葬儀の準備

危篤状態から持ち直す可能性はある?回復する確率や期間・準備すべきことを解説

危篤状態から持ち直す可能性はある?回復する確率や期間・準備すべきことを解説

大切な家族が危篤状態に陥ると「回復の可能性はあるのか」「どのくらいの期間を覚悟すべきか」「何を準備すれば良いのか」といった多くの疑問や不安が浮かぶでしょう。

本記事では、危篤状態の身内がいるときに、家族としてできる準備や心構えについて解説します。厳しい状況のなかで希望を持ち続けつつも、同時に現実的な対応をするための情報を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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危篤状態とは?概要を解説

危篤状態について、以下の4つのポイントを解説します。

  1. 危篤とは生命の危機が迫っている状態
  2. 危篤から持ち直す確率
  3. 危篤状態からお亡くなりになるまでの期間
  4. 危篤と重篤のちがい

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1. 危篤とは生命の危機が迫っている状態

危篤状態とは、病気やケガにより生命の危機が切迫していると医師が判断した状況を指します。生命維持機能が著しく低下し、回復の見込みが低いと見込まれたときに「危篤状態」と診断されます。

具体的には、脈拍の低下や呼吸の微弱化などが見られ、早ければ数時間・長くても2〜3日で亡くなることは珍しくありません。しかし、個人差が大きいため、一概には言えない点に注意が必要です。

家族は心の準備をしつつも、希望を持ち続けることが大切です。

2. 危篤から持ち直す確率

危篤状態から回復する可能性は、患者の年齢や体力・病状そして治療内容によって異なります。医療の進歩により回復例は増えているものの、依然として生命の危機が迫った状態であることに変わりはありません。

多くの場合、回復は困難ですが、稀に持ち直すケースもあります。なかには、数日から数週間にわたって危篤状態を保つこともあります。

ただし、一時的な回復後に再び悪化するおそれもあるため、油断は禁物です。仮に持ち直したとしても、誰かは患者の近くにいる状態にしておきましょう。

家族は希望を持ちつつ、最悪の事態にも備える心構えをする必要があります。医師からの説明を注意深く聞き、状況を正確に理解することが大切です。

3. 危篤状態からお亡くなりになるまでの期間

危篤状態からお亡くなりになるまでの期間は、個人差が大きく、一概に定めることは困難です。医師が危篤と判断してから数時間で亡くなる場合もあれば、数日から数週間にわたって命をつなぐこともあります。

ただし、危篤と判断されてから早ければ数時間、遅くとも2~3日以内に最後を迎えるケースがほとんどです。そのため、危篤の連絡を受けた際は、残された時間が限られている可能性を念頭に置き、速やかに行動する必要があります。

この不確実な期間を患者とともに過ごして、心の準備をすることが大切です。

4. 危篤と重篤のちがい

危篤と重篤は、どちらも患者の状態が深刻であることを示す言葉ですが、その程度に違いがあります。

重篤とは、生命の危険はあるものの、まだ回復の可能性が残されている状態を指します。一方、危篤は重篤よりもさらに進行した状態で、生命が直接的な危機に瀕しており、医師の治療をもってしても回復が見込めない状況を意味します。

つまり、危篤は重篤よりも深刻で、命の終わりが間近に迫っている状態であるといえるでしょう。

危篤から持ち直す可能性を考慮しつつ準備すべきこと

危篤状態から回復する可能性も考慮しつつ、以下の6つの準備をすることが大切です。

  1. 万が一に備えて葬儀社を決めておく
  2. 泊まり込みの準備をする
  3. 医療スタッフと情報を共有する
  4. 仕事先に連絡する
  5. 現金を確保する
  6. 心を落ち着かせる

ひとつずつ見ていきましょう。

1. 万が一に備えて葬儀社を決めておく

危篤状態から回復する可能性も考慮しつつ、最悪の事態に対して備える必要もあります。事前に葬儀社を選んでおけば、万が一亡くなったときに葬儀の準備を円滑に進められるでしょう。

地域の評判や料金体系・サービス内容などを比較し、家族の希望に沿った葬儀社を複数ピックアップしておきます。可能であれば、それらの葬儀社に連絡を取り、緊急時の対応や必要な手続きについて確認しておくと良いでしょう。ただし、患者本人やほかの家族の心情に配慮することが大切です。危篤状態になっている患者が亡くなることを受け入れられない人の心情に配慮し、葬儀社の準備は精神的に安定している人たちだけで進めましょう

2. 泊まり込みの準備をする

危篤状態の患者に付き添うため、病院での泊まり込みの準備を進めます。まず、交代で付き添いをするために、家族や親族間でスケジュールを調整しましょう。

泊まり込みの準備として、着替えや洗面用具・タオル・スマートフォンの充電器など、生活必需品を持参します。数日間ほど泊まることを想定して用意しておくと安心です。

必要に応じて毛布や枕を用意すると、より快適に過ごせます。患者の状態変化に即座に対応できるよう心身ともに整えておきましょう。

3. 医療スタッフと情報を共有する

患者の状態を正確に把握し、適切に対応するためには、医療スタッフとの密接な情報共有が不可欠です。主治医や看護師と定期的に話し合いの機会を持ち、患者の現在の状態や今後の見通し、必要な処置などについて詳しく聞きましょう。

家族間でも情報を共有し、患者の状態について共有しておくことも大切です。また、患者の希望や家族の意向についても、医療スタッフに伝えておきましょう。緊急時の連絡方法や対応手順についても確認し、いつでも迅速な行動がとれるよう準備することが大切です。

4. 仕事先に連絡する

家族が危篤状態になった場合、自分の職場にも速やかに連絡を入れる必要があります。危篤状態が続く可能性を考慮し、数日間の休暇が必要になる可能性があることを伝えましょう

連絡を入れる前に、医師からの説明や危篤状態にある家族の状況をよく把握しておくと、職場への説明がスムーズになります。このように対応することで、会社側の負担を軽減し、業務の滞りを最小限に抑えられます

なお、危篤状態の身内がいるときの会社への連絡方法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

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5. 現金を確保する

危篤状態の患者に付き添う際、予期せぬ出費に備えて現金を確保しておくことが重要です。病院での長期滞在に伴う食事代や日用品の費用・タクシー代などの交通費に対応できるよう準備しましょう。

予期せぬ出費に備え、5万円ほどの現金を手元に置いておくと安心です。ただし、病院内での盗難リスクも考慮し、必要以上の大金は持ち歩かないよう注意しましょう。

家族間で費用の分担や管理方法について事前に話し合っておくことで、金銭面での不安や混乱を防げます。

加えて、万が一患者が亡くなってしまうと、銀行口座が凍結されてしまうため、必要があれば現金を引き出しておきましょう。

6. 心を落ち着かせる

危篤状態の大切な人を前にして、心を落ち着かせることは容易ではありませんが、冷静さを保つことが重要です。家族や親しい友人と気持ちを共有し、互いに支え合うことで心の負担を軽減できます。

患者の最後に心を込めて寄り添うためにも、自分自身の心身のケアを怠らないことが大切です。付き添いなどの患者に対するケアを抱え込まず、家族や親族間で分担して短い休憩や気分転換の時間を設けましょう。

危篤の身内がいることを連絡すべき相手

危篤の身内がいることを連絡すべき相手は、以下の3つです。

  1. 親族
  2. 職場の人
  3. 宗教者

なお、連絡はメールやSNSより電話で行うのが一般的です。

1. 親族

危篤状態の身内がいる場合、最優先で連絡すべきは近親者です。配偶者や子供・兄弟姉妹・親など、患者と3親等以内の血縁関係にある親族に速やかに連絡を取ります。

遠方に住む親族にも連絡を入れ、来院の意思を確認しておくと良いでしょう。一方、高齢の親族や持病のある親族への連絡は、その方の健康状態を考慮しつつ、慎重に行う必要があります。連絡する際は、簡潔かつ正確に状況を伝え、必要に応じて病院の情報や今後の予定なども共有しましょう

2. 職場の人

危篤の身内がいる場合、職場への連絡も重要です。まず、直属の上司に状況を説明し、休暇の取得や業務の調整について相談します

長期の休暇が必要な場合は、業務の引き継ぎや代替要員の手配などについても話し合う必要があるでしょう。普段から親しくしている同僚にも状況を伝えておくと、精神的なサポートを得られます。

ただし、プライバシーに配慮し、詳細な情報は必要最小限に留めるのが賢明です。職場にはできるだけ早めに連絡し、円滑にタスクを調整するよう心がけましょう。

3. 宗教者

患者や家族が特定の宗教を信仰している場合、その宗教の聖職者や指導者に連絡を取ることも検討します。たとえば、仏教徒であれば菩提寺の住職、キリスト教徒であれば教会の牧師などに状況を伝えます。

万が一の際の葬儀や供養についての相談にも応じてもらえるでしょう。また、宗教者は、危篤状態にある患者や家族に対して、祈りや儀式を通じて心の安らぎを与えてくれる場合があります。宗教者との連絡は、患者や家族の精神的な支えとなり、困難な状況を乗り越える力になるでしょう。

危篤状態の人への向き合い方【持ち直す希望を持つ】

危篤状態の人への向き合い方について、以下の3つのポイントを紹介します。

  1. 感謝の言葉をかける
  2. 否定的な言葉はかけない
  3. 臨終の瞬間に立ち会えるよう可能な限り寄り添う

ひとつずつ見ていきましょう。

1. 感謝の言葉をかける

危篤状態の人に対して、感謝の言葉をかけることは非常に重要です。意識がないように見えても、聴覚は最後まで残るといわれています。

これまでの思い出や感謝の気持ちを伝えることで、患者に安心感を与え、最後まで希望を持ち続けられるよう支えられます。具体的には「今までありがとう」「あなたのおかげで幸せだった」といった言葉を語りかけるのが良いでしょう。

言葉に詰まる場合は、手を握るなどの身体的なふれあいでも十分に気持ちは伝わります最後の時間を大切に過ごし、心残りのないよう接することが大切です。

2. 否定的な言葉はかけない

危篤状態の人に対して、否定的な言葉や悲観的な表現を避けることが重要です。「もう長くない」「苦しそう」といった言葉は、患者の気持ちを落ち込ませる恐れがあります。

代わりに、前向きで希望に満ちた言葉をかけるよう心がけましょう。たとえば「みんなが応援しているよ」といった励ましの言葉や「良くなっていくよ」といった回復への期待を示す言葉は、患者の心の支えになります。

また、患者の努力を認め、勇気づける言葉も効果的です。言葉遣いに気をつけることで、患者の精神的な支えとなり、最後まで希望を持ち続けられるよう寄り添えます。

3. 臨終の瞬間に立ち会えるよう可能な限り寄り添う

危篤状態の人には、可能な限り寄り添い続けることが大切です。状態が急変する可能性があるため、臨終の瞬間に立ち会えるよう、できるだけ側にいてあげましょう

病室で付き添う際は、患者に話しかけたり手を握ったりするなど、常に存在を感じられるようにすることで患者に安心感を与えられます。

ほかの家族や親しい人々と交代で付き添い、常に誰かが側にいる状態を作ってあげましょう。医療スタッフとも密に連絡を取り、状態の変化に迅速に対応できるよう準備しておくことも重要です。

最後の瞬間まで寄り添うことで、患者に安心感を与え、家族にとっても悔いのない見送りができるでしょう。

万が一、危篤状態の人が亡くなったとき

危篤状態の人が亡くなった場合、まず冷静さを保ちつつ、必要な手続きを進めなくてはいけません。臨終後のおおまかな流れは、以下のとおりです。

  1. 医師による死亡確認を受け、死亡診断書を発行してもらう
  2. 病院のスタッフの指示に従い、遺体の処置や搬送の手配を行う
  3. 親族や親しい人々に連絡を入れ、状況を伝える
  4. 葬儀社への連絡も速やかに行い、葬儀の準備を始める
  5. 故人の所持品の整理や必要書類の準備も忘れずに行う

この時期は感情的になりやすいですが、家族や親しい人々と支え合いながら、故人への最後の務めを果たすことが大切です。必要に応じて、病院のソーシャルワーカーや葬儀社のスタッフに相談し、サポートを受けることも検討しましょう。

悲しみのなかにあっても、故人との思い出を大切にし、前を向いて歩んでいく勇気を持って葬儀の準備を進めることが大切です。

なお、葬儀の流れについては、以下の記事を参考にしてみてください。

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危篤から持ち直す希望を持ちつつ万が一に備えた準備を進めましょう

危篤状態は厳しい状況ではあるものの、回復の可能性を信じることが大切です。患者に寄り添い、感謝と励ましの言葉をかけ続けましょう

同時に、現実的な準備も怠らないことも忘れてはいけません。希望を持ちつつ冷静に対応することで、どのような結果になっても、後悔のない行動がとれるでしょう。

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