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臨終が近いことを知らせる表情・症状・行動を詳しく解説!臨終を迎えるまでにできることも解説

臨終が近いことを知らせる表情・症状・行動を詳しく解説!臨終を迎えるまでにできることも解説

人間は臨終が近付いてくると、生命を維持するために必要な各機能が衰えていき、さまざまな症状や特有の表情・行動などが現れるようになります。

この記事では、臨終が近いことを知らせる表情や危篤時によく見られる症状・行動などを詳しく解説します。身近な人が危篤になったときにできることや息を引き取るまでに準備しておくべきこともあわせて解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

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危篤・臨終とは

「危篤」とは、病状や怪我が悪化し、命に大きな危険が迫っていることを表します。危篤と診断された場合、これ以上回復の見込みはなく、数時間〜数日程度の危篤状態の末に息を引き取るケースがほとんどです。

「臨終」とは、息を引き取る間際や息を引き取る瞬間のことを示す言葉です。医師によって死亡が診断されるときに、「ご臨終です」と表すことがあります。

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臨終が近いことを知らせる表情

危篤状態を迎えた方が、いよいよ臨終のときが近いことを知らせる表情はさまざまです。最も変化が現れやすいのは目元で、目力が落ちたり目元の印象がぼやけたりするケースが多く見られます。

目力が落ちてくぼむ

病状が悪化して体力が落ちたり十分な食事が取れずに体重が減少したりすると、だんだんと表情や目元に力がなくなってくることがあります。顔がほっそりと痩せこけることで、目元がくぼんで見えるケースも珍しくありません。

目が白く濁る

臨終が近付いてくると、全身の筋肉や生体機能のはたらきが徐々に落ち込んでいきます。角膜や目の虹彩筋などがうまく機能しなくなってくると、目が白く濁って見えるようになります。黒目が濁って見えたり、瞳に光が入らないように見えたりしたら、死期が近いかもしれません。

目つきがぼんやりする

体が弱ってくると全身に力が入らなくなってくるため、表情がだらんと緩んだり、ぼんやりとした力のない目つきに変わったりします。人によっては目を開けていてもどこか焦点が合っていないように見えたり、自力で目を開閉できなくなったりすることもあるでしょう。

目を見開く

危篤状態になると、目元の筋肉が弱まったり緩んだりして目力がなくなるケースがほとんどですが、なかには反対に目を急にギュッと見開く方もいます。これは光に対して反応する力が弱まることで、瞳孔が必要以上に大きく開くことが原因です。

目に涙を浮かべる

目元の筋肉が緩んだり全身に力が入らなくなったりすると、自力で目を開けたり閉じたりすることが困難になります。まばたきをせずに長時間目を開けた状態が続くと、乾燥によって涙が出てくることがあります。

このときの涙は、苦痛や悲しみなどの感情に起因したものではないことに注意してください。

目のクマが濃くなる

臨終が近付いてくると、全身の血液の循環が滞って血流不足に陥るケースが珍しくありません。なかでも目元の血行不良は目立ちやすく、目の下のクマが青黒く見えることがあります。クマが目立つと、自然と顔全体の表情も曇って見えやすくなるでしょう。

顔色が青白くなる

心臓のはたらきや循環機能が低下すると、全身に酸素が十分に行き渡らなくなり、血の気が引いたように顔色が青白く変化することがあります。この現象は「死相が出る」と表現することもあり、いよいよ死期が近いことを示す重要なサインのひとつです。

顔色が暗くなる

血流不足によって顔色が青白く変化するケースのほかに、血色が悪くなることで顔色が暗く濁って見えるケースもあります。顔全体の陰影がはっきりとしなくなり、ツヤがなくくすんだ印象に変化したら、臨終が近付いているかもしれません。
また、なかには血流不足だけが原因ではなく、抗がん剤や治療の副作用によって顔色が濁って見える方もいます。

顔が歪み縦線が入る

臨終が迫ってきている人に見られる特有のサインとして、顔に縦線が入って見えることが挙げられます。なかでも額にくっきりと縦線が入るケースが多く、顔が歪んで見えるようになります。この現象が現れた場合、先は長くないと判断するのが一般的です。

笑みを浮かべる

臨終が近くなると、今まで苦しい表情や無表情を見せていた方が、急に笑みを浮かべたように柔らかい表情を見せることがあります。これは認知機能の衰えによって痛みを感じにくくなったことや、家族が近くに寄り添うことで表情が和らいでいることなどが考えられます。

臨終が近いことを知らせる症状

危篤状態では、血圧低下・脈拍減少・体温の上昇や低下・呼吸機能低下などのバイタルサインの変化が顕著に見られます。また、自力で食事が摂れなくなったり意識が朦朧としたりするなど、寝たきりの状態が続きます。

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下顎呼吸

下顎呼吸は、死の直前に見られる重要なサインのひとつです。呼吸機能の低下によって胸郭を使う通常の呼吸方法が困難になった際に、下顎を上下させながら浅い呼吸を繰り返す症状を指します。

この呼吸方法では浅い呼吸しかできず、体内に十分な酸素を取り込むことはできません。下顎呼吸が始まったら、臨終まで数時間程度に迫っていると認識しましょう。

体温低下

臨終が近付くと、体温が急激に低下するケースがよく見られます。これは全身の循環機能や血圧の低下によって体温の調節機能がうまく作用しなくなることが原因です。

人によっては、反対に体温が上昇するケースもあります。どちらにせよ、平熱を保てなくなった時点でかなり危険な状態であることは間違いありません。

食事を取らなくなる

体が弱っていくと、食事をする際に欠かせない嚥下機能も著しく低下します。嚥下機能がはたらかなくなると、食べ物を咀嚼したり飲み込んだりするのが困難になり、経口での食事ができない状態に陥ります。

危篤状態で食事が取れなくなった場合は、無理に点滴をせずに経過を見守るケースも珍しくありません。

排泄能力の低下

臨終が近くなると尿や便を作り出す腎臓や体内の循環機能が低下したり、自力での排泄や排泄の調節も不可能になったりします。
尿量の減少や尿の色が濃くなるなどの症状が見られたのち、次第に腎臓への血流が悪くなることで腎虚血状態が起こり、最終的には尿が作り出されなくなります。オムツに尿や便が排出されなくなった場合、死期が近付いていると捉えましょう。

手や体に力が入らなくなる

生きていくうえで必要なさまざまな機能が衰え、体力や筋力も落ちていくと、次第に体に力が入らなくなっていきます。

危篤状態では衰えた血流を心臓を中心に循環させるため、心臓から遠い手足には十分な血液が行き渡らなくなり、手足を自由に動かせなくなります。手足が冷たくなったり力が入らなくなったりしたら、臨終が近付いているサインです。

手足の皮膚の変色

危篤時には、手足の色が青や紫に変色する症状が見られるようになります。これは「チアノーゼ」とよばれる現象で、循環機能の低下によって手足に十分な血液や酸素が供給されなくなることが原因で起こります。

指先や爪まで変色が始まると、臨終が近いとされています。

意識が薄くなる

脳に十分な酸素や血液が行き渡らなくなると、脳機能の低下が進行します。

危篤時に意識を保ち続けるかどうかには個人差が見られますが、徐々に意識が朦朧とし出したり、呼びかけに反応しなくなったりします。最終的には昏睡状態になる方も数多く見られます。

せん妄

せん妄状態とは、脳機能が低下することによって引き起こされる、幻覚・幻聴・妄想などの症状のことです。意識が朦朧とする症状のほかに、このような症状が現れる方もいます。なかには薬や治療の副作用が原因のケースもあります。

中治り現象

中治り現象はラストラリー現象ともよばれ、これまで悪化する一方だった容体が急に回復したように元気な様子を見せる状態を指します。

しかし、これは容体を持ち直したのではなく、一時的に脳内物質のはたらきなどによって動けるようになっているに過ぎません。

臨終が近いときによく見られる症状のひとつで、急に歩行や会話が可能になったり、食べ物を食べたいと訴えたりすることがあります。

死前喘鳴

死前喘鳴(しぜんぜんめい)は、呼吸をするときにゼーゼー・ゴロゴロといった異音がともなう現象です。亡くなる直前に、呼吸機能の低下によって喉の奥に唾液や分泌物が溜まることで起こります。下顎呼吸と同時に症状が現れることも珍しくありません。

臨終が近いことを知らせる行動

表情や容体の変化のほかに、終末期の患者に見られる特有の行動がいくつかあります。これらの行動が確認できた場合、臨終のときが近いことを覚悟しなければならないでしょう。

お迎え現象

お迎え現象とは、すでにこの世にはいない故人や亡くなったペットなどが本人の目の前に現れる不思議な現象のことです。

真相は本人にしかわかりませんが、亡くなった人が急に現れたと言ったり、誰もいない空間で本人が誰かと会話している状況を見たりしたら、お迎え現象が起こったと考えられます。きわめてスピリチュアルな現象ですが、目にしたことのある病院関係者は多いようです。

手のひらを見つめる

病床についている方が、とくに意味もなく手のひらを手鏡のようにじっと見つめるような素振りを見せることがあります。

これは「手鏡現象」とよばれるよくあるサインのひとつで、意味や原因は明らかになっていません。手鏡現象は、死期が近付くと見られる回数が減っていくといわれています。

寝ている時間が長くなる

体のさまざまな機能が衰えていくにつれて、だんだんと意識を保ち続けることが難しくなっていきます。その結果、以前に比べて眠る時間が長くなり、人によっては1日の大半を寝て過ごすようなケースも見られます。

物事に消極的になる

死期が近付いてきた方のなかには、急に生きる気力がなくなったように、さまざまな物事への興味を失ったり消極的になったりするケースが見られます。

今まで関心を寄せていた趣味にパッタリと興味を示さなくなったり、散歩・テレビ・ラジオなどの外部情報を得られる機会を持たなくなったりした場合、先は長くないかもしれません。

落ち着きがなくなる

臨終が近い方のなかには、急に行動に落ち着きがなくなったり暴れるような動きをしたりする方もいます。

具体的には、手足をバタバタと動かす・起き上がったり寝転んだりを繰り返す・布団やシーツを乱雑に蹴り飛ばす・点滴を外そうとするなどの行動が見られます。原因として、治療や薬の痛みへの抵抗が考えられます。

感謝を口にする

病状が悪化して会話ができなくなったり意識がはっきりしなくなる前に、家族や身近な人に感謝の気持ちを伝える方もいます。まるで近いうちに意思疎通ができなくなることを悟っているようですが、感謝を伝えられたらありがたく気持ちを受け取るようにしてください。

身辺整理を始める

まだ意識がはっきりしている方のなかには、急に自分の持ち物や人間関係を整理し始める方もいます。

これは亡くなる前に自分の身の回りをきれいに整理したいと思ったり、残す家族に負担がかからないように身辺整理をしてからあの世へ向かいたいと願ったりするからだといわれています。本人に整理を手伝うようにお願いされたら、快く受け入れましょう。

立ち会いの際に家族ができること

ここからは、病院で本人に面会する際に家族ができることをいくつか紹介します。これから立ち会いの予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

本人に寄り添う

本人に面会したり立ち合いしたりする際は、寄り添うようにやさしく声掛けをしましょう。すでに意識が朦朧としている場合でも、家族や親しい人が話しかけることで意識が一時的に戻ったり安心したりする可能性もあります。

思い出話やこれまでの感謝の気持ちを伝えたり、二人の思い出の品を差し入れたりして、最後のお別れの時間をゆっくりと過ごしてください。

寝具を清潔に保つ

死期が近付いてくると、自力での排泄の調節が難しくなったり食べたものを戻したりして、寝具を汚してしまうことがあるかもしれません。少しでも気持ちよくベッドに寝ていられるよう、寝具をきれいに保つサポートをするのも家族の役割のひとつです。

本人の好きな音楽をかける

入院先の病室が個室だった場合、本人の好きな音楽やよく聴いていた音楽をかけるのもひとつのコミュニケーション方法になります。

音楽の持つ力によって、本人や付き添い中の家族が少しでも穏やかな気持ちを持てるかもしれません。

家族全員で看取る

後悔が残らないように、この時期は本人に寄り添う時間や家族で過ごす時間を優先することが大切です。病床についている本人も最後に家族に見守られたいと願っていることでしょう。

ただし、なかには事情があって臨終の時間までに病院に到着できない方もいらっしゃるかもしれません。後悔は残るかもしれませんが、最後に間に合わなくても自分を責めないようにしてください。

死後の話をしない

危篤状態の方は意識が朦朧としていたり長く睡眠を取ったりするため、一見会話を聞き取れないように思えるかもしれません。

しかし、意識障害を引き起こしていても、聴力だけは最後まで残っているといわれています。そのため、本人のいる空間では決して死後の話や葬儀の話はしないように注意しましょう。

臨終前に準備できること

ここからは、危篤状態のうちに対応しておくべきことや、亡くなる前にあらかじめ準備できることを紹介します。

親族、友人へ連絡

家族が危篤になったら、そのほかの家族・親戚や本人と親しい友人にも危篤であることを伝えます。危篤を伝える際は時間帯を気にせず、電話で連絡を入れてかまいません。

相手と連絡が取れたら、本人の病状・入院先の病院情報・家族代表者の連絡先などを共有し、もし時間があったら面会に来てほしい旨を伝えましょう。

以下の記事では、身内が危篤になって会社を休む場合の連絡方法について詳しく紹介しています。ぜひ、こちらも参考にしてみてください。

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葬儀の準備

気持ちに少し余裕がある方は、臨終を迎えるよりも前に葬儀の準備を始めておくのもひとつの方法です。亡くなってから葬儀の準備を始めるとかなり慌ただしくなるため。事前に家族間で葬儀形式や葬儀の規模などの大枠を決めておくとスムーズです。
依頼する葬儀社が決まっている場合は、早めに連絡を入れておいても問題ありません。お世話になっている菩提寺や僧侶にも、近々葬儀を執り行うかもしれないと伝えておきましょう。

臨終を迎えてからの流れ

臨終を迎えたら、医師や警察による死亡診断を受けて死亡が確定します。その後はご遺体に末期の水やエンゼルケアなどの処置を施したり遺体安置所にご遺体を搬送したりするほか、葬儀の準備も同時並行で進めていきます。

以下の記事では臨終を迎えてから葬儀を執り行うまでの一連の流れや訃報の伝え方などを詳しく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

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本人の最後に寄り添い、悔いのない時間を過ごしましょう

臨終が近い状態の患者には、通常の方には見られない特有の表情や行動がいくつか見られます。

病状が悪化している方や危篤状態に近付いている方がどのような表情や症状を訴えているのか注意深く見守ることで、お別れの日が近いことに気付けるかもしれません。
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