葬儀のマナー

【文例集】家族葬の事後報告ガイド|ハガキ・メール別に解説

【文例集】家族葬の事後報告ガイド|ハガキ・メール別に解説

遺族を中心とした近親者のみで家族葬を執り行った場合、参列されなかった方にいつ訃報連絡をしたら良いのでしょうか。事後報告でも良いのか、電話やはがきなどどのような手段で連絡したら良いのか、詳しい手順を知りたいという方も多いでしょう。
本記事では、家族葬を執り行ったことを事後報告する際の方法や注意点について詳しく解説します。電話やはがきで連絡する際の文例もあるので、ぜひ参考にしてください。

この記事を要約すると

  • 家族葬は近親者のみで行うので、参列しない方には事後報告でも問題ありません。ただし、故人が現役で会社に属している場合は、すぐ連絡しましょう。
  • 家族葬を事後報告する際の手段には、「電話」「はがき」「メール」があります。最も丁寧な報告方法は「電話」ですが、負担が大きいため、故人との関係性で連絡手段を選びましょう。
  • 家族葬で事後報告する際の注意は、「勤め先の会社には事前に報告する」「事後報告の際に故人の意思で家族葬をしたと伝える」などが挙げられます。会社内での手続きが必要になりますので、勤め先には事前に連絡しましょう。
お急ぎ

家族葬は事後報告で良い?

一般葬を執り行う場合、訃報は亡くなってからできるだけ早く、葬儀の連絡とともに行います。しかし、家族葬は近親者とのみで執り行うため、参列される方が限定されます。参列されなかった方には、葬儀を終えた後に連絡するのが一般的です。

葬儀が終わって落ち着いたあと、数日後から1週間以内に連絡するのが良いでしょう。あまり遅くなりすぎるのは失礼にあたります。

ただし、故人との関係性などによっても時期は異なります。故人が現役の場合、勤め先には亡くなったらすぐ連絡をします。関係性が深かった方も、事後報告だと残念に思われる可能性があります。故人と生前の関わりが深くない方には、四十九日法要を終えてから喪中はがきで連絡しても良いでしょう。

家族葬を事後報告する手段は?

家族葬を執り行った後で報告する場合、相手のご自宅に出向いて対面で報告するのが最も丁寧な方法です。しかし、葬儀後の落ち着かない時期に相手のご都合も合わせて対面でお話するのは大変な場合もあるでしょう。

そのため、一般的には電話・はがき・メールなどの手段で行います。どの手段を選ぶかによって相手に与える印象が異なります。

たとえば電話は丁寧な手段ですが、お知らせする方の人数が多い場合、全員に電話で連絡するとなるとそれだけで時間や手間がかかってしまいます。故人との関係性の深さに合わせて適切な手段を選びましょう。

電話

電話は、対面の次に丁寧な報告方法です。電話は相手の反応がわかりやすいので、気持ちを届けやすい手段でもあります。

しかし、故人との生前の思い出など他のことに話が膨らんでしまうこともあります。お互いに時間がかかってしまうため、必要なことを簡潔に伝えるのがポイントです。伝えるべきことをメモしておくと良いでしょう。

電話を掛けたタイミングで、相手方が不在にしているときは掛け直しが必要です。

はがき

よく使われるのがはがきでの連絡です。送り先が多いときは、パソコンで作成すると良いでしょう。印刷会社に依頼するのもおすすめですが、出来上がるまで数日かかることもあるので注意しましょう。

葬儀社が有料で事後報告の挨拶状を用意してくれることもあります。誰に送るかどのような内容にすれば良いか悩ましいときは葬儀社に相談しても良いでしょう。

メール

最近はメールで連絡する場合もあります。ただし、カジュアルな手段であるため、快く思わない方もいるということを覚えておきましょう。

また、ご高齢の方などはメールアドレスは持っているものの、普段はメールを確認しないという方もいらっしゃるでしょう。普段連絡されていない方だと、相手がメールに気づかないことも予想されます。故人と日常的にやりとりをされていた親密な方に限って使用できる方法と考えておくのが良いでしょう。

お送りするときは、件名を入れてメールアドレスの間違いがないか確認してください。

家族葬の事後報告で伝えるべき内容

家族葬を事後報告する場合は、伝えるべき内容を理解して伝え漏れがないように注意しましょう。御礼やお詫びの言葉が不足していると失礼にあたります。

【伝える内容】

  • 故人の名前と享年
  • 亡くなった日付
  • 亡くなったこと
  • 葬儀を行ったこと
  • 故人の意思で家族葬となったこと
  • 事後の報告になったことのお詫び
  • 生前にお世話になったことへのお礼
  • 弔問や香典への辞退(意向がある場合)
  • 喪主の名前と連絡先

家族葬の場合は、事後報告が一般的ではありますが、当たり前のように考えるのはよくありません。遅くなったことには変わりがないという考え方もあるので、謝罪をお伝えしましょう。

家族葬の事後報告は誰にする?

家族葬の事後報告をする人の範囲ですが、以下に記載したような故人が親しかった方やお世話になった方には必ず連絡しましょう。

  • お世話になった故人の友人や知人
  • 年賀状を毎年送り合っている人など
  • 仕事の関係者

ただし、遺族が知らない故人の交流関係がある可能性もあります。年賀状を確認して、毎年送りあっている方がいないか確認するのが良いでしょう。親戚に確認するのも一つの方法です。

故人が現役の場合、仕事上などでやりとりがある方にはすぐに連絡しなければ迷惑がかかります。しかし、最近はあまりやりとりがなかった方や故人が引退していた場合などは、関係性があまり深くなければ事後報告でも良いでしょう。

家族葬に参列する親戚の範囲は、以下の記事で詳しく解説しています。参列者の選び方や訃報の知らせ方も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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はがきでお知らせするときのマナー

はがきで連絡するときは、使ってはいけない言葉など、いくつかマナーがあります。電話と違ってはがきは相手の手元に残るため、特に注意を払いましょう。

薄墨を使用して縦書きで書く

はがきに記入するときは、弔事用のデザインを選ぶようにしましょう。手紙のようにはがきを封筒に入れるとより丁寧な印象になります。封筒は白無地のものを選びましょう。

書くときは、薄墨を使用して縦書きで記載をします。薄墨は、大切な人が亡くなった悲しみの涙で墨が薄まっているということを表しています。印刷する場合は、グレーを選んでカラー印刷すると良いでしょう。

ちなみに、喪中はがきの場合は必ずしも薄墨で書く必要はありません。「悲しみも落ち着き故人を偲んで穏やかに過ごしている」という意味を込めて、黒色で記載しても良いと考えられています。

挨拶は書かず句読点は使用しない

ビジネス上の連絡で使用する「拝啓」などの頭言や時候の挨拶は、葬儀の事後報告では使用しません。故人が亡くなったことがすぐにわかるシンプルな文章で問題ありません。

諸説ありますが、句読点には「葬儀の流れを切る」「縁を切る」を連想させるため、使用しないのがマナーです。ただし、区切りがないと読みづらくなるため、改行したりスペースを入れたりするなど、読みやすくなるように工夫しましょう。合わせて「!」や「?」などの記号も軽率な印象になるため、使用しません。

忌み言葉や重ね言葉を使わない

弔事では忌み言葉など、使わないほうが良い言葉があります。重ね言葉や繰り返しの言葉は、不幸が繰り返されることを連想させるため避けるようにしましょう。

  • 重ね言葉:また、度々、益々、くれぐれも
  • 繰り返しの言葉:再び、今後も、追って
  • 忌み言葉:壊れる、終わる、消える、亡くなる、死ぬ

また、亡くなったことを伝える際は、「永眠」「他界」「天寿を全うした」という言葉を使用しましょう。「逝去」という言葉は「死亡」の敬語であるため、身内に使うにはふさわしくありません。

家族葬を事後報告するときに使える文例

実際に電話を掛けたりはがきを書いたりするとき、どんな言葉を使えば良いのか悩ましいものです。ここでは、電話・はがき・メールの文例をまとめました。

電話で伝えること

電話は特に、慣れていないと緊張して、言葉が出てこなかったり言い間違えたりすることもあります。文例を参考にメモしたものを読めるようにしておくと良いでしょう。

〇〇様のお宅でしょうか。突然のご連絡、失礼します。
わたくし、〇〇〇〇の長男の〇〇と申します。先日、×月×日に父が他界しまして、そのご連絡でお電話いたしました。

本人の意思もあり、葬儀は先日近親者のみで執り行いました。
〇〇様には生前お世話になりました。感謝をお伝えしたくご連絡させていただいた次第です。
このような形のご連絡となり、申し訳ありません。突然のご連絡で失礼いたしました。

はがきの文例

弔事では、日常生活やビジネスの場でもあまり使用しない言葉や表現もあります。ご自身で文章を考えて書く場合、以下のぜひ文例を参考にしてください。

父 〇〇〇〇 儀

×月×日に 〇〇歳にて永眠いたしました
葬儀は 故人の意思により 誠に勝手ながら近親者のみで執り行いました
ご報告が遅れましたことをお赦しください
お供えや香典につきましてはご辞退させていただきます

故人が生前に賜りましたご厚情に深く感謝いたします

本来ならば直接ご挨拶申し上げるべきところ失礼ながら書中を持ってお知らせ申し上げます

令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日
〇〇市 〇〇町 〇丁目⚪︎番地⚪︎号
喪主 〇〇 〇〇

メールの文例

メールの場合は、件名を明確に記載しましょう。はがきと違って挨拶文から入ることが一般的です。

件名:訃報連絡 〇〇〇〇

本文:
平素より大変お世話になっております
〇〇〇〇の長男の〇〇です

父 〇〇〇〇 につきまして
去る×月×日に 〇〇歳にて永眠いたしました
ここに謹んでご通知申し上げます

誠に勝手ながら 故人の意向により葬儀は近親者のみの家族葬で執り行いました
本来であれば早急に事後のご報告になりましたことご容赦いただきたくお願い申し上げます

ご弔問、お香典、ご供花等につきましては 辞退申し上げますことご了承ください

生前の厚誼に感謝し、厚く御礼申し上げます

令和⚪︎年⚪︎月⚪︎日
〇〇県 〇〇市 〇〇町 〇丁目⚪︎番地⚪︎号
喪主 〇〇 〇〇

家族葬を事後報告する際の注意点は?

家族葬を執り行った後に報告する具体的な手順がわかったところで、注意点をご紹介します。事前に注意点を把握しておくことで、相手にも失礼のない連絡ができるでしょう。

会社関係者への連絡は事前に行う

参列される方がいらっしゃらなくても、勤め先の会社へは事前に報告する必要があります。会社内での手続きが必要となり、突然亡くなった場合などは業務の引き継ぎなどもあるでしょう。伝えるときは、家族葬を行うため参列を控えていただきたいことをお伝えします

また葬儀後の報告についても、なるべく早く連絡した方が良い場合があります。ご自宅で亡くなった場合、親族や地域のつながりによっては、こちらから連絡をする前に亡くなったことを知る可能性があるからです。また、故人が病気で療養していた時にお見舞いに来られた方は、心配されている方もいらっしゃいます。

家族葬を執り行う前に職場の人に伝えるべきことは、以下の記事で詳しく解説しています。伝え方のポイントや例文も紹介しているので、参考にしてみてください。

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家族葬は故人の意思であることを伝える

故人と関わりがあった方にとっては、最後に会ってお見送りしたいと思われるのは自然なことです。故人が慕われていた方や交流関係の広い方であればあるほど、「本当は参列したかった」という方もたくさんいらっしゃる可能性があります。

執り行った葬儀が「家族葬であること」と「故人の意思であること」を明確に伝えるようにしましょう。家族葬の場合は、よほど親しい方でない限りは、事後報告になることがほとんどです。「なぜ呼んでくれなかったのか」と不満に思われるとトラブルになりかねないので、失礼のないようにお伝えするのも大切です。

後日の弔問や香典等を辞退する場合は明確に伝える

家族葬の場合、弔問や香典を辞退するケースが多いでしょう。後日、弔問に来ていただき故人を偲んでいただくことはありがたいことです。ただし、来られる方一組一組と予定を合わせて、自宅でお出迎えすることは遺族にとっても相手にとっても大変です。

そもそも故人の「友人など周りの方にご負担をかけたくない」といった思いで家族葬を選ばれている場合もあります。そのような場合、弔問や香典などで負担が増えるのは故人の意志にも反するところでしょう。

しかし、事後報告の際に、弔問を辞退する旨の記載がないと、受け取った方は弔問をして欲しいという意味にとられるかもしれません。香典や供花を準備される方もいらっしゃるので、ご負担をかけてしまいます。辞退する旨を書いておいても失礼には当たりませんので、明確に伝えるようにしましょう。

家族葬の香典を辞退したいときの対応方法は、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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事後報告以外もわからないことは葬儀社へ相談を

葬儀は人生で何度もあることではなく初めての場合は戸惑うことも多いものです。ご逝去の連絡だけでなく、葬儀に関して不明点があれば葬儀社に相談すると良いでしょう。

弊社では、価格を抑えたプランパックでの葬儀をご用意しています。参列人数に応じた広さの式場で、現代に合わせたシンプルな葬儀を行えます。依頼・相談は24時間365日受け付けているので、興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。

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