「お布施をいくら包めばいいのか、誰に聞けばいいかわからない。」「戒名料や読経料など、出費が重なって金額が高いと感じてしまう。」「地域や宗派によって違うと聞くが、自分の家だけ高いのでは…。」
このようなお悩みはございませんか?お布施に定価はなく、宗派や地域・菩提寺との関係によって金額が変わるため、高いかどうかの判断は難しいでしょう。しかし、相場の目安を知り、住職に丁寧に相談することで、無理のない形で準備を進められます。そこで本記事では、葬式や法事におけるお布施の相場やお布施が高くなる理由・経済的な負担を減らす方法について解説します。お布施の金額に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を要約すると
- お布施の金額に決まりはなく、葬儀で10〜50万円、戒名で10〜100万円超、四十九日・一周忌で3〜5万円、三回忌以降で1〜5万円が実務上の目安です。金額は宗派・地域慣習・菩提寺との関係で変わるため、相場は判断材料のひとつとして捉えましょう。
- 相場との比較だけでなく、自分の家の家計や今後の法要まで無理なく続けられる金額かを合わせて判断することが大切です。お布施は地域慣習・経済状況・菩提寺との関係で決まるため、同じ葬儀でも額は変わります。
- 負担が重いときは抱え込まず、住職へ目安を尋ねたり予算事情を相談の形で伝えるのが有効です。将来の墓守まで重いなら、永代供養や墓じまいも視野に供養の形を見直す選択肢があります。
お布施が高いかを判断するには?葬式・法事におけるお布施の相場
場面ごとの相場を押さえると、お布施の金額が高いかを判断できます。ここでは、以下の4つの場面におけるお布施の目安を紹介します。
- 葬式で包むお布施
- 戒名料
- 初七日・四十九日で包むお布施
- 一周忌以降に包むお布施
それぞれ詳しく見ていきましょう。
葬式で包むお布施
葬式で包むお布施は全国一律の定価が決められているわけではありませんが、目安としては10〜50万円程度といわれています。金額に幅があるのは、通夜や葬儀での読経に加え、戒名授与の有無や位号・宗派・地域の慣習・菩提寺との関係によって必要なお包みが変わりやすいためです。
そのため、相場はあくまで判断材料のひとつと考え、提示額が高いか迷うときは何に対するお布施なのかを確認しながら、自分の家の事情に合う金額を見極めましょう。
お布施の相場については、以下の記事も参考にしてみてください。
なお、弊社では菩提寺がない方でも安心してご利用いただけるよう、読経料に加え、御車代や戒名料を含めた定額のお布施で、日本全国お坊さんの手配を承っております。菩提寺がなくてもお坊さんをお呼びしたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
戒名料
戒名にかかる負担は、宗派や位号で大きく変わり、実務上の目安としては10万円台から100万円超まで幅があるとされます。そのため、相場を見るときは一律の金額ではなく、信士・信女なのか、居士・大姉なのかといった位の違いまで確認しましょう。
戒名の階級ごとのお布施の目安を以下にまとめます。
| 階級 | お布施の目安 |
|---|---|
| 信士・信女 | 10~50万円 |
| 居士・大姉 | 50~80万円 |
| 院信士・院信女 | 50~100万円 |
| 院居士・院大姉 | 100万円以上 |
なお「戒名料」は一般的な呼び方ではありますが、仏教界では本来、戒名そのものを商品や定価のあるサービスとして扱う考え方には慎重な立場をとっています。そのため、戒名を授かったことに対するお布施として受け止めるのが近いといえます。
戒名については、以下の記事も参考にしてみてください。
初七日・四十九日で包むお布施
初七日や四十九日で包むお布施は、一般にはそれぞれ3〜5万円程度が目安です。ただし、これは全国共通の定価ではなく、宗派や地域の慣習、菩提寺との付き合いの深さによって金額は前後します。
近年は葬儀当日に繰り上げ初七日を営むことも多く、その場合は葬儀のお布施とまとめて包む考え方が一般的です。また、四十九日は納骨と同日に行われやすく、お布施とは別にお車代や御膳料が必要になることもあります。
お車代や御膳料の相場はともに5,000円〜1万円が目安です。単純に法要だけの金額で判断しないことが大切です。
初七日法要については、以下の記事も参考にしてみてください。
一周忌以降に包むお布施
一周忌以降の年忌法要で考えたいのは、その都度の金額だけではなく、法要が今後も続いていくことです。一周忌では3〜5万円前後、三回忌以降では1〜5万円がひとつの目安とされますが、一回ごとの高い安いだけで判断してはいけません。
年忌法要は一周忌で終わるわけではなく、三回忌・七回忌と続いていくため、そのたびにお布施や会食、引き出物などの負担が重なることがあります。特に、最初の一周忌は親族が集まりやすく比較的しっかり営む家庭も多い一方で、その後は家族中心に規模を見直しながら続けるケースも珍しくありません。そのため、一周忌以降のお布施を考えるときは、今回いくら包むかだけでなく、今後どの程度の形で法要を続けていくのかまで含めて、無理のない見通しを立てておくことが大切です。
お布施が高いかどうかを判断する基準
お布施が高いかどうかを判断する基準を持っておくだけでも安心して準備を進められます。ここでは、お布施の額が高いかどうかについて判断する方法を2つ紹介します。
- 相場と比べて大きくかけ離れていないか
- 自分の家の事情や菩提寺との関係を踏まえて無理のない金額か
それぞれ詳しく見ていきましょう。
相場と比べて大きくかけ離れていないか
お布施が高いか迷ったときは、まず一般的な相場とかけ離れていないかを目安として見ると判断しやすくなります。実務上の目安としては、葬儀・告別式で10〜50万円、四十九日や一周忌で3〜5万円、三回忌以降で1〜5万円程度が案内されるのが一般的です。
ただし、全日本仏教会はお布施を一律の価格表で示す考え方に否定的であり、地域の慣習や宗派、寺との関係によって金額が変わる前提を踏まえる必要があります。そのため、目安よりかなり高いと感じるときは、何に対するお布施なのかを住職や葬儀社に確認してから判断することをおすすめします。
自分の家の事情や菩提寺との関係を踏まえて無理のない金額か
お布施が高いかどうかを判断するときは、相場だけを見るのではなく、自分の家の家計状況や今後の法要まで続けて対応できる金額かを確かめることが大切です。お布施の目安は地域の慣習・経済的状況・寺院との関係性のなかで決まります。そのため、同じ葬儀でも額が異なることは起こりえます。
菩提寺と長く付き合いがある家なのか、今回だけでなく四十九日や一周忌以降も見据えて無理がないかまで含めて、金額が妥当かどうかを判断しましょう。
お布施が高くなる理由
ここでは、お布施が高くなる理由を4つ紹介します。
- お布施に明確な料金表がないため
- 読経料と戒名料が重なるため
- 菩提寺との関係や地域慣習で差が出るため
- 法要の規模や僧侶の人数によって包むべき金額が多くなるため
ひとつずつ見ていきましょう。
お布施に明確な料金表がないため
お布施が高くなる理由として、一般の買い物のような明確な料金表がなく、読経や戒名などに関わるお包みの全体像が見えにくいことが挙げられます。実際、全日本仏教会はお布施をサービスの対価ではなく仏教的行為の一環と位置づけており、価格一覧や全国一律の定額表示には否定的な考えを示しています。
そのため、同じ仏教でも寺との付き合いの深さや地域の慣習・家ごとの前例によって金額差が出やすく、比べる基準を持ちにくいといえるでしょう。
参考:全日本仏教会|「葬儀本.com」に掲載されているお布施の価格一覧に対して削除の要請
読経料と戒名料が重なるため
通夜や葬儀での読経に対するお包みだけでなく、戒名に関わる負担も同時に意識されることもお布施が高くなる要因のひとつです。遺族には、出費が重なっていると感じやすい傾向があります。
全日本仏教会でも、お布施が戒名料や読経の対価のように受け止められやすいことや、戒名をめぐる疑問や不満が寺への不信につながりうることが示されています。ひとつひとつの意味を十分に理解できないまま複数の名目が重なると、金額以上に高いと感じやすくなるでしょう。
菩提寺との関係や地域慣習で差が出るため
お布施が高くなる理由として、同じ葬儀でも代々付き合いのある菩提寺かどうか、地域にどのような前例があるかによって包む目安が変わることも挙げられます。
お布施の金額は、地域の慣習や経済状況・寺院との関係性のなかで形づくられ、一律に決まるわけではありません。そのため、親族や知人の体験談と単純に比べにくく、同じ宗派でも金額差が出やすいぶん、自分の家だけ高いのではないかと感じやすくなるといえます。
法要の規模や僧侶の人数によって包むべき金額が多くなるため
お布施が高くなりやすいのは、法要の規模が大きくなるほど、読経や進行にかかる手間だけでなく、僧侶の体制も厚くなりやすいためです。法要の規模が大きい場合は参加する僧侶の人数や準備に応じてお布施の額が上がる傾向があります。
僧侶が複数名来る場合は、御膳料やお車代は1人あたりの目安額を人数分用意する考え方が一般的です。そのため、お布施以外の負担もふくらみやすい傾向があります。人数の多い法要では封筒に入れるお布施だけを見ず、僧侶が何名来るのか、御膳料やお車代が別に必要かまで含めて総額で考える必要があります。
なお、弊社では菩提寺のいない方に、読経代はもちろん、戒名や御車代を含んだ定額のお布施でお坊さんをご手配いたします。全国対応しておりますので、安心してお任せください。
お布施が高いときはどうする?経済的な負担を減らす方法
お布施が高いときの経済的な負担を減らす方法について、次の5つのステップを押さえましょう。
- 失礼のないように住職に金額の目安を尋ねる
- 予算の事情を角を立てずに伝える
- 戒名の希望を丁寧に相談する
- 今後の法要費用をまとめて確認する
- 永代供養や墓じまいも含めて将来の負担を見直す
それぞれのステップについて詳しく説明します。
失礼のないように住職に金額の目安を尋ねる
お布施の負担が重いと感じたときは、無理に相場を推測して包むより、住職に金額の目安を相談したほうが無難です。尋ねるときは、値切る言い方ではなく目安を教えてもらう形にすると角が立ちにくくなります。
例文)
「失礼のないように準備したいのでお伺いしますが、皆さまはどのくらいお包みされることが多いでしょうか?」
不安を抱えたまま当日を迎えるより、事前に聞いておきましょう。
予算の事情を角を立てずに伝える
お布施の負担が重いときは、黙って無理な金額を包むより事情を早めに丁寧に伝えるほうが行き違いを防ぎやすくなります。お布施は定価のある料金ではなく、地域性や寺との関係で差が出るため、困ったときは直接お寺に相談しても失礼には当たりません。
予算の事情を伝える際は、以下のように値切るのではなく相談の形にすると受け止められやすくなるでしょう。
例)
「失礼のないようにしたいのですが、家計の都合もあり、無理のない範囲でご相談できますでしょうか」
実際に、全日本仏教会の調査でもお布施が高額で払えないという不満は現場で起きているため、抱え込まず事前に話すことは現実的な解決策といえます。
戒名の希望を丁寧に相談する
戒名に関する負担が大きいと感じるときは、あとで不満を抱えるより、菩提寺の住職に早めに相談するほうが行き違いを防ぎやすくなります。
全日本仏教会の資料でも、戒名やお布施の相談は少なくなく、本来は菩提寺があるなら住職に直接聞けば解決する問題が多いとされています。
また、実務上も戒名に関わる負担は宗派や位号によって幅があります。そのため、故人にふさわしい形を大切にしつつ、家の事情も踏まえてどのような考え方になるかを丁寧に尋ねることが大切です。
今後の法要費用をまとめて確認する
お布施の負担を軽くしたいなら、目先の初七日だけで判断せず、四十九日や一周忌、三回忌以降まで見通して総額を確かめておきましょう。法要のお布施は初七日から一周忌で3〜5万円前後、三回忌以降で1〜5万円前後が目安です。
さらに、実際の準備ではお布施だけでなく、お車代や御膳料・納骨や卒塔婆に関わる費用が加わる場合もあるため、封筒に入れる金額だけでなく当日の総額で見ておきましょう。
全日本仏教会の調査でも、葬儀や法要では費用やお布施の金額への不安が大きいことが示されており、先の法要まで見越して計画しておくことで経済的な不安を小さくできます。
永代供養や墓じまいも含めて将来の負担を見直す
今お包みするお布施だけでなく、今後の法要や墓守の負担まで重いと感じるなら、永代供養や墓じまいも含めて将来の供養の形を見直す視点が必要です。永代供養は遺族に代わって寺院や霊園が供養と管理を担う方法です。
費用は埋葬方法などにより幅がありますが、継承者がいなくても続けやすい選択肢になりえます。一方、墓じまいは親族や菩提寺と十分に相談したうえで進めましょう。遺骨を移す改葬には市町村長の許可が必要であるため、感情だけで急がず、手続きと費用の両面から検討することが大切です。
お布施が高いことに関するよくある質問
ここでは、お布施が高いことに関するよくある質問を2つ紹介します。
- お布施が高い宗派はありますか?
- お布施は葬儀費用や相続で経費扱いになりますか?
ひとつずつ見ていきましょう。
お布施が高い宗派はありますか?
お布施が高い宗派があるのかという点は、一律にはいえません。
そのため、同じ宗派でも地域や菩提寺が違えば目安は変わり、単純に「この宗派は高い」と断定することは現実的ではありません。なお、家族葬における宗教別のお布施の相場は以下のとおりです。
宗派によって戒名の考え方にも違いがあり、たとえば浄土真宗本願寺派では「戒名」ではなく「法名」と説明しています。そのため、比較するときは名称や意味の違いまで含めて見たほうがよいでしょう。
お布施は葬儀費用や相続で経費扱いになりますか?
国税庁は、葬式に当たりお寺などへ支払う読経料などのお礼をした費用は、相続税の計算上、遺産総額から控除できる葬式費用に含まれるとしています。
一方で、初七日など法事のためにかかった費用は葬式費用に含まれません。そのため、同じお布施でも通夜や葬儀の分と、その後の法要の分は分けて考える必要があります。
お布施が高いと思ったらひとりで抱え込まず相談してみよう
お布施が高いと感じたときや金額の目安がわからず不安になったときは、ひとりで悩まず早めにお寺へ相談することで、多くの場合は解決の糸口が見つかります。住職に目安を尋ねることは失礼にはあたらず、予算の事情を丁寧に伝えることも選択肢のひとつです。将来の法要や供養の形まで含めて、無理なく故人を送り出せる方法を一緒に考えましょう。
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