葬儀のマナー

【直葬のマナー完全ガイド】服装・香典・参列時の注意点を解説

【直葬のマナー完全ガイド】服装・香典・参列時の注意点を解説

「身内が亡くなり直葬を行うことになったけれど、どのようなマナーに注意すれば良いかわからない」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。直葬は一般的な葬儀とは異なるマナーがあるため、服装や香典・挨拶状などの疑問が尽きないものです。
本記事では、直葬におけるマナーの基本を詳しく解説します。直葬は世間体が悪いのでは?」「数珠は必要なの?」といった、よくある疑問にも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

お急ぎ

直葬とは

直葬とは、通夜や告別式を行わず火葬のみを行う葬儀です。

遺体を火葬し、遺骨を遺族に引き渡すまでの一連の流れのみを行います。一般葬では宗教的な儀式や参列者へのもてなしなどがありますが、直葬にはありません。

葬儀を執り行う遺族と参列者双方の負担を軽減する葬儀形式として、近年直葬が広まりつつあります。

実際最近では、葬儀全体の5.5%が直葬の形式で葬儀が執り行われており、とくに都心部においては直葬の割合が高くなっています。(参考:公正取引委員会|葬儀の取引に関する実態調査報告書

直葬は簡素で費用を抑えられる葬儀として注目されており、核家族化や高齢化などを背景に、直葬を選ぶ人が増えていると言えるでしょう。

直葬についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

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直葬における服装のマナー

直葬に出席する際の服装について解説します。

  1. 男性の服装
  2. 女性の服装
  3. 平服と言われた場合

それぞれ詳しく見ていきましょう。

直葬における服装は「直葬の服装はどうすればいい?男性・女性・子供の喪服についてパターン別に解説」にて詳しく解説しているので、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

1. 男性の服装

直葬に参列する男性は、黒のスーツに白いワイシャツ、黒のネクタイを着用するのが基本です。スーツは柄物を避け、単色の無地のものを選ぶのが理想的です。

靴は黒の革靴が基本です。革靴は合成皮革または本革の素材で作られたものを着用するようにしましょう。

ヘビ革やワニ革は殺生を連想させるので葬儀では身に付けないのがマナーです。また、エナメル質の素材は光沢があり派手な印象を与えかねないので、できる限り避けましょう。

2. 女性の服装

直葬に参列する女性は、黒のワンピースやスーツを着用します。スーツの場合はスカートかパンツかは問いません。

ワンピースは膝が隠れる長さが良いでしょう。インナーはホワイトシャツやシンプルなデザインのブラウスがおすすめで、色は白や黒が無難です。

靴は先が尖っているものは避け、つま先の丸い「プレーントゥ」や「スクエアトゥ」を選ぶようにしましょう。ヒールの高さは3~5cm程度が一般的です。

アクセサリー類は「涙の象徴」とされる真珠のネックレスを身に付けましょう。色は白や黒・グレーが無難です。なお、不幸が重なることをイメージさせる二連のネックレスは、葬儀の場においてマナー違反とされるので注意しましょう。

3. 平服と言われたら略喪服でOK

直葬に参列する場合、案内状に「平服でお越しください」と書かれている場合は、略喪服で参列します。

略喪服とは、具体的には以下のような服装を指します。

性別略喪服の服装
男性濃いグレー・ネイビー・黒のスーツなど
女性黒・グレー・紺のアンサンブルやワンピース・スーツ・パンツスーツなど

直葬の場合でも華美な装飾は避け、TPOに合った落ち着いた服装を心がけましょう。なお、平服とはカジュアルな私服のことではないことを押さえておきましょう。

直葬における香典のマナー

直葬における香典のマナーについても紹介します。

  1. 香典は準備しておくのが無難
  2. 香典を渡す場合の相場
  3. 直葬で香典を受け取ったら返礼品を返すのがマナー

直葬における香典の扱い方を詳しく見ていきましょう。

直葬における香典のマナーについては、以下にて詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

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1. 香典は準備しておくのが無難

直葬では、遺族側が香典を辞退するケースもありますが、念のため準備しておくのが無難です。

香典を辞退する場合は、遺族から「香典辞退」の旨が記された案内状が届きます。一方、香典辞退の記載がなければ、用意しておくのがマナーです。不安な場合は、ひとまず香典を用意しておくと良いでしょう。
ただし、直葬を執り行う遺族と自分が同じ籍の場合は香典を用意する必要はありません

2. 香典を渡す場合の相場

直葬の香典の相場は、通常の葬儀よりも低めに設定されるケースがほとんどです。一般的な相場は1万円〜3万円程度ですが、故人や遺族との関係性によって、金額は上下します。

また、「香典をあらかじめ用意していた」という意味に受け取られる恐れがあるので、新札を包むことは避けてください。香典には状態が良い古札を包むようにしましょう。

3. 直葬で香典を受け取ったら返礼品を返すのがマナー

直葬を執り行う遺族側が香典を受け取った場合、お返しとして返礼品を贈るのがマナーです。

返礼品は、香典の半分〜3分の1程度の金額が目安です。品物はお菓子やコーヒー・タオルなどの粗品が無難でしょう。
香典を受け取ったタイミングで香典返しを準備していた場合は、その場で手渡ししても問題ありません。葬儀の段階でまだ香典返しを用意していなかった場合は、四十九日法要や納骨の際に渡すようにしましょう。

直葬を執り行う遺族のマナー

ここでは、直葬を執り行う遺族側のマナーについて詳しく解説します。

  1. 周囲へ直葬を選んだ理由を説明する
  2. 参列希望者へ連絡する
  3. 菩提寺へ事前に説明する

直葬という葬儀形式はまだ浸透しきっていないため、一般葬にはない注意点があります。どのようなポイントを注意すべきか詳しく見ていきましょう。

1. 周囲へ直葬を選んだ理由を説明する

直葬を執り行う場合は、直葬という葬儀形態を選んだ理由を親族や関係が近い人に説明する必要があります。

実際、通夜や告別式がない直葬の形式を不自然に感じる方はまだまだ多いのが実情です。そのため、説明が不十分な場合、近親者から反発を受けるケースも珍しくありません。

「故人の意思を尊重した」「経済的な事情で」など、理由をはっきりと伝えましょう。葬儀がひととおり終わってからトラブルになることを避けるには話し合いの機会を設けて、周囲に納得してもらうことが大切です。

2. 参列希望者へ連絡する

直葬は、参列者を限定して執り行われるケースがほとんどです。近親者など参列を希望する人には、事前に連絡を入れるようにしましょう。

その際に「通夜や告別式は行わず、火葬のみを行う」という旨と、参列者には火葬場への集合時間や場所を詳しく伝えます。

また近親者だけで執り行う場合は、故人が生前仲の良かった人にも連絡を入れておくと良いでしょう。近親者のみで行う旨を前もって伝えておけば「仲が良かったのになぜ葬儀に呼んでくれなかったのか」と残念な気持ちにさせることを防げます。

参列者のみならず、葬儀に招待していない人にも配慮することを忘れないようにしましょう。

3. 菩提寺へ事前に説明する

直葬を行う場合、菩提寺へ事前に連絡を入れておくべきです。

直葬は本来の葬儀と異なり通夜・告別式・読経などの宗教的な儀式を行わないため、僧侶を葬式に呼びません。そのため、あらかじめ菩提寺に伝えておかないと納骨を受け入れてもらえない恐れがあります。

直葬後に納骨や法要の予定がある場合は、事前に菩提寺に相談しておきましょう。どうしても菩提寺から直葬の了承が得られない場合は、ほかの寺院や納骨堂の利用を検討する必要があります。

直葬における挨拶状のマナー

直葬を執り行う際の挨拶状にまつわるマナーを3つ紹介します。

  1. 挨拶状を出すタイミングは死後1~2週間後
  2. 送り先は故人が親しかった友人や知人
  3. 直葬で葬儀を執り行うことについてお詫びを入れる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

直葬における挨拶状のマナーについては、以下の記事でより詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 挨拶状を出すタイミングは死後1~2週間後

直葬では、四十九日法要を待たずに故人の死後1~2週間前後に挨拶状を送ります

ただし、香典を頂いた方は故人が亡くなったことを認知しているため、四十九日法要後に香典返しに添えて挨拶状を送っても問題ありません。

地域によっては四十九日を重要視しない場合もあるので、住んでいる地域の風習に合わせるようにしましょう。

2. 送り先は故人が親しかった友人や知人

挨拶状の送り先は、故人が生前親しくしていた友人や知人が基本です。

会社関係者や取引先など、故人と関わりのあった人にも挨拶状を送ります。送り先に迷った場合は、年賀状のやりとりがある相手を参考にすると良いでしょう。

ただし、同じ程度の親密度の関係性の人たちのなかで送った人と送らない人がいると、のちのち人間関係が悪化する恐れがあります。そのため、送り先は慎重に決めることが大切です。

3. 直葬で葬儀を執り行うことについてお詫びを入れる

直葬で葬儀を執り行った場合は、挨拶状にお詫びの言葉を添えるのがマナーです。

通夜や告別式を行わず、簡素な葬儀となりましたことをお詫び申し上げますなどのお詫びの言葉とともに、直葬を選んだ理由を簡潔に説明しましょう。「故人の意思に沿って」「家族の事情により」などが一般的な理由として挙げられます。

直葬で葬儀を執り行うと、近親者以外はお別れの場に立ち会えず、故人が亡くなったことを遅れて知ることになるため、生前に仲の良かった方は寂しい気持ちになるかもしれません。

そのような方にフォローを入れるためにも、葬儀にお招きできなかったことに対する謝罪と生前故人と仲良くしてくれた感謝の気持ちを挨拶状で伝えましょう。

直葬のマナーにまつわるFAQ

ここでは、直葬にまつわるよくある質問を4つピックアップしました。

  1. 直葬を選ぶ理由は何ですか?
  2. 喪主を立てる必要はありますか?
  3. 直葬は世間体が悪いの?
  4. 直葬に数珠は必要ですか?

ひとつずつ見ていきましょう。

1. 直葬を選ぶ理由は何ですか?

直葬を選ぶ理由は、人それぞれです。「葬儀の費用を抑えたい」という経済的な理由だけでなく「身内だけで静かに見送りたい」という遺族の意向が理由である場合もあります。

また、故人が生前に「葬儀は簡素に」と希望していたケースもあるでしょう。

2. 直葬で喪主を立てる必要はありますか?

直葬では、喪主を立てる必要はありません

喪主は、通夜や告別式で挨拶や進行役を務める人のことを指しますが、直葬は通夜や告別式を行わないため、とくに喪主を立てる必要がありません。

ただし、遺族のなかで葬儀の準備や当日の進行を取り仕切る人は必要です。葬儀社との連絡や参列者への連絡など、窓口となる人を決めておきましょう。

3. 直葬は世間体が悪いの?

現状、直葬は世間体が悪いと捉えられることもあります「故人を粗末に扱っている」「けちな葬儀だ」などと批判されるケースもあるでしょう。

しかし直葬は、れっきとした葬儀の一形態であり世間体を気にする必要はありません

本当に大切なことは、故人を偲びお見送りをする気持ちです。周囲の評価ではなく、故人への思いを大切にした葬儀にしましょう。

4. 直葬に数珠は必要ですか?

直葬では、数珠は必ずしも必要ではありません。

数珠は仏教の葬儀で使用される道具のひとつですが、直葬では宗教色を排除したシンプルな葬儀を行うことが多いため、数珠は用意しなくても問題ないでしょう。

ただし、数珠を用意してもマナー違反にはならないため、葬儀に持参するかどうかは個人の自由です。

直葬に関するマナーを守って滞りなく故人を送り出しましょう

直葬は、通夜や告別式を行わない分、一般的な葬儀とは異なるマナーがあります。

服装は本喪服でなくても構わないものの、華美になりすぎないよう注意しましょう。香典は辞退される場合もありますが、念のため準備しておくと無難です。

直葬に限らず葬儀を執り行ううえで最も大切なのは、故人を偲ぶ気持ちです。直葬のマナーを守りつつ、心を込めて故人を送り出してあげましょう。

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