭を行う扶養義務者がいない場合などです。
生活保護受給者における葬儀については、以下の記事を参考にしてみてください。
足立区の葬儀補助金における併用ルール
足立区の葬儀補助金には、併用できるものとできないものがあります。ここでは、主な併用ルールを3つ紹介します。
- 葬祭費と埋葬料は併用できない
- 葬祭費と区民葬儀助成金は併用できる
- 葬祭費と死亡一時金は併用できる場合がある
葬祭費と埋葬料は併用できない
葬祭費と埋葬料・埋葬費は、いずれも故人の死亡に伴って医療保険から支給される給付であり、原則として死亡時にどの医療保険へ加入していたかによって申請先が決まります。足立区では、国民健康保険と後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった際、葬儀を行った人に葬祭費が支給され、支給額はどちらも7万円です。
一方、会社員などが加入する協会けんぽでは、被保険者が亡くなったときは生計を維持されていた人に埋葬料5万円が支払われます。該当者がいない場合は、実際に埋葬した人に上限5万円の埋葬費が支給されます。
故人の資格確認書や保険証・勤務先への確認をもとに、国民健康保険・後期高齢者医療制度・勤務先の健康保険のいずれに該当するかを先に確認しましょう。協会けんぽでは資格喪失後3ヵ月以内に亡くなった場合など、一定条件を満たすと埋葬料または埋葬費の対象になるケースがあります。
ただし、その場合も資格喪失後に加入した健康保険で同種の給付を請求していない場合に限られるため、葬祭費と埋葬料を二重に受け取ることはできません。
葬祭費と区民葬儀助成金は併用できる
後期高齢者医療制度の葬祭費7万円と、区民葬儀火葬料金助成の大人2万7,000円の要件をどちらも満たせば、合計で最大9万7,000円を受け取れる可能性があります。
後期高齢者医療制度の葬祭費は、加入者が亡くなったときに葬儀を行った人へ7万円が支給される医療保険上の給付です。一方、区民葬儀の火葬料金の助成制度は、区民葬儀を利用し、指定の民間火葬場で最も低廉な火葬料金を支払った人に、大人2万7,000円を上限に支給される助成金です。
申請窓口も異なります。
| 制度 | 窓口 |
|---|---|
| 葬祭費 | 足立区役所北館2階の高齢医療・年金課高齢医療係 |
| 区民葬儀火葬料金助成金 | 南館1階の戸籍住民課窓口戸籍住民課区民葬儀助成金担当への郵送申請 |
そのため、葬儀後は葬祭費の領収書や火葬場の領収書を分けて保管し、それぞれの期限内に別々の窓口へ申請しましょう。
葬祭費と死亡一時金は併用できる場合がある
故人が足立区の国民健康保険に加入しており、かつ国民年金の死亡一時金の要件も満たす場合は、葬祭費の申請と死亡一時金の請求をそれぞれ行える可能性があります。
足立区の国民健康保険葬祭費は、国保加入者が亡くなったときに葬儀を行った喪主へ7万円が支給される医療保険の給付です。一方、死亡一時金は第1号被保険者として36ヶ月以上保険料を納めた人が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らずに亡くなった場合に遺族へ支給される年金制度です。
ただし、遺族基礎年金を受けられる場合は死亡一時金は支給されず、寡婦年金を受けられる場合も死亡一時金とのどちらか一方を選ぶ必要があります。
判断に迷う場合は、葬祭費については国民健康保険課給付担当、死亡一時金については高齢医療・年金課国民年金係や足立年金事務所に確認してみるとよいでしょう。
足立区の葬儀における補助金の申請手順
ここからは、後期高齢者医療制度の葬祭費を申請する方法を4つのステップに分けて解説します。
- 必要書類を準備する
- 申請窓口(高齢医療・年金課)に行く
- 申請書を記入・提出する
- 指定口座への振込を待つ
1. 必要書類を準備する
後期高齢者医療制度の葬祭費を申請する前に、まず以下の書類をそろえる必要があります。
- 足立区指定の「後期高齢者医療葬祭費・葬祭付加金支給申請書」
- 葬儀の領収書
- 申請者である喪主名義の口座確認書類
- 亡くなった人の後期高齢者医療資格関係書類 など
領収書はコピーでは受け付けられず原本が必要で、葬儀代金や葬儀一式の記載がない場合は請求書もあわせて提出しましょう。
資格関係書類は、資格確認書や保険証・減額証・限度証・特定疾病療養受療証などが対象で返却目的の書類であるため、手元にない場合でも申請自体は受け付けてもらえます。
2. 申請窓口(高齢医療・年金課)に行く
後期高齢者医療制度の葬祭費は、足立区役所北館2階7番窓口の高齢医療・年金課高齢医療係で申請でき、窓口に行けない場合は郵送でも手続きできます。
窓口開庁時間は土曜日・日曜日・祝日を除く午前8時30分から午後5時までです。不備があると振込までに時間がかかるため、領収書原本や喪主名義の口座確認書類をそろえたうえで提出しましょう。
不明点は、高齢医療・年金課高齢医療係へ確認してから進めるとよいでしょう。
3. 申請書を記入・提出する
後期高齢者医療葬祭費・葬祭付加金支給申請書には、以下の内容を記入します。
- 亡くなった人の被保険者番号
- 氏名、生年月日
- 死亡年月日
- 死亡原因
- 葬儀を行った日
- 申請者の住所・日中連絡先・氏名・続柄
- 振込先の金融機関名・支店名・口座番号・口座名義 など
申請者は葬儀を行った人であり、領収書の名義も申請者と同じである必要があります。そのため、喪主名義と口座名義・領収書名義にずれがないかを確認してから提出しましょう。
口座情報は振込に直結するため、金融機関に登録されているカナ氏名まで正確に書く必要があります。読み仮名の違いによる振込遅れを防ぐため、任意ではあるものの、申請者名義の預金通帳表紙裏側のコピーを添えると確認がスムーズです。
窓口で提出する場合は、足立区役所北館2階7番窓口の高齢医療・年金課高齢医療係で確認を受けながら提出します。郵送で申請する場合は、以下の宛先へ送りましょう。
〒120-8510 足立区中央本町一丁目17番1号 足立区役所北館2階
区民部高齢医療・年金課高齢医療係
必要事項を漏れなく記入した申請書に領収書原本などを同封し、領収書の返却を希望する場合は自分の住所・氏名を書いて110円切手を貼った返信用封筒も入れて送付します。
4. 指定口座への振込を待つ
後期高齢者医療葬祭費の申請書類を提出すると、書類確認後、問題がなければ申請者である葬儀を行った人の口座へ葬祭費が振り込まれます。
振込先は申請者名義の口座であるため、申請書に記入した金融機関名や支店名・口座番号・口座名義に誤りがあると確認や振込が遅れる恐れがあります。
足立区公式ページでは具体的な振込日数までは明記されていないため、申請後は不備連絡に対応できるよう、申請書には日中つながる電話番号を書いておくことが大切です。
書類を出してもすぐ現金で受け取れる制度ではないため、葬儀費用の支払いは一度立て替え、後日7万円が指定口座へ入金される流れとなります。
足立区の葬儀補助金を組み合わせて葬儀費用の負担を軽減しよう
足立区では、条件を満たせば区民葬儀火葬料金助成最大2万7,000円が支給されます。
また、後期高齢者医療制度や国民健康保険の葬祭費の7万円、社会保険の埋葬料5万円・国民年金の死亡一時金最大32万円など、複数の補助金制度を利用できます。まずは故人の保険資格を確認し、自分が受け取れる制度を見極めましょう。正しい知識があれば、葬儀費用の負担は軽くできます。
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