葬儀のマナー

【一日葬の参列マナーガイド】焼香のみでOK?服装や注意点を解説

【一日葬の参列マナーガイド】焼香のみでOK?服装や注意点を解説

生活様式の変化に伴い、近年は一日葬や家族葬を選ぶ人が多くなってきています。喪主側、参列側ともに、葬儀に関わるうえで香典や服装のマナーが気になるという人もいるでしょう。一日葬に参列できない場合は、葬儀後の弔問に関するマナーも理解しておく必要があります。

この記事では、一日葬の特徴に触れながら、葬儀のマナーについて喪主側と参列側ごとに分かりやすく解説していきます。葬儀のマナーについて理解したうえで参列し、故人を送り出してあげましょう。

なお、一日葬の流れや費用相場については、以下記事で詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

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お急ぎ

一日葬への招待が来たときのマナー(参列者)

一日葬にはお通夜がなく、1日で葬儀式や火葬を執り行います。一般葬とは流れが異なることもあり、一日葬ならではのマナーも存在します。ここでは、一日葬への招待が来たときのマナーについて、参列する場合と参列できない場合で解説していきます。

葬儀に参列する場合

喪主と葬儀社による話し合いが終わると、電話やメールにて葬儀案内の連絡があります。一日葬の場合、お通夜の日時や場所は記載されておらず、葬儀式のみの情報が記載されているのが一般的です。葬儀式の日程に合わせて、スケジュールを調整しましょう。

「スケジュールが調整できないから」と、葬儀前日に葬儀場へ駆け付けるのはマナー違反です。遺族側に負担をかけてしまうため避けましょう。葬儀当日に、斎場には行けるものの参列する時間がないような場合は、香典を渡し焼香するだけでも失礼には当たりません。

葬儀に参列できない場合

どうしてもスケジュールの関係で参列できない場合は、その旨を喪主か遺族に伝えましょう参列できない場合は、葬儀後に弔問するか弔電や香典のみ送るかを検討します。

ただし、喪主によっては弔電や供花を辞退することもあるため、事前に確認しておきましょう。弔問のマナーに関しては、後ほど詳しく解説しますが、葬儀が終わり1週間が経つ頃を目処に日程を調整します。

一日葬に参列する際の服装マナー

葬儀が簡略化されている一日葬ですが、一般葬と同様に服装への配慮が必要です。男性・女性・子供ごとに服装に関するマナーが存在します。また、服装だけでなくバックなどのアイテムにも注意が必要です。

ここでは、身だしなみにも触れながら、それぞれの服装マナーについて解説していきます。

男性の場合

葬儀で着用する喪服は「正喪服・準喪服・略喪服」と、3つの格式が存在します。一日葬に参列する際の服装は、準喪服(ブラックスーツ)を選ぶようにしましょう。光沢がなく漆黒色の生地を使ったもので、黒色のビジネススーツとは異なります。

喪主として一日葬を執り行う場合は、正喪服を着用します。洋装ではモーニングスーツ、和装では紋付羽織袴となります。ただし、近年は準喪服を着用する喪主も増えてきています。

なお、略喪服は急な弔問となるお通夜や三回忌以降の法事で着用するのが一般的です。

葬儀で着用する靴は黒色でシンプルなものを着用し、ハンカチは黒色や白色を選ぶのが一般的です。髪型は普段通りで問題ないものの、セットする場合は香りの強い整髪料は避けましょう。

女性の場合

女性も葬儀で着用する喪服には「正喪服・準喪服・略喪服」があり一日葬では準喪服となるブラックフォーマルスーツを着用します。ワンピースのイメージを持つ人も多くいますが、スーツでも問題ありません。男性と同様に黒色無地で葬儀用のものにしましょう。

アクセサリーは結婚指輪以外のものは全て外すのがマナーです。ピアスをつけたまま参列しないようにしましょう。ただし、真珠のネックレスやイヤリングであれば、マナー違反になりません。

バッグは、小さめのサイズで派手な柄のない黒色のものを選ぶようにします。髪型は、お辞儀する機会が多いため、髪が垂れてこないようにヘアゴムなどでまとめるとよいでしょう。メイクは派手なものをさけて匂いのないものを選びます。

子供の場合

葬儀に参列する際の子供の服装は、年齢によって内容が異なります。

年代服装
幼稚園児・小学生【男の子】黒・紺・グレーのズボンとジャケットで白シャツにする
【女の子】黒・紺・グレーのスカートかワンピースで、白い襟付きのシャツやブラウスに、暗い色のカーディガンやジャケットを合わせる
中学生・高校生通っている学校の制服を着用する。くるぶし丈の靴下など、肌の露出が多いものは避ける
大学生大人と同様の喪服を用意する

小さな子供の場合、夏場などは熱中症になりやすいため、ポロシャツだけでも失礼には当たりません。身だしなみは、派手な色のアクセサリーや髪飾りは避けるようにします。

一日葬に参列する時の流れとマナー

斎場に到着した後の、受付の流れや内容について理解しておくことで、スムーズに作業が進み喪主側の負担を軽減できます。ここでは、受付時や葬儀式中のマナーや、流れについて解説していきます。

芳名帳に記帳する

葬儀式の受け付けは、式の開始時刻の約30分前から始まります。

斎場に到着後、はじめに行うのが芳名帳への記帳です。受付の方が遺族や親戚でない場合も、お悔やみの言葉を添えるのがマナーです。

【お悔やみの言葉の例】

  • このたびはご愁傷さまでございます
  • 心よりお悔やみ申し上げます。

「ご冥福をお祈りします」という挨拶は、浄土真宗やキリスト教ではふさわしくないとされているため、上記の例を参考にして挨拶しましょう。

友人や家族の代理で参列する場合、芳名帳には「葬儀 太郎(代理)」というように記入します。その他に分からないことがあれば、受付の方に質問しましょう。

香典を渡す

芳名帳への記帳が終わった後は、受付の方に香典を渡します。香典は袱紗(ふくさ)という袋に包んで持参するのが一般的です。香典を渡す際には「御霊前にお供えください」「お納めください」といった言葉を添えましょう

遺族の意向で香典辞退している旨を受付で聞いた場合は、無理に渡そうとせずに持ち帰ります。また、受付時に限らず、葬儀では「忌み言葉」を使用しないように注意しましょう。

忌み言葉の種類忌み言葉の意味
次に・また・追って死が連続することを連想させてしまう
またまた・重ね重ね・次々・いよいよ不幸が重なってしまうことを連想させてしまう

一日葬における、香典の金額相場や香典袋の書き方については、別記事で詳しく解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。

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読経後に焼香をする

受付を済ませた後は、葬儀式が執り行われる部屋へと向かい着席します。席順までは決まっていないものの、故人との関係や血縁関係が近い人が前の方に座ります。祭壇に向かって右側が親族席で、左側が一般席になるので間違えないようにしましょう。

葬儀式は、導師による読経から始まり、参列者は途中で焼香を行ないます。焼香の方法は宗派によって異なりますが、以下のような流れが一般的です。

  • 祭壇の前まで歩いて遺族に一礼する
  • 焼香台の手前へ向かい、遺影と祭壇に向かい合掌、一礼する
  • 右手の親指、中指、人差し指でつまんだ抹香を額におしいただき、香炉の中に落とす(1~3回)
  • 遺影と祭壇に合掌、一礼
  • 数歩下がってから遺族に一礼し席に戻る

焼香の回数は、浄土真宗本願寺派は1回、真言大谷派は2回、真言宗は3回、その他宗教は定めがありません。順番にまわってくる「回し焼香」の場合も作法は同じです。

弔問のマナー

一日葬に参列できず、後日弔問する際にもマナーがあります。葬儀の延長として捉える人もいますが、服装や訪問の流れなどに違いがあります。

ここでは、弔問のマナーについて弔問する側とされる側で解説していきます。

弔問する側のマナー

弔問の日程は、葬儀後から49日の間に調整するのが一般的です。葬儀直後は避けて葬儀の1週間後を目安にするとよいでしょう。

弔問する場合は、事前に遺族に連絡しておきましょう。弔問する際は、喪服ではなく平服を着用します。弔問の際には香典を持参しますが、遺族より受け取らない旨の申し出があった場合は用意しません。

弔問した際は、玄関先で簡単にお悔やみの言葉を述べます。ご遺族に招かれてから家に上がり、仏壇の前で焼香する流れです。香典やお供え物を用意している場合、焼香した後に渡すようにします。

遺族は葬儀後の手続きなどで疲れが溜まっているので、長居しすぎないように注意します。また、悲しみを思い出させたり負担になったりする以下のような会話は避けましょう。

【弔問時に避けるべき会話の内容】

  • あの時こうしていれば…
  • あなたが頑張らないといけない
  • いつまでも泣いていたら故人が悲しむ
  • 早く忘れてしまうのが楽

弔問される側のマナー

一日葬はお通夜と葬儀式で2日に分かれていないため、参列できる人が少なく、葬儀後の弔問が多くなりやすいと言えます。いつ弔問が合ってもいいように玄関先や仏壇周りは片付けてきれいにしておきましょう

弔問があった場合には、以下のような弔問に対する感謝を示す挨拶をします。

  • お忙しいなかお越しいただき、ありがとうございます。故人の代わりにお礼申し上げます。
  • ご多忙のところ、ご足労いただき感謝申し上げます。
  • ご丁寧なお悔やみありがとうございます。故人も喜んでいるかと思います。

気を使って玄関先の挨拶だけで帰ろうとする人もいます。「故人のためにもお線香をあげてください」と、遺族側から声をかけてあげるようにします。

香典を受け取る場合は、返礼品をお返しする必要があるため、事前に準備しておくようにしましょう。急な訪問で返礼品を準備していなかった場合は、後日郵送しても失礼には当たりません。

一日葬を円滑に進めるためのマナー

一日葬は一般葬と葬儀の内容や日程が異なるため、参列者や親戚に対する配慮が求められます。具体的には、以下のようなマナーがあります。

  • 家族や菩提寺の理解を得るようにする
  • 弔電や香典の辞退はなるべく早めに連絡する
  • 食事を必ず用意する必要はない
  • 香典返しは忌明けのときに渡す

一日葬に対するイメージや、一般葬にはない食事や香典返しのマナーについて解説していきます。

家族や菩提寺の理解を得るようにする

一日葬は、参列者の体力的な負担を軽減でき、費用も抑えられることがメリットですが、喪主だけで葬儀形式を判断しないようにしましょう。お通夜がないことに抵抗を持つ人もなかにはいます。また、宗派上の理由でお通夜の省略をNGとしている菩提寺もあります。

後々トラブルにならないためにも、周りの理解を得てから葬儀社へ依頼しましょう。一日葬だけでなく家族葬や直葬を検討する場合も同じです。

弔電や香典の辞退はなるべく早めに連絡する

弔電や香典を送るには、郵便局や電話会社に申し込みしたり、香典袋を用意したりと手間がかかります。弔電や香典を辞退する場合は、葬儀当日に伝えるのではなく、なるべく早めに連絡しましょう。

最適なタイミングとしては、葬儀案内の連絡時があります。電話で直接伝えるか「御香典・御供花・御弔電のご厚意は辞退致します」と、メールの最後に記載しましょう。葬儀案内時に香典辞退を伝えたとしても、受付の前にその旨を伝える看板を設置します。

食事を必ず用意する必要はない

一般葬では、お通夜の際に通夜振る舞いを用意することから、一日葬でも食事を準備すべきか悩む人もいるでしょう。原則的に一日葬で食事を用意する必要はありません

ただし、葬儀の日程や火葬場のスケジュールにより、火葬が終わるのが14時や15時になる場合があります。火葬がお昼を大幅に過ぎる場合は、火葬中に食べられる簡単な軽食を用意しても問題ありません。

初七日法要で家族や親戚が集まるのが難しいことを理由に、繰り上げ法要を行なうケースがあります。このような場合、火葬中または火葬の終了後に食事(精進落とし)が提供されます。

香典返しは忌明けのときに渡す

香典返しは「当日返し」と「後返し」の2種類があり、以下のような特徴があります。

  • 当日返し:葬儀当日に香典の額に関係なく同じものを香典返しとして渡す。香典の額によって内容を変える必要がなく費用を抑えやすい。
  • 後返し:配送の手間がかかるが、香典の額に応じて、最適な返礼品を送れる。

香典を後返しする場合は、四十九日法要が終わった忌明け後に贈るのが一般的です。当日返しに関しても、香典が高額であった場合は、改めて品物を渡すのがマナーです。葬儀社との打ち合わせでどちらを選ぶか決めておきましょう。

一日葬のマナーに関するよくある質問

最後は、一日葬のマナーに関する、2つのよくある質問に答えていきます。

知らずに参列すると、遺族の負担が増えてしまう可能性があります。各マナーについて理解したうえで参列するようにしましょう。

焼香のみの参列はマナー違反?

一日葬の葬儀式に参列せずに斎場で焼香のみ済ませて帰る行為は、マナー違反ではありません。受付で香典を渡したあとに、事情を伝えたうえで焼香します。近年は葬儀式に参列できない人向けに、別で焼香台を設置するケースが増えてきています。

ただし、なるべく祭壇に手を合わせてから帰るようにしましょう。

一日葬の前日に訪問するのはマナー違反?

一日葬ではお通夜がないため、故人が逝去した当日は何も行われません。喪主側は、葬儀社との打ち合わせと、参列者への葬儀案内をした後に故人との最後の時間をゆっくり過ごします。

2日目の葬儀式に参列できないからといって、1日目に斎場や自宅に訪問するのは遺族の負担となるため避けましょうどうしても葬儀に参列できない場合は、前日ではなく葬儀から1週間後を目処に弔問するのがマナーです。遠方で弔問が難しい場合は、香典や弔電のみ送るのも1つの対処方法です。

葬儀の基本的なマナーと一日葬の流れを理解したうえで参列しましょう

一日葬ではお通夜がないため、葬儀案内の連絡があった場合は2日目の葬儀式に合わせてスケジュールを調整します。参列できない場合は、その旨を喪主か遺族に伝えましょう。

参列時の服装や焼香のマナーは一般葬と同じです。葬儀に参列できなかった場合は、葬儀が終ってから1週間後を目安に弔問します。参列者側・喪主側どちらにも葬儀マナーがあるため、今回紹介した内容を理解したうえで参列するようにしましょう。

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