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血圧50台は危篤と診断される?危篤時の症状や家族が危篤になったときにできることを解説

血圧50台は危篤と診断される?危篤時の症状や家族が危篤になったときにできることを解説

心臓から全身の血管へと血液が送られる際に、血液が血管にかける圧力の強さを表す血圧。血圧には適切な数値があり、高すぎても低すぎても体に悪影響を及ぼします。
この記事では、血圧がどれくらい低下したら危篤状態になるのか知りたい方向けに、危篤時の血圧の変化やそのほかに見られる危篤のさまざまな症状、家族が危篤になったときにできることなどを詳しく解説します。危篤時の健康状態の変化を知り、いざというときに備えておきましょう。

この記事を要約すると

  • 危篤時の血圧は、最大血圧が60以下になります。血圧が50台になると、自発呼吸などが難しくなり、目が開けられなくなったり、意識が朦朧とした状態になります。
  • 血圧が50台になり、危篤状態になると「腎臓の機能が低下し、尿が減る」「無呼吸状態が続いたり、呼吸が浅く、不規則になる」などといった症状がみられます。
  • 危篤時に家族がすべきことは、すぐに病院へ駆けつけましょう。場合によっては、数時間でお亡くなりになる可能性もあるので、親族などにも連絡をしましょう。また、病院で延命措置をするかどうかを聞かれますので、家族で後悔のないように話し合いましょう。
お急ぎ

危篤とは

「危篤」とは、命に危険が迫っており、臨終を迎えるときが近いことを表す言葉です。医師によって危篤状態と診断された場合、これ以上の回復は見込めないといわれています。もし家族や身内が危篤であると言い渡されたら、先は長くないと覚悟を決めなければならないでしょう。

危篤状態から臨終を迎えるまでの期間には個人差がありますが、数時間から数日程度が一般的です。人によっては一進一退を繰り返しながら、数週間ほど闘い抜くケースもあります。

また、危篤とよく似た状態に「重篤」とよばれるものがあり、こちらも同じく命に危険が迫っていることを示します。ただし、重篤は危篤よりも状況が切迫しておらず、回復の余地が残されています。

また、以下の記事では身近な人が危篤・臨終を迎えたときの対応方法についてより詳しく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

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血圧が50台になると危篤と診断される

血圧とは、心臓から全身に血液が送り出される際に、血流が動脈の内壁を押す圧力の大きさを表す数値で、心臓が収縮したときの数値(最大血圧)と拡張したときの数値(最低血圧)の2つの値を計測します。

「高血圧」や「低血圧」という言葉があるように、血圧は数値が高すぎても低すぎても体によくありません。一般的には家庭血圧で135/85mmHg以上で高血圧、100/60mmHg以下で低血圧といわれています。

病気や老衰などで体が弱っていくと心臓のはたらきも弱まり、心拍数の減少や血圧の低下が起こります。収縮期の血圧が60mmHgを下回ると自発呼吸や脳の血流維持が困難になり、目が開けられなくなったり意識が朦朧としたりします。いわゆる危篤状態に陥り、長期間の生命維持は難しいと診断されるでしょう。

以下の記事では、危篤状態から臨終を迎えるまでの期間について詳しく解説しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。

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そのほかの危篤の症状

ここからは、危篤時によく見られるそのほかの症状についても詳しく解説します。血圧の変化以外に体にどんな症状が現れるのか、あらかじめ把握しておきましょう。

なお、以下の記事では臨終か近いときに見られる表情や行動の特徴について解説しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

バイタルサイン

バイタルサインとは血圧・脈拍・体温・呼吸などの健康状態を表す指標です。危篤状態では血圧低下のほか、脈拍の急激な増減・体温の上昇・血中酸素飽和度の低下・呼吸の乱れなどの症状が表れます。死期が差し迫ってくると、数値が不安定な状態が続くようになります。

バイタルサインの変化は体の状態を把握する一助になりますが、数値だけにとらわれず、そのほかのさまざまな症状も鑑みながら容体を見守ることが重要です。

食事

体が弱っていくと嚥下(えんげ)機能が低下し、食べ物をうまく飲み込めなくなったり食事中にむせやすくなったりします。自力での食事は徐々に困難になっていき、危篤状態では食事の経口摂取は不可能なケースがほとんどです。場合によっては、食事の代わりに点滴で栄養を摂取させることもあります。

排泄

危篤状態では腎臓や血流などの循環機能が低下し、それにともなって排泄機能も低下します。はじめは尿量の減少や尿の色が濃くなる症状が見られ、最終的には腎臓に血液が十分に行き渡らない腎虚血状態となり、尿が作られなくなります。

危篤状態では自力での排泄や排泄の調節が困難になるため、オムツを着用するケースがほとんどです。オムツに尿や便が排泄されていない状態が続くと、臨終が近いとされています。

呼吸

生きるうえで欠かせない呼吸機能。危篤状態では呼吸が浅く不規則になったり、10〜30秒程度の無呼吸状態が起こったりし、肺に十分な酸素を取り込めなくなります。

チェーンストークス呼吸や下顎呼吸といわれる呼吸方法は危篤時によく見られる症状で、呼吸時にゼーゼーといった音が鳴る喘鳴の症状をともなうこともあります。

<チェーンストークス呼吸>

数秒〜数十秒の無呼吸の後に小さい呼吸から徐々に大きい呼吸へと変化し、また小さい呼吸・無呼吸状態へと戻る。この一連のサイクルを繰り返す状態です。

<下顎呼吸>

胸郭を使う通常の呼吸が困難になり、下顎を上下させながら浅い呼吸を繰り返す状態です。下顎呼吸が始まると、臨終がかなり近い状態といわれています。

意識

危篤状態では脳に酸素や血液が十分に供給されず、意識を保つのが難しくなります。意識が朦朧として受け答えができなくなったり、場合によっては幻聴やせん妄状態を引き起こしたりもします。

とはいえ、意識がない状態に見えていても、聴力だけはわずかに残っている場合があります。会話は不可能であっても、本人に話しかけることで気持ちを伝えられるかもしれません。

家族が危篤になったらすべきこと

ここからは、家族が危篤状態になったときの対応方法や、臨終を迎える前に準備しておくべきことを解説します。本人に寄り添い、最後の時間をゆっくりと過ごしましょう。

病院に駆けつける

家族の危篤の知らせを受けたら、まずは病院に向かいましょう。人によっては危篤と診断されてから数時間で息を引き取る場合もあるため、最後の瞬間に立ち会えるよう、できるだけすぐに会いにいくことが重要です。

また、危篤状態が数日間から数週間にわたって長期化する人もいます。数日間家を離れて病院に泊まり込むケースも考慮し、あらかじめ宿泊の準備をして病院に向かうと安心です。

なお、以下の記事では身内が危篤になって会社を休むときの連絡方法について詳しく解説しています。ぜひ、あわせてチェックしてみてください。

親族や友人に連絡を入れる

家族が危篤状態になったら、ほかの親族や親しい友人などにも連絡を入れましょう。できるだけ多くの人が最後に顔を合わせられるよう、このときは昼夜を気にせずすぐに連絡してかまいません。

危篤の連絡は緊急性が高いため、メールやチャットよりも電話が好ましいとされています。連絡時には本人の病状・入院先の病院情報・家族代表者の連絡先などを過不足なく伝えましょう。

なお、連絡する相手が多い場合や連絡する時間の余裕がない場合は、同じコミュニティの代表者のみに連絡を入れ、ほかの人にも伝えてもらうよう頼む方法が効率的です。

本人に寄り添う

病室で本人に面会する際は、これまでの感謝の気持ちを伝えたり思い出話をしたりして最後の時間を過ごしましょう。

危篤状態では受け答えや会話ができないケースがほとんどですが、それでも耳で話を聞いてくれている可能性があります。最後まで本人のそばで寄り添い続け、亡くなった後に後悔しないよう家族の時間を優先することが何よりも大切です。

また、病室では縁起の悪い話や死後の話は避け、家族同士でねぎらいの言葉をかけるなどして配慮し合うことも忘れないようにしてください。

処置や臓器提供の確認

家族が危篤状態になったとき、駆けつけた家族は延命処置の有無や臓器提供の意思確認を求められるケースがあります。現代医療では、自力での回復が見込めない病状の人に対しても人工呼吸器や点滴などを利用して延命の処置を施すことが可能です。

命に危険が差し迫ってきたときに延命処置を選択するか、体への負担がかかる処置を控えて尊厳死を選択するかの決断を迫られるタイミングがあるかもしれません。

このような選択を求められたときに備えて、本人との意思疎通が図れる状態のうちに本人の意思を確認しておくことが重要です。心停止や脳死後に臓器提供を望むかどうかも、事前に確認しておきましょう。

葬儀の準備

危篤状態から臨終を迎えたら、すぐに葬儀の手配に取り掛かることになります。その際に混乱したりバタバタしたりしないよう、危篤のうちに葬儀の準備を進めておくのもひとつの方法です。

すでに葬儀社を決めている場合は、あらかじめ連絡を入れておきましょう。菩提寺や僧侶にも近いうちに葬儀を執り行う可能性があることをあわせて伝えておくとスムーズです。

また、亡くなった後は病院や葬儀社などに対して現金で支払いを行うケースが増えます。危篤状態のうちにまとまった現金を用意しておくと、いざというときに安心です。本人の預金口座のお金を使用する予定の方は、死後に口座が凍結される前に現金を引き出しておきましょう。

自宅で危篤状態になったときの対応方法

近年は病状回復の見込みがない場合、最後は自宅で過ごしたいと考えて自宅療養を選ぶケースも珍しくありません。自宅療養を選んだ場合は、訪問医療や訪問介護のサービスを利用して適切なケアを受けられる状態を整えましょう。

自宅療養中に容体が急変した場合や危篤の症状が表れ始めた場合は、かかりつけの医師か救急車を呼んですぐに医療を受けられるように手配します。もし自宅で息を引き取ったら本人の体には決して触らず、すぐにかかりつけ医か警察を呼んで死亡確認を行ってもらいましょう。

臨終を迎えてからの流れ

病院で臨終を迎えた場合は医師によって死亡確認が行われ、「死亡診断書」が発行されます。自宅で臨終を迎えた場合はかかりつけ医を呼んで死亡確認を依頼するか、警察を呼んで「死体検案書」を発行してもらいます。

死亡の確認が取れたらご遺体の処置と搬送・安置を行い、葬儀の準備を進めましょう。死亡届や埋火葬許可申請書などの事務手続きや葬儀社との打ち合わせ、訃報と葬儀案内の連など、しばらくはバタバタと動き回ることになります。

以下の記事では、臨終を迎えてから葬儀を執り行うまでの流れを詳しく解説しています。ぜひ、あわせてチェックしてみてください。

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体の変化を知り、いざというときに備えましょう

血圧には適切な数値があり、最大血圧が60mmHgを下回ると危篤状態と診断されます。血圧の低下は心拍数の減少や循環機能の低下などが原因で起こり、著しく低下すると呼吸困難や意識障害などを引き起こします。血圧が50台に差し掛かったら、臨終のときが近いことを覚悟しなければいけません。

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