葬儀の基礎知識

家族葬の割合は?最新調査データから家族葬が選ばれる理由を徹底解説

家族葬の割合は?最新調査データから家族葬が選ばれる理由を徹底解説

故人の家族や親族、親しい友人のみが集まって執り行われる家族葬は、葬儀をコンパクトに済ませたい方から人気を集めています。以前の日本の葬儀は一般葬のみが主流でしたが、最近は全体の約半数が家族葬を選択していると言われています。
そこで今回は、家族葬の割合が増加した背景や家族葬・一般葬・一日葬・直葬それぞれのメリット・デメリットなどを詳しく解説します。葬儀形式ごとの特徴を知り、故人や遺族に合ったお別れの形を選択しましょう。

お急ぎ

家族葬とは

家族葬は、参列者を血のつながった家族や親戚、生前とくに親しかった友人に限定して執り行う葬儀です。参列者の目安は10〜30人程度で、アットホームな雰囲気で故人を見送ることができます。

家族葬は故人の生前の交友関係が狭い場合や参列できるご存命の方が少ない場合、家族のみで葬儀を開きたい場合に向いている葬儀形式です。小規模で行うぶん葬儀費用を安く抑えられるという一面もあり、近年は一般葬よりも選ばれる機会が増えています。

また、以下の記事でも家族葬の費用や注意点について詳しく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

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家族葬が行われている割合は?

公正取引委員会が発表した「葬儀の取引に関する実態調査報告書」によると、ここ1年の葬儀全体における家族葬の割合は28.4%で、約1/4の葬儀が家族葬で執り行われています。

一時代前の日本は葬儀といえば一般葬を執り行うのが主流でしたが、近年は高齢化やコロナ禍などの影響もあり、小規模で行える家族葬の人気が高まっています。

<2023年3月~2024年3月に実施された葬儀の形式ごとの割合>

葬儀形式割合
家族葬28.4%
一般葬63.0%
一日葬2.8%
直葬・火葬式5.5%

(参照:公正取引委員会|葬儀の取引に関する実態調査報告書

家族葬が増えている背景

家族葬の一般化はコロナ禍の影響だけでなく、葬儀文化の変化や高齢化なども理由のひとつです。 ここからは、近年家族葬が増えている背景について詳しく解説します。

地域とのつながりが希薄になった

近年の日本は、昔に比べて地域住民同士の関わりやご近所付き合いが希薄になっています。地域をあげて故人を送り出す文化がだんだんとなくなり、大々的に葬儀を行う必要がなくなってきているといえるでしょう。

また、親戚が遠方に住んでいたり全国各地に散らばっていたりして、葬儀の際に大勢が集まりにくくなったという一面もあります。

コロナ禍の自粛ムードの名残

2020年にパンデミックを催した新型コロナウイルスは、日本の葬儀文化の変容を巻き起こしました。感染の拡大を防ぐために「3密」が禁止され、大人数が密室に集まるこれまでの大々的な葬儀が行いにくくなったといえます。
コロナ禍では、大人数が葬儀に参列することや遠方から移動して参列するケースは、自粛するのが一般化されました。この流れを受け、感染がある程度落ち着いた現在も、故人の近親者のみが参列する家族葬が主流になっています。

宗教離れが進んでいる

現代では、昔からの宗教形式に則った葬儀を執り行う人や、古くからの宗教的なしきたりにこだわる人が少なくなってきました。そのため、昔に比べて葬儀や法要の簡略化や省略化が進んでいます。

また、参列者を身内のみに限定し、特定の宗教にこだわらない自由な形式の葬儀を執り行うケースも増加しています。葬儀の宗教離れと同時に、葬儀の多様化も広がっているといえるでしょう。

家族葬における宗教関連については、以下の記事で解説してますので、チェックしてみてください。

関連: 【宗教別】家族葬のお布施の相場は?渡し方やダメな金額を解説

関連: 家族葬は戒名なし・読経なしで大丈夫?なしの割合と注意点を紹介

参列者の高齢化

近年の日本では高齢化社会が加速し、それにともなって故人の親族や友人知人の高齢化も進んでいます。故人が大往生し、参列できるご存命の親戚や知人の数が少ないというケースも考えられます。

参列を依頼したい人にご高齢の方が多いと、長時間の葬儀を執り行うのが身体的に負担になるでしょう。そのため、葬儀時間が短く、参列者の負担を抑えられる家族葬が選ばれやすくなっています。

葬儀に昔よりもお金をかけなくなった

現代の日本では、経済状況の悪化や年金支給額の減少、高齢化による医療費や介護費の増加などの影響を受け、昔よりも葬儀にお金をかける余裕がなくなっているのが現状です。家族葬は一般葬よりも葬儀にかかる費用を安く抑えられるため、生前の蓄えが少ない場合でも選択しやすいというメリットがあります。

以下の記事では、家族葬の費用を安く抑える方法を詳しく解説しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。

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家族葬のメリット

ここからは、家族葬を執り行ううえでのメリットを解説します。

家族のみで静かにお別れできる

家族葬には故人の家族や親しい人のみが参列するため、落ち着いた雰囲気でゆっくりとお別れの時間を過ごせます。故人の訃報を参列者のみに知らせることで、周囲に騒がれずに静かに葬儀を執り行えるのも魅力的です。

また、故人の関係者が幅広く参列する一般葬に比べて時間的な余裕があり、心理的な負担も抑えられるでしょう。故人が好きだった音楽をかけたり好きだった料理をメニューに加えるなど、故人や遺族の意向を葬儀に反映しやすいのもメリットのひとつです。

葬儀の準備の負担を抑えられる

家族葬は参列者が少ないぶん、葬儀の事前準備にかかる負担を軽減できます。例えば、参列者の人数分用意が必要な通夜振る舞いや会葬御礼品の数が少なく、手配や当日のセッティングを余裕を持って行えるでしょう。身内のみが参列する場合は、通夜振る舞いを省略したり、会食の代わりにお弁当を返礼品にするなどして簡略化するケースもあります。

式の時間が短く、遺族・参列者の負担を抑えられる

お通夜と葬儀・告別式では、それぞれ式の冒頭に参列者が1人ずつ焼香をあげる時間があります。焼香は基本的に省略されないため、参列者の少ない式の方が所要時間が短く、式全体の時間も短くなるのが一般的です。

式にかかる時間が短いと、参列者や遺族の身体的な負担も軽減できます。長時間の着席や外出が難しいご高齢の方や小さい子供が、家族葬であれば参加できるというケースもあるでしょう。

葬儀費用を抑えられる

家族葬は一般葬よりも参列者が少なく、小さな会場で執り行うことが可能です。そのため、式場の使用料や飲食接待費用を安く抑えられ、葬儀全体の費用も節約できます。また、参列者の多くが身内だと、葬祭用品や食事メニューを気を遣わずにグレードダウンしやすいのもメリットのひとつです。

<葬儀にかかる費用の内訳>

費用内訳内容費用相場
葬儀一式費用⚫︎式場利用料
⚫︎ご遺体の搬送費
⚫︎祭壇・棺・遺影代
⚫︎会葬御礼費
30~140万円
飲食接待費用⚫︎通夜ぶるまい
⚫︎代精進落とし
⚫︎代告別料理代
30~70万円
返礼品費用⚫︎香典返し費用香典収入の1/3〜1/2程度
寺院費用⚫︎お布施(仏教)
⚫︎祭祀料(神道)
⚫︎献金(キリスト教)
10~50万円

なお、以下の記事では家族葬におけるメリット・デメリットをより詳しく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

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家族葬のデメリット

家族葬にはさまざまなメリットがありますが、デメリットも何点かあります。ここからは、家族葬を執り行ううえでのデメリットについて解説します。

葬儀に参列できない人が生まれる

家族葬は参列者が家族や親交の深かった人に限られるため、生前に関わりがあった人でも、直接最後のお別れができない可能性があります。

人数を定めて参列者を選ぶ場合、家族や親戚であっても参列を依頼しないケースもあるでしょう。葬儀後にトラブルにならないよう、参列しない人に対しても十分な配慮を行うことが大切です。

香典が集まりにくい

日本の葬儀では、参列者が故人へのお悔やみと遺族へのお見舞いの気持ちを伝えるために、香典を包むのが一般的です。香典収入は参列者が多ければ多いほど高額になるため、参列者の数が少ない家族葬では香典が集まりにくいというデメリットがあります。

香典返しにかかる金額は一般葬よりも抑えられますが、葬儀費用を支払うのに香典をあまり当てにしないのがベターです。

葬儀後に弔問対応を行う可能性がある

家族葬は参列者を絞って執り行うため、生前関わりのあったすべての人の参列は叶いません。そのため、参列できなかった人が葬儀後に弔問に訪れるケースがよくあります。遺族はその度に個別で弔問対応や香典の受け取りを行う必要があることを、あらかじめ認識しておきましょう。

家族葬に向いている人はどんな人?

家族葬は、以下のような人に適した葬儀形式といえます。もしこのなかに当てはまる条件が多かった方は、家族葬の形式で執り行うと希望に沿ったお別れができるでしょう。

<家族葬が向いているケース>

  • 家族や親しい人だけで静かにお別れをしたい
  • 生前関わりのあった人や参列できる関係者が少ない
  • 葬儀をできるだけ簡略化したい
  • 式の時間を短くしたい
  • 葬儀にあまりお金をかけたくない
  • 葬儀準備の負担を抑えたい

家族葬以外の葬儀形式の特徴

ここからは、家族葬以外の葬儀形式の特徴やメリット・デメリットについても紹介します。家族葬と比較しながら、どの形式が自分に向いているのか検討してみてください。

一般葬

一般葬は、故人の家族・親族のほかに、友人・知人や仕事の関係者などが数多く参列するのが特徴です。参列者の目安は50人以上と大規模で、幅広い参列者が一堂に会します。

一般葬は、たくさんの人に囲まれて最後のお別れをしたい方や、生前の交友関係が広かった場合に適した葬儀形式です。以前に比べて選ばれる割合は減少してますが、伝統やしきたりに沿って故人を送り出すことができます。

メリットデメリット
一般葬⚫︎生前関わりのあった数多くの人が参列できる
⚫︎地域の文化や風習を守れる
⚫︎香典収入を見込みやすい
⚫︎葬儀後の弔問対応の手間がかかりにくい
⚫︎家族で静かにお別れの時間を過ごすことはできない
⚫︎通夜・葬儀ともに式が長丁場にな

⚫︎葬儀準備の負担がかかる
⚫︎参列者の正確な数を事前に把握しにくい

一日葬

一日葬とは、その名の通り1日で完結する葬儀です。通常行われるお通夜の開催を省き、納棺の儀・葬儀告別式・火葬のみを1日で執り行います。

一般的な葬儀が2日間に分けて行われるのに対して1日で完了するため、遺族や参列者の負担が少なく、葬儀にかかる費用も安価に抑えられます。家族葬よりもさらに葬儀を簡略化したい人に適した葬儀形式で、近年徐々に選ばれる割合を伸ばしています。

メリットデメリット
一日葬⚫︎喪主・遺族や参列者の体力的な負担を抑えられる
⚫︎一般葬や家族葬と比べて時間の余裕がある
⚫︎遠方から参列する人の宿の手配が不要
⚫︎葬儀費用を安く抑えられる
⚫︎生前関わりのあったすべての人が参列できるわけではない
⚫︎1日ですべての弔問対応を行う必要がある
⚫︎菩提寺が一日葬を認めていない場合がある

なお、一日葬については以下の記事でも詳しく解説しています。詳細を知りたい方はぜひあわせてチェックしてみてください。

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直葬

直葬は、お通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬のみを執り行う形式です。納棺の儀と火葬のみを半日で行うため、葬儀時間を大幅に短縮できます。

直葬は、故人が高齢で身寄りがない場合や葬儀費用を捻出できない場合に選ばれることが多い葬儀形式ですが、近年は宗教にこだわらずにお別れをしたい人からも人気を集めています。

メリットデメリット
直葬⚫︎葬儀を短時間で済ませられる
⚫︎ほかの葬儀形式よりも費用をかなり安く抑えられる
⚫︎喪主の挨拶を省略できる
⚫︎葬儀を無宗教で執り行える
⚫︎時間をかけてお別れできないぶん、心の整理がつかない場合がある
⚫︎葬儀後に参列できなかった弔問客が訪れやすい
⚫︎菩提寺が直葬を認めていない場合がある
⚫︎ほかの遺族に反対されやい

なお、直葬については以下の記事でも詳しく解説しています。詳細を知りたい方はぜひあわせてチェックしてみてください。

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故人や遺族にとって最適な葬儀形式を選びましょう

家族葬は、故人の家族や親しい人のみが集まり、静かに葬儀を執り行えるのが魅力です。近年は高齢化や葬儀のコンパクト化が進み、家族葬の人気が高まっています。とはいえ、ほかの葬儀形式にもそれぞれ魅力があるので、自分に合った形式を選びましょう。

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